プロローグその2
主人公の言葉遣いを修正しました。
声が頭の中に響いた。
『わしはウラノス。神々の王だった者じゃ』
・・・何が起きてる!私はひどく動揺している。それでも言葉がさらに頭の中に響く。
『わしの精神はまもなく滅びる。色々なことがあったが、争いはもう嫌じゃ』
『肉親同士の覇権争い、嫉妬、不安、裏切、憎しみ・・・もう疲れたのじゃ』
・・・ウラノスて誰? 私は頭の中で???????????が増殖しまくっている。
『ええええええええ!わしを知らんのか・・・・それもそうかもしれないのじゃ』
「ええええええええ!話してないのに何故考えてることが分かったのですか?」
私は驚いた!大変驚いて思わず大声で叫んでしまった。
『今わしは、啓示で語り掛けてる。おぬしの頭の中にじゃ』
啓示てあの神の啓示ですか?頭が混乱する!・・・・
そうか、これがあの三途の川の入り口なのか。川が見えないが・・・
『三途の川とはなんじゃ?死後の世界は花畑じゃぞ。それはさておき、黙ってわしの話を聞くのじゃ』
『わしには信仰も少なく、神々の争いを放棄し、天空、星々の神としてさまよっていたのじゃ』
『最後にもう一度と、反省を踏まえ其方のいた世界とは別の世界を創造したのじゃ』
『その世界にはわしの子供達や孫、聖獣が何人か住んでいるが、皆神々の戦いに疲れ今はただ隠居してスローライフを楽しんでいるのじゃ』
え?なに?神の王の子供たち?聖獣?しかもスローライフ?て意味がわからん。もしかして新しい形の養護施設ですか?しかも異世界?私の頭が暴走してるのか?いよいよ頭がおかしくなってきたのか・・。
『ほっほっほっ。其方は頭がおかしくなどなっておらぬ』
『話は戻すが、新しい世界は創造後2500年たつが未だ住民たちの争いが絶えぬ状況じゃ』
『文明もマナのおかげで魔法を使える者が居るせいか、化学進歩が無く古代ローマ時代程度の状態じゃ』
『其方の居た世界と同じく、四季があり朝、昼、夜があり、人、獣、魔物がいて、妖精、リタイアした神々、聖獣、ドラゴンが居て、マナにあふれ魔法が使える世界じゃ』
『100年前までは、わしの子供や孫たちも混乱を抑えるため活動したのだが、今は呆れて放置しておる状態じゃ』
・・・あの、途中までは理解しましたが、魔物がいて、妖精、リタイアした神々、聖獣、ドラゴンが居て、マナにあふれ魔法が使える世界て、マナ、マナ?ナンデスカソレ・・・
『マナは神秘的な力の源なのじゃ』
『人類の本来ある力を超越し、自然法則(自然界における事物や出来事の間に成立する普遍的、必然的な因果関係)を無視し、あらゆる事象に効果を及ぼすのがマナなのじゃ!』
言ってる意味が分からないわけじゃないですが、ワケワカラナイ・・・
『其方がどう思おうと今話してるのがこの世界の真実じゃ』
『で、わしは其方を星々の陰から見ておったのじゃ。神様は見ていた!じゃ』
『其方の心構え、争いのむなしさを知り、今までの行い、なにより、 国は民のためにある! その考えに共感しまくったのじゃ』
『最後に其方の命と引き換えに若き命を救った事には驚いたのじゃ』
『其方にわしの精神が滅びる前に、わしの力を其方に授けることにしたのじゃ』
『どうせ精神が滅びたら、わしの力も消失するのじゃ。なら其方にわしの力だけでも授けた方がいいのじゃ。わしの後継者というわけじゃ』
後継者とか何勝手なこと言っているんだ・・・
『わしの力と言っても、世界の創造などはもうできぬのじゃ』
『国の2つ3つ一人で一瞬で滅ぼせる程度なのじゃ。わしも力が弱くなったものじゃ』
もう何も言えないです・・・
『其方に、わしの創造した世界をどうのこうのしろとは言わぬのじゃ』
『ただ其方の思うようにわしの作った世界で生きてみてほしいのじゃ』
生きてみてほしいって、私はもう69歳の爺ですよ。生きてもう30年でしょ。もう死んでるけど。
『其方はわしの作った世界で、前世の記憶を持ったまま赤子から新しい人生を始めるのじゃ』
え?本当ですか?いきなり疫病で死んじゃうとかなしですよね?魔法がある世界という時点で、私のいた世界と同じ文明があるとは思えないし・・・
『ごちゃごちゃ五月蠅いのじゃ』
『わしの力を与えた時点で、其方は疫病などでは死なぬのじゃ』
『最後に最も大事な話があるのじゃ』
ゴクリ!思わず生つばを飲み込んでしまった。これ以上尋常じゃない話があるのか!
『わしみたいに、自分勝手な考えで子供たちを幽閉して、嫁がけしかけた息子にアダマンタイトの鎌で、ち〇こを切り落される事の無い様にするじゃ。流石にあれはビビったのじゃ!今でも思い出すと震えるのじゃ』
・・・何してるの爺さん。私も爺だけど。思わず股間を手で隠したじゃないですか!しかも鎌でチョン!
『あと、ハーレム作るのはいいけどお互い同意してじゃぞ。無理やり他の男から略奪したり、無理やり襲うなど、わしのバカ孫みたいな真似だけはせぬことじゃ』
それ犯罪じゃないのか!
『しかも嫉妬、怯えでの監禁とかもしてたのじゃ』
『おかげで世界が無くなるんじゃないかという戦いになったのじゃ』
しかも世界消滅寸前の戦いて・・・そのバカ孫は誰だ!て、私が知ってるわけないか。
『ゼウス・・・じゃ』
・・・えええええ!私でも知ってる名前じゃないか。て、この爺さん、ゼウスの爺さんなのか?
『其方の名前は転生したらカイルスと名乗るのじゃ。異論は許さんのじゃ』
『ではこれで本当に、アデュー なのじゃ』
・・・・
なぜ最後にフランス語。しかも 神のみもとえ って・・・
そして私は意識を失った。