表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
世界最強の超能力の異世界譚  作者: 灰色 人生
第1章 アルカランス王国編
32/33

32話 拳聖の弟子

 


 ノックダウンした四人の傭兵は、駆け付けた衛兵に連れて行かれた。


 冒険者の男は、助けて貰った給仕の女性や、周りの客達の証言もあり、お咎めなしで軽く注意だけされて解放された。


 助けられた給仕の女性は、しきりにお礼を言っており冒険者の男は、気にするなと言い食事に戻る。


 サービスとして肉のステーキを追加で出されていた。


「どうする?」


「騒ぎも収まりましたし、戻りますか?」


「そうだな。戻ろうか」


 3人が踵を返そうとした時、冒険者の男が「そこの3人。私に何か御用が?」と声を掛けられた。


 振り返ると、食事の手を止めてこちらを見て来る、冒険者の男が居た。


 どうする?とトバイアス卿とケインが目配せして、代表してトバイアス卿が話すことにした。


「先ずは不躾な視線を向けた事を謝ろう。すまなかったな」


 ジョンは軽く頭を下げる。


「それにしても、貴殿は拳聖殿のお弟子さんかな?」


「確かに、私は拳聖であるマール老師の弟子のダッカスだ」


「何故、拳聖殿の弟子が冒険者を?それとも元々冒険者であったのか?おっと、失礼。その前に名乗っていなかったな。すまないが、訳あって名を明かす事は出来ない」


「構わない。それと私は元々冒険者ではなく、ある事情で一時的に冒険者になっているだけで、目的を果たせば、道場に戻る予定だ」


「お互いに事情があるようだな。知り合ったのも何かの縁だ。後日また飲みにでもどうだ?」


「いいだろう。それにしても良い筋肉だ。今度鍛え方を教えてくれ」


「勿論だ。そちらも中々のものだな。ではまた」


 ガシッと二人は握手をする。


 何やら友情が芽生えたようだ。


 それにしてもお互いに、筋肉が好きなのだろうか?


 確かに二人の見た目はゴリマッチョではある。


 3人はダッカスと別れて二階に戻る。



「下の騒ぎは何でしたか?」


 エミリアがトバイアス卿に質問する。


「若い傭兵の者達が、給仕の女性にちょっかいを掛けていましたが、居合わせた冒険者が解決してくれました」


「そうですか」


 ホッとした安堵の表情を見せる。


「ん?トバイアス卿は何故嬉しそうなのですか?」


 トバイアス卿の表情に気づいたローラがそう聞く。


「うむ、実はその冒険者と言うのが、何を隠そう拳聖殿のお弟子のダッカス殿でな。素晴らしく方であった。是非酒を酌み交わして見たいと思ったものだ。それに身体も鍛えられており、良い筋肉であったな」


 やはりトバイアス卿は、筋肉が好きなんだろうか?


「は、はぁ」


 トバイアス卿の良い筋肉発言に、ローラはどう答えれば良いのか、わからない困惑顔であった。


「取り敢えず、騒ぎは収まったのですね」


 ジェシカがフォローする。


 この話は何とかこれで終わった。まだ話し足りなそうにしていたトバイアス卿も、流石に主君であるエミリアの手前、我儘を言うわけにはいかなかった。


「では、そろそろ我々も店を出ますか」


「そうですね」


 会計を済ませて、宿り木亭を出て踊る猫亭に戻る。


 それぞれ楽な格好に着替えて、好きな時間を過ごす。


 ジョンはトバイアス卿に連れられて、裏庭で剣の稽古をしていた。


 ジェシカも行きたそうだったが、エミリアの護衛もあるので我慢していると、ルーラが変わると言ってくれたので、礼を行ってから嬉しそうに裏庭に向かって行った。



 エミリアは部屋で、ルーラやローラと一緒にお茶を飲んでリラックスしており、マーカスは自分の商会の支店へと出掛けて行った。


 手持ち無沙汰となったケインは、適当に街をぶらつく事にした。


「さて、外に出て見たは良いが特に目的も無いからな。どうするか?」


 暫く歩いていると本屋を見つけた。


「ふむ、現代と違って本は高級品だな」


 値札を見てケインはそうごちる。


「あんたよそ者かい?」


 店主の老婆が話しかけて来た。


「確かにこの国の人間ではないが、どうしてそう思ったのだ?」


「先ずは格好だね。この国では見ないデザインの服さ。それに何というか雰囲気かね?」


「ほう、それは気付かなかった」


「まあ、長生きした者の特権かね?それでそんなに熱心に本を見つめてるんなら、図書館に行ってみたらどうだい?」


「何?その様な物があるのか?」


「あるさ。大通りを西に行けば、大きな本のマークがあるから行って見な」


「本屋の店主が言っていいのか?」


「構わないよ。気が向いたらまた寄ってくれ。その時は何か買ってくれると嬉しいね」


「すまない助かるよ。是非また寄らせて貰う」


 店主の老婆に礼を行って、言われた通りにケインは大通りを西へと進む。


 心なしか、知的な感じの人が増えた様な気がする。


「アレが、老婆の言っていた図書館か。それにしても名前が、そのまま南方都市図書館なんだな」


 現在にある図書館と言うよりも、柵に覆われて警備の兵士らしき者達がいるのを見て、ちょっとした要塞の様に思える。



 正門の方へと移動する。


 出る時のチェックは厳しそうだが、入るのは比較的簡単そうである。


 冒険者ギルドのカードを見せて、中へと入る。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ