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世界最強の超能力の異世界譚  作者: 灰色 人生
第1章 アルカランス王国編
24/33

24話 豊潤の宿屋

 


 紹介された宿屋は港町ポートでも一二を争う人気店であり、新鮮な海の幸を使った料理が有名であり、接客や部屋も高水準であるらしい。


 宿屋に入り受付に紹介状を渡す。


 受け取った受付は「少々お待ち下さいませ」と言い一礼してから、奥の部屋へと入って行く。


 暫くすると宿屋の女将がやって来た。


「ようこそ豊潤の宿屋へ。お泊まりは8名様で宜しいでしょうか?」


「うむ、部屋割りはどうする?」


 トバイアス卿の質問に話し合い、3人部屋を一つ、二人部屋を一つ、後は一人部屋を三つにした。


「畏まりました。こちら部屋の鍵でございます」


 部屋の鍵を受け取り、従業員がそれぞれの部屋まで案内してくれた。


 部屋に行きそれぞれ荷物を置いた後、昼食を取りに二階の食堂に向かう。


 二階の食堂は宿泊客専用で、一階は一般的に解放されている食堂らしい。


 勿論二階の方が食べ物の品質などは上である。


 それぞれラフな格好になっており、今日はゆっくりと宿屋で過ごす予定だ。



 他にも数名の宿泊客の姿があり、8人でも座れる席を確保してそれぞれ好きなものを頼む。


 港町と言うこともあり、海の幸を使った料理が豊富にある。


 その中でケインは鯛に似た魚の煮付けを頼んだ。



 他の者達もそれぞれ好きなものを頼む。


 暫くすると料理が運ばれて来た。


 ケインの前には鯛に似た魚の煮付けに、新鮮な野菜を使ったサラダが、ルーラの前には大きなステーキとスープにパンが運ばれて来る。


 ジャンとジェシカ、エミリアの前には新鮮な秋刀魚に似た魚の塩焼き定食が運ばれて、マーカスとトバイアス卿の前には新鮮な魚の造りが運ばれて来る。


 ローラの前には魚介のスープの中に麺が入った料理である。


 あれはもしかしてラーメンか?と思ったが、似ているが違いそうであるが、美味しそうなので次回はアレにしようと決めた。


 8人は黙々と運ばれて来た料理を食べる。


 料理はどれも最高で非常に満足出来る味であった。



 船の上では保存の効くものばかりであったので、余計に美味しく感じた。


 この日は旅の疲れを癒す為に宿でゆっくりと過ごした。


 エミリアはすぐにでも動き出したかった様だが、休息も必要だとトバイアス卿に説得されて渋々だが納得した。



 その日は一日ゆっくりと豊潤の宿屋で疲れを癒す。


 嬉しいことに公衆浴場があったので、ケインは早速向かう。


 港町ポートのほぼ中心に位置する公衆浴場は大きく、この町の皆が利用するらしい。


 潮風でべた付く身体を洗い流したいのだろう。


 早速お金を払い(銅貨数枚と安かった)中へと入る。


 まだ昼を少し過ぎたぐらいの時間帯だが、思ったよりも利用者が多い。


 それにしてもちゃんと男湯と女湯で分けられていた。


 ケインの知識では中世では一緒の事が多かったが、ここではそうでは無いらしい。


 あとでローラに聞いた話だと、比較的大きい町だと分かれているが、小さな町や村だと時間帯を変えたりあるいは混浴だと言う。



 かけ湯で身体を洗い流してから、浴槽に浸かる。


 身体の芯から温められて旅の疲れが癒えて行く。


「ふぅ、久し振りに入ったな。今まではシャワーばかりだったからな」


 ゆっくりと浸かり疲れを取る。


「それにしても意外と子供連れが多いな」


 見れば親と思われる男性に連れられた小さな男の子が意外と多かった。


 風呂から上がる。


 因みに石鹸は高価なので置いていない。


 代わりに石鹸に似た何かがあるが、何かの粘液の様で怖くて使っていない。

 風呂上がりは冷えたビールを飲みたいが、残念ながら無いので少し高いが美味しく甘い井戸水で冷やしたマテ茶を飲む。



「ふぅ、生き返るな」


 一杯飲みそう呟く。


 正直ケインは政治にそこまで興味が無いので、エミリアが勝とうが第三王女が勝とうがどうでも良い。


 大事なのは強敵と戦えるかどうかである。


 仮に第三王女派閥が強敵を用意出来ると提案して、叶えられたならアッサリとケインはエミリア達を見捨てて鞍替えするだろう。


 エミリア側に居る理由は、エミリアが現状圧倒的に不利であり敵に強敵がいると予想されるからである。


 ケインはどこまでも自分本意な人物である。


 それはこの世界でも前の世界でも変わる事はない事実である。



 今は目的がたまたま合致しているだけに過ぎない。


「まあ、それでも久し振りに人と過ごしたな。目的を達成したり、出来なくても殺さないでおくか。それに勘でしかないが、これから先もっと面白くなりそうだしな」


 そう呟き着替えてから大衆浴場を後にする。


 大衆浴場を出た後ケインは真っ直ぐに豊潤の宿には帰らず、傭兵ギルドに行く事にした。



 元々冒険者ギルドと傭兵ギルドは一つであったが、受ける依頼の内容などによりその昔対立して二つの組織へと別れたらしい。


 今では昔みたいに仲悪くはないが、良くもないが緊急時には強力し合う関係である。


 ライバル関係の様である。


 冒険者ギルドと傭兵ギルドの簡単な違いは、主に取り扱っている依頼が魔物関連か人関連かの違いである。


 例えば冒険者ギルドが魔物の討伐依頼が当たり前の様に、傭兵ギルドは人同士の争いを依頼にしている。


 その為に冒険者と傭兵は装備も戦い方も異なる為である。


 ケインが傭兵ギルドに向かう理由は最初に召喚された国がどうなったのかである。


 風の噂で滅びたとは聞いたが、その後どうなったのか興味があるからだ。

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