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世界最強の超能力の異世界譚  作者: 灰色 人生
第1章 アルカランス王国編
20/33

20話 港町ポート(5)

 



 既に護衛の魔術士達が集まって来た魔物を数体倒しているが、倒された魔物の血の匂いを嗅いで更に魔物が集まる悪循環と化していた。



 シーサーペントはシーサーペントの強靭な鱗を貫通する威力を持つ大銛を警戒してか、大銛の射程距離よりもギリギリ遠い場所で、こちらの動きを観察している。


 どうやらシーサーペントは他の魔物と違い、多少の知性はあるようである。


 大銛は左右に二つずつと、前後に一つずつの計6基あり銛の数は一基につき5本の計30本しかない。


 理由は銛自体が特注品であり、更に通常の銛よりも遥かに大きい為にその分重量も掛かる為に、商船であるヒーロコック号の負担になるからである。


 本来は3本ずつであったが、多少の積荷の積載量を犠牲にして、船長のダイラスの判断で数を5本ずつに増やしたのである。


 当社は不満を漏らしていた船員達だが、最近の魔物の増加傾向や大型の魔物に襲われる頻度が増え、それを撃退するのに大銛のお陰で難を逃れると次第にダイラスの英断に感謝する様になった。




 さて、迎撃に向かう前に今の偽装ステータスを確認しておくか。



 ─────────────────────

 ステータス(偽装)

 名前:ケイン

 職業:魔術士

 種族:人族

『スキル』

 重力魔法(Lv:6)

 風魔法(Lv:5)

 火魔法(Lv:5)


『称号』



 ─────────────────────



「火魔法は使えないな。だとすると風魔法と重力魔法としているこの二つの魔法を上手く使わないとな。さてどうするか?いきなり新たにスキルが増えているのはおかしいのか?危機的状況で新たな力を得たとかおかしいか?ふーむ。難しいな。とりあえず手持ちの手札で何とかしてみるか」



 そうやってどうしようかと思案している間に、ルーラとミカーニャは海の魔物に向かい魔法を放っていた。



 ルーラは水魔法と時折氷結魔法を使い、魔物を倒して回っていた。


 一方のミカーニャは雷魔法を使い、次々と魔物を葬っていた。


 コッソリとミカーニャに鑑定を使う。



 ─────────────────────

 ステータス

 名前:ミカーニャ・ポルナレフ

 職業:魔弓術士

 種族:エルフ族

『スキル』

 弓術(Lv:8)

 剣術(Lv:3)

 雷魔法(Lv:5)

 植物魔法(Lv:3)

 精霊視

 精霊魔法(Lv:2)



『称号』

 ポルナレフの森の子・精霊の愛し子・ポルナレフの森の戦士


 ─────────────────────



「なかなか多才だな」



 ルーラのステータスと比べて見るとその多才さがわかる。


 ルーラも人族ではトップの実力を持つ冒険者である事を考えると、エルフ族はそれほどまでに優れた種族なのか、それともミカーニャ個人が優れているのかは、いずれわかるだろう。



 ─────────────────────

 ステータス

 名前:ルーラ・イストバーグ

 職業:魔法剣士

 種族:人族

『スキル』

 剣術(Lv:7)

 水魔法(Lv:5)

 氷結魔法(Lv:2)



『称号』

 魔剣姫・イストバーグ家の才女・元深窓の令嬢


 ─────────────────────




「さてと、取り敢えずは近付いて来る魔物を片っ端から細切れにして行くか」


 見た目は風魔法と同じ事が出来る超能力を使い、鎌鼬の様にスパッと相手が気付く前に切って行く。



 横を見れば、ミカーニャとルーラが数を競い合う様な凄まじまい勢いでヒーロコック号に近付く魔物を片っ端から倒して行く。


 すると流石に知能が低い魔物もあの船は死地だと本能で理解し始めたのか、離れて行く魔物も出始めた。


 そして遂にシーサーペントがその巨体をくねらせて、此方へと進路を変えて向かって来た。


 そしてそれに待っていましたとばかりに、大銛が打ち出される。


 しかし当たる直前に本能で危険だと察知したのか、海水へと潜り大銛の攻撃を避けた。


「クソっ!外れた!次の装填だ!急げ!」


 大銛はその巨大さから3人1組で操る兵器である。


 一人が狙いを定め、一人が撃ち、一人が装填をする事が役割で決められている。


 今は装填者が急いで新たな大銛を装填している。


 漸く準備が終わった大銛班から、大銛の狙いを再びシーサーペントに向ける作業を行う。


 暫くすると、シーサーペントは再び浮上して来たが、先程よりも距離がヒーロコック号に近付いていた。


 シーサーペントの注意を引く為に鐘を鳴らしたりして、挑発行為をするが先程の大銛に警戒してか、中々動き出さず此方の様子を伺っている。


 警戒されている敵に動きの遅い大銛が、狙いをつけるのは更に困難を極めるだろう。


 だが、シーサーペントは既に魔法の射程内に入っているので、護衛の魔術士達が詠唱を開始する。



 本能的に危険だと思ったのか、遠ざかろうとするシーサーペントの後方にルーラとミカーニャが射程距離は長いが威力がそれ程でも無い牽制用の魔法を放ち、遠ざかるのを阻止する。



 苛立つ様に「ギシャー!!」と咆哮するシーサーペントに海の荒くれ者であるさしものヒーロコック号の船乗りも恐れを抱くが、それをダイラス船長が「落ち着け!」と一喝すると静まり返る。


 見事な統率力である。

次の話で一旦毎日投稿は止めようかと考えています。


私事で少し忙しくなるので、次回以降は10月になるかも知れません。


出来れば2日に一回ペースで投稿するかも知れませんが、それも少し難しいので10月以降だと思います。

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