01話 異世界へ
新しく始めました。
約2千文字でサクサクっと読み易い長さにしてます。
暇だ。せっかく憧れの超能力を手に入れたのに、悪の組織は現れずならばと悪になってみたが、ヒーローは現れないので無双状態である。
今日はニューヨークのタイムズスクエアで暴れてみたが、やはりヒーローは現れず警察や軍隊が来ただけだ。
銃を撃って来るが、弾丸は不可視の壁に阻まれて上条圭の数メートル手前で弾かれている。
「はぁ、だから無駄だって言ってるだろ?それにしても鬱陶しいな。それ」
手を横に振るうと衝撃波が発生して、警察車両などを数十メートル吹き飛ばす。
「何か俺をワクワクさせるものはないのか?」
超能力者になって8年が経ち27歳になった今楽しみと呼べる物は何もない。
金は近くの銀行や保管庫を襲えば事足りる。
最初の一年は比較的楽しかったがそれ以降は何も刺激がなかった。
ミサイルも対象となる存在つまり俺が小さ過ぎて狙い難く、例え狙えても容易に迎撃は可能であった。
流石に核を撃たれた時は放射能とかに焦ったが
、何ともなく汚染地域を増やしただけであり撃った国は世界中から非難の対象となっていた。
そうやって今日も暇つぶしをしていたが、飽きて来た頃に足元に不可思議な魔法陣が現れた。
「おお!これだよこれ!やれば出来るじゃないか!何処だ!」
二人目の超能力者が現れたのかと、それっぽいヤツを探すが見つからない。
「何だ?隠れるのが上手いのか?」
一気に魔法陣が光り出したので、一応防御を固める。
そして目が開けてられないほどに光り、一瞬の浮遊感の後目を開けるとそこはタイムズスクエアのど真ん中ではなく、何処かの城の内部であった。
周りには如何にも魔術士と言ったローブ姿の者達が十数人に、騎士と思われる甲冑を着た者達が数十人上条圭を中心にした魔法陣の周りを固めていた。
「おお!成功ですな。儂はこの国の筆頭宮廷魔術士長を務めている者ですじゃ。ようこそ勇者様。早速ですいませぬが言葉は通じてますかな?」
「ああ、問題ない」
「ふぅ、それは良かったですじゃ。ではこのブレスレットを腕にしてもらっても」
ブレスレットを受け取った瞬間圭は目の前の老人の首を素早く捩じ切った。
腕輪を触った瞬間その特性を超能力を使い理解して、目の前の宮廷魔術士長の脳も覗き何を企んでいるかも理解した。
「ふ〜ん。服従の腕輪ね。いい度胸じゃねえか」
抵抗も許さず部屋にいる者達全ての胴を捩じ切った。
「指示を出したのはこの国の王か。はぁ、せっかくの楽しいイベントの始まりかと思ってたら、胸糞悪い事をしやがって。最初の選択肢を間違いやがったな。まあ、良い。この世界へと招待してくれたんだ。特別に楽に殺してやるか」
ずんずんと王がいる玉座を目指す。
既に召喚に成功した事は伝わっており、謁見の間にはこの国の主要なメンバーが集まっている。
其処へ上条圭は向かっており、途中出くわした者達を老若男女問わずに重力に押し潰された様に、プレスして残されたのは身体の一部と血だけである。
王宮を血に染めながら上条圭は目的地の扉の前に到着した。
扉を吹き飛ばして現れた上条圭に、唖然とする一同。
「初めまして、上条圭と申します。そしてさようなら」と挨拶を済ませると一人ずつ念力で拘束して動けなくさせる。
「王様。貴方は選択肢を間違えた。俺…失礼。私を服従で縛るのではなく客として歓迎して貰えれば協力も吝かではなかったであろう。
ああ、それとこの程度の物では私を縛る事は出来なかった。
では、次回があれば失敗しない事を祈る。
まあ、来世と言うものが存在すればの話だがね」
何か言いたそうにしていたが、聞く耳を持たず脳から直接情報だけを引き出していく。
他の者達も同様だ。
強引な方法なので後遺症や廃人になる恐れがあったが、無視して情報を絞り出して行く。
全ての者から情報を絞り出した後、果物を絞る様に全員を捻り切る。
「さてと、宝物庫に向かうか」
宝物庫の中身を全て奪い、其処らへんの上級騎士の装備一式を奪い取り着替えてから王宮の外へと出る。
出た後、王宮を支えている支柱全てを同時に壊すと王宮は一瞬で瓦礫の山へと変わる。
あちこちから悲鳴などが聞こえてる大通りを進み、店で一般人の服を購入して着替えた後隣国に向けて辻馬車に乗り隣国を目指す。
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