表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生まれ変わって召喚獣  作者: お面屋
8/24

人化をしよう

人を、グルースをみてから数ヶ月が過ぎた。最近ふと思う。

私が死んでからお嬢様はどうしているのだろうか、と。お嬢様の心に傷を負わせてしまったかもしれないなと。お嬢様はとても優しい。奴隷だった私を友達だと呼ぶほどに。

そして、寂しがり屋で泣き虫だ。私の前以外では泣かない。泣かなかった。寝る直前まで近くにいないと眠れなかった。大丈夫かな、といまさら不安になってきたのだ。

他のやつら?あいつらはまあ大丈夫だろ。グルースを見ても大丈夫そうだったから。


『子供達!おいで。新しい魔法を教えるよ』

『『『はーい!』』』


新しい魔法?なんだろうか。力を制御する魔法かな?角は本気のときのみ出す。角をなくす方法は後で教えるって言ってたし、


『新しい魔法はこれだ人化(じんか)という。みていろ』


と母がいうと、母の周りに雪が集まり始めた。今は秋のはずなのに。そして、


―――シャァン


と涼しげな音が鳴り雪が砕けた。そこには


『母?ですよ…ね?』

『すごーい!ニンゲン?になった!』

「ふふふ、どうだ?これが人化といるものだ」

『凄い!僕もできるかな!?面白そう!』

『私もしてみたい!』

『一旦みんな落ち着け。ほら、ぼうっとしてないで母の前に行くよほら!』


真っ白なまるで雪のように白い髪をもち、目は氷のような色、耳は狼の耳。そして、尾があった。服はどこから来たのか分からないが着ている。とても、美しい女性がそこにたっていた。


「そうあせるな。できるようになるさ。いいかい?もう一回するから魔力の動きをよーく見ておくんだよ?」

『『『はーい!』』』


そう言って母はまたフェンリルに戻り、再び人化した。今度はゆっくりと。しかし、魔力の動きがなんだか解りにくい。兄妹達も困惑している。


「まあ、わからんだろう。自分が人間になるイメージでするとできるかもしれんな。」

『えー、難しいよ。母の姿を参考にすればいいってこと?』

「そうだな。ほら、やってみろ。」


以外と簡単そうだ。元は人間だったからな!一応。

えっと前世はどんな姿だっけ。忘れちゃった。えっと

そうこうしているうちに魔力が集まってきた。前足が手に、後ろ足が足に変わってゆく。視界が高くなって…いかなかった。そういや、母も背が変わっていなかったな。


「…っ。は!あれ?出来た?」

「おお!もう成功したのか。うむ!中々に可愛いぞ。」

『凄い!すごーい!もうできたの?いいなぁ。』

『んんーっ。くっそー!妹に先越されたー!』


私の姿を真似してか兄がもう人化した。凄いな、私は元が人間だったからはやくできたのに。


「はっ。で、できたぁ。なんか、変な感じだな。毛がないって。しかも、握れる。しかも、人間の言葉しかしゃべれない」

『兄ちゃんと姉ちゃんはやいー!ぼーくーもー!』

「がんばれ、弟よ。私より兄の姿を参考にするとよいぞ」

『むー!』


結局弟は人化をその日のうちに出来なかった。まあ、魔法が苦手だからな。仕方ないのだが…。

弟がかわいい…。お気に入りです。ちなみに他の妹や弟は生まれたときから死んでいました。なので本編では出てきません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ