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さんにんめ

一応、この小説はATVの方の息抜きで書いているものなんですが、こっちのほうが字数が多いってどういうことなの…


 ネカマではないが所謂オカマというやつは色々お悩み相談とか聞いているのをよく見かける気がする。


 いい忘れて今さら間があるが私は女だ?…多分。

 最近、女性として欠片も意識されてない生活をおくっているが、生物学上は恐らくメス…のはず。

 なんか不安になってきた…


 そんな自身のアイディンティティ(いいづらい!)を揺るがすような不安に包まれてると、後ろの方から視線を感じた。

 余りにオーラを感じるのでちらりと釣り糸を垂らしながら横目で視線を送る主を探ってみる。

 どうやら、ブロンドヘアー、エメラルドグリーンの眩い瞳の持ち主が私の表示されたプロフを食い入るように覗いている。


 目、すげー。


 私は「これは声を掛けなくてはっ」と初心者救済イベント「お金が無いならマグロ漁船に乗ればいいじゃない!」で貰ったクエスト報酬「すごいつりざお・ザ・飛天弓」を仕舞った。

 そして、そんな中性的で中世的なとにかく美しい容姿を台無しにする行動をとっている美人さんに声を掛けてみる。


「こんばんはー」

「こんばんは!…1つ聞きたいんですけど…もしかして、女装とかもするの?」


 女装とはなんだ!女装とは!?

 私は…あ、今ネカマだったわ。


「…時と場合にもよります」

「ほんとに!?私もするよー!」


 …ナンテコッタイッ!!

 というかこんな可愛い容姿をして男性なの!?

 …まぁ、ゲーム内だからそういうこともあるか…あるのか?


「少し、お話しましょ?」とカフェでお話を提案してみたところ、向こうは屈託のない笑みで「喜んで!」と私の提案を受けてくれた。

向かったのは「ねんがんのアイスキャンデー」を差し入れ?にもって行った例の喫茶店。

あそこは一度行ってから何度も通うほど常連になってしまったお店だ。

いマサラこのタウンに初心者以外がいる訳がないと思っていたがあのお店は初めに降り立った場所としてやはり、愛着が沸いてしまう。

もう、 <待ってレス>さんには足向けて寝れないっすよ!


 私たちはカフェの日当たりのいいテラスに腰を掛けるとお互いの挨拶をそこそこに先ほどの続きのネカマな話題に戻る。

 私はこのおめめの素敵な中性的な美人のノアさんに「ずばり!」と質問を投げたのだった。


「えーっと、つまり同業者の方でしょうか?」

「多分そうだと思いますw」

「そうですか、ちなみにこの 業界に入ってどれくらいに なるのでしょうか?私は20 分になります。」

「うーん、女装は高校の頃か らかなぁ。今24だから…8 年間くらい?」


 軽くジャブのつもりで打ち込んだジョークをスルーされてしまった…

 そして、今気づいたけどこの人、ゲームじゃなくてリアルの話をしてたよ。マジか。


 私は、流石に今のホイップクリームな心境でお話を続けるのはまずいと思ったので、気持ちを切り替えることにする。

 所謂(いわゆる)、ホンネとーくな感じだ。


「ベテランですね…」

「まだ学生だから髪ものばせるしねw」

「なるほど…地毛でいらっし ゃると」

「社会人さん?」


 ちょっとおにーさん(おねーさん?)ゲームでリアルの詮索は禁止ですぜぇ。

 なので私は年を鯖読んではぐらかすことにした。


「いえ、大学生という名のニ ー…モラトリアムの最中です」

「wwwまぁ私もそんなもんだよw」

「まぁ、ぶっちゃけ暇だから こういうことができるんで すけどねww」

「それで話を少し戻すけど…ネカマってことは…えっと、心は女の子の人な の?」

「大変申し訳ないんですが、 骨の髄まで男の子だと自負 してます。ご期待にそえず すいません。」


 骨の髄まで男と自負していて、ネカマを演じているネット・カマーこと女子高校生の三須寺 光17歳。

 もうこれ訳わかんないよね。

 うん、私も最近よく分からなくなってきた。


「いやいや、それが普通だよ w」


 普通なの!?

 …流石にもう自分の頭の中がこんがらがってよくわかんないことになってきたので「実は…」と前置きして正直にネカマになってだんすぃーを研究していることをノアさんににカミングアウトすることにした。


◇◆◇◆◇◆


「…という訳なんです…今のところ要望をしてくれ る人は皆無ですけどねww」

「なるほどねぇ。

 うーん、一応女装子として 、私の事でなんか参考にな ることあるかなぁ・・・?」

「いろいろ聞かせてもらえる のはありがたいですね?

 ありがたいです!」

「じゃあ、質問あったらなん なりと^^」


 おお!なんかノアさん、すごい年上っぽい!

 私はこれは幸いと今まで知らなかった「女装だんすぃー」について色々質問して話を伺うことにした。


「そうですね…よく、漫画とかでは女装≒ カツラ(ウィッグ)的なのあ りますけど…ああいうのはスタンダード なんですか?」

「そうだね、私みたいに普段 ほとんど男なのに地毛なの は珍しいかな?」

「なるほど…ちなみに髪って 染めていますか?」

「うん。茶髪にしてるよー」

「茶髪かぁ…なるほど」


 明るく髪を染めてる人ってリア充…リア獣?って感じでこういうねっとげーむとかしないもんだと思ってました私。


「あ、ご家族の方って知って るんですか?

 よく漫画とかでは(ryなん で」

「高校の時にばれちゃったよ w」

「なるほど、どんな反応でし た?

 あ、…っ突っ込んだ質問すいませ ん!」

「結構悲しまれちゃったね… 無理もないよwお母さんだ けど。お父さんはバレてないよ、 多分w」

「やっぱり、悲しむもんなんですかねぇ…」

「うーん、うちの母親は結構そういうのに理解ないから ねぇ。」

「今でもですか?」

「大学から一人暮らしだから 、私がいまだに女装をして る事は知らないよ。ただ、髪型こんなんだから わかってるだろうけどw」


 そういっていたノアさんは明るく振舞うように無理して勤めているように見えて、少し痛々しかった。

 やっぱり家族に理解されていないのはつらいんじゃないかな…と私は無神経ながらも感じてしまった。

 気まずい空気が漂うそうになったのであわてて話題を変える。


「なるほどなぁ…そういえば、漫画とかよみ ます?」

「うん、読むよ^^」


 あ、笑顔可愛い。


「ヂャンプ派ですか?」

「うーん、ヂャンプはちょっ とさわやかすぎて苦手かな wるろ剣は好きだけども。」

「さわやかすぎてってww」

「冒険!友情!格闘!みたい なのあんまり得意じゃなく てw」


 えー私結構好きなんだけどな…

 男の子でもヂャンプの三大スローガン(情熱、パッション、ほとばしるエロスだっけ?)苦手な人いるんだ…


「むしろ、暑いじゃないですかww 間違えた!熱いじゃないで すか!」

「うーん…なんていうかね、はい少女漫画に出てくるかわいい男の子が好きだからw

 そういうのって、ヂャンプ系にはあんまり出てこないでしょ?

 女の子キャラも、少女マンガっぽい女の子の方が好きだし。」

「いまは…うーんなるほど…」


 確かに、一理あるきがする。

 なるほどぉ…中性的なだんすぃーは熱血系よりロマンス系の方が好きな傾向があるんですねっ…ひかりおぼえた!


 この辺から少し話が脱線して好きな少女マンガの主人公の話になった。

 私はおかーさんの本棚で読んだフルムーンさんとあむちゃんさんとかをあげたらノアさんが


「よくそんなの知ってるね!?古くない!?」


 と綺麗なエメラルドグリーンな瞳を白黒させて驚いてくれた。

 ふふーん。相手を知識で驚愕させるって、なかなか私もすごくないかな!?

 他にもノアさんから男女ともにタイプな主人公の性格とか色々しゃべっていた。


「うーん、ノアさんが好きなタイプって健気な感じですかね?

 喋ってたらなんかそんな感じがしてきました!」

「そうそう!少年漫画の女の子と 違って、受け身だけじゃないっていうか。」


 なるほどな~だから少年漫画より少女マンガのほうが好きなのか…


「確かに、そういうのはいいですね!ただ、現実は8割がた男女ともに受け身なんですが…

 世知がない世の中です。」

「うん。」

「うん。じゃなくてwww」

「え?」


 地味にボケをつぶされてしまったのでもう一回っトライしてみる。

 私はそれはもう感情をこめて呟いた。


「世知がない世の中です」

「…ちょっと待ってください?」


 そういってノアさんはうーんとかなり考えて私の会話ログをあさってから気づいてくれて突っ込みを入れてくれた。


「あっ! 世知がない 、じゃなくて世知辛い、だよ!分かりづらいよ!」

「やっと気づいてもらえましたか。」

「 気づいてもらえましたか。 じゃないよwww面白い子だねあみちゃんは!」

「アミちゃんですか?」

「うん、流石に事情聞いてネット・カマーはないなーって思ったし、だからネットからとってあみちゃん。どうかな。」


 何だこの人!?

 ニックネームのつけ方とか滅茶苦茶おしゃれイズム!?

 女子力高いな!?


 私はこの素敵過ぎる提案を両手を挙げてむかえる事にした。


「可愛い!?そんなあだ名、貰っちゃいますよ!?」

「どぞどぞww」

「ではでは…やったぁぁぁぁぁぁ!!!!

 …少しだけすっきりしました。」

「そりゃよかったわw」


 ネット・カマーという我ながらネタ力の高い名前から、「あみちゃん」と女子力の高いニックネームに華麗にジョブチェンジした私はこの後も日が暮れる深夜0時まで花咲くいろはな女子トークをノアさんと繰り広げた。


「…今日はありがとうございま したっ。あみちゃん、たのしかったよ!」

「私も参考になりました…」


 女子力とか…おしゃれとか…

 正直、完敗でしたっす。


「今日はもうログアウト?」

「まぁ、もう0時ですしね」


 そういうと帰る前にとノアさんは私にフレンドの登録を持ちかけてくれた。

 私は、それを了承して、ホクホク顔でこの日を終えるのだった。

ノアさん=女装男子。いいですね。


光ちゃんはネットのあだ名「あみちゃん」を手に入れたわけなんですが、ネトゲって普通、最初につけた名前を変えられないですよね?


…次回も明日投稿です。

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