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【完結】からふるわーるど  作者: 仮面大将G
騎士団編

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85/101

85.とまらないとまらない

「ルーシャス殿、魔獣が出現しました!」



「場所と数は?」



「東の森で30体ほどです!大型も確認されました!」



「わかりました!パトロールしている弓術隊をそのまま向かわせてください!俺は訓練中の槍術隊と追います!」



 伝令に来た弓術隊の騎士に指示を出し、俺は大剣を担いで訓練場へ走る。


 俺が騎士になって一年ほど経った。今ではダスティンさんの前に俺に伝令が来て、実質的に俺が司令官になっている。

 パトロールに出ている部隊と訓練している部隊、それに休みの部隊を把握しておかないといけないから結構大変だ。


 何故俺がこんなに悠長に現状を説明しているのかというと、弓術隊には隊長としてアリスの母親、クレアさんがいるからだ。

 クレアさんは弓の腕前ではダスティンさんに匹敵する0級を取得している。超大型が複数体来ても問題ないレベルの彼女がいるから、俺は安心して後から向かうことができる。


 ちなみに彼女は本来なら今のアリスと俺のようにダスティンさんと全体へ指示を出す立場になるはずだったが、クレアさん本人が性にあわないと辞退したそうだ。

 それで彼女は弓術隊の隊長という立場に落ち着いている。


 長々と説明をしていると槍術隊がいる訓練場に辿り着いたので、状況を説明して転移魔法陣を発動させる。

 これであっという間に森の入口へワープだ。便利なもんだよ。でも人間の魔獣と対峙するにはエリック先輩との研究が完成しないとなんだよなあ。早く完成させないと。



 なんてことを考えていると転移魔法の光を抜け、俺と槍術隊は魔獣と戦う弓術隊の方へ向かう。



「クレアさん!応援に来ました!」



「ルーシャスくん助かるわ!ちょっと固くて速いのがいて手こずってるの!頼めるかしら?」



「任せてください!槍術隊、出撃お願いします!」



 俺のかけ声で槍術隊の騎士たちは一斉に駆け出す。俺も後ろを走りながらクレアさんの言っていた固くて速い魔獣を探す。


 すると不意に前から大きなボールのような物体が高速で飛んできて、俺はなんとか回避する。

 なんだ!?何かを投げられたのか!?


 後ろを振り向くと、さっきまで球体だったものは動物へと形を変えていた。なるほど、アルマジロの魔獣か。しかもかなり魔力に当てられていて大きく、速くなっている。


「おいてめえ、俺様の攻撃を避けるとは何モンだコラ?」



「喋ってる......ってことはお前、人間の魔獣の使徒だな?」



「んなこたぁどうでもいいんだよ!生意気だなてめえ、潰してやる!!」



 そう言うとアルマジロの魔獣はまた球体になり、こちらへ飛び出した。

 まともに受けたらこっちが吹っ飛んでしまう。ここは躱すしかないな。


 俺は風魔法を使って魔獣の飛んでくる軌道から外れる。

 さて、ここからどうするかだな。


 魔獣は急には止まれないようで、そのまま一直線に進んでいく。......ってあれ?どこまで行くんだあいつ?



「しまったああああああ!!勢いつけすぎたああああああ!!!」



 ええ......。そんなことある?俺避けただけよ?

 まじで止まれないのかよ。まだ戦ってねえよ俺。

 あれって1周したらまたここに戻ってくるとかあるのかな?とりあえず森の方へ行ったから木とかにぶつかって止まればいいけど。でもあの固さなら木ぐらい突き進みそうだな。憐れ魔獣よ、そのまま永遠に転がり続けるがいい。



 とりあえず戻ってこない魔獣は放っておいて、俺は他の魔獣退治に加勢する。

 元々弓術隊が半分ほど倒してくれていたので残りは少ない。俺はサクッと自分の周りにいた魔獣を大剣で切り裂き、パンパンっと両手をはたく。いっちょ上がりだ。



「加勢ありがとうルーシャスくん。助かったわ。でもあの魔獣は逃がしたわね?」



「逃がしたというかなんというか......まあ多分また襲ってはくると思います。一回止まれればの話ですけど」



「そう、止まれなかったのねあの魔獣。まるで燃え上がったアリスとルーシャスくんの恋のようね」



「イジるの止めてもらえます!?」



「そして燃え上がった2人はそのままゴールイン!ああ結婚式が楽しみだわ!」



「あんたの方が止まってねえじゃねえか!!妄想激しいな!!」



「アリスはよく食べるからウエディングケーキは上にかけて小さくなるタイプじゃ足りないわよね。全部同じ大きさにして積み上げましょう!」



「だるま落としか!!ていうかこのくだり一回やったわ!!」



「式はどこでやるのが良いかしらね?せっかくだから武術協会でやって、余興で擬似魔獣を倒すのはどうかしら?」



「血の気の多い結婚式だな!!参列者が危険すぎるだろ!!」



「お母さんへの手紙でアリスは何を書いてくれるのかしらね?でもやっぱり私が使ったダークモカチップフラペチーノの思い出を語ってくれると嬉しいわね!」



「何作ってんだ!!手料理で作るもんじゃねえだろ!なんかもっと温かいもん例に出せよ!!キンキンじゃねえか!!」




 アリスの妄想癖はこの人から遺伝してたんだな.....。魔獣の返り血まみれで俺たちの結婚式について語るクレアさんを冷めた目で見つつ、俺は転移魔法陣を発動させて本部へ戻るのだった。

ルーシャス「せっかくの戦闘回なのに締まりがないなあ」


アリス「どうしてもギャグを入れたがるんですのよね。なんとかならないですの?」


ルーシャス「まあ一応これがアイデンティティみたいなもんだからさ、我慢してあげようよ」


ご理解いただきありがとうございます!

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