衝撃の事実、発覚
「そんで? どの石使うんだ?」
「え?」
思い出してニヤニヤするのは後にしてくれませんかね。言っとくが今はそういう場合じゃねぇからな?
「さすがにそんな流れじゃ俺の一存じゃ決められねぇだろ。場の雰囲気とか、ルーフェルミちゃんが特に気に入ってたとか、そういうディーノにしか分からねぇ事があるんじゃねぇの?」
「俺にしか分からない事か」
あ、ダメなスイッチ押したっぽい。
それから俺はディーノの惚気話をいちいち聞きながら、石の選別を済ませた。ウザかった。
ゆず、ごめん。今なら分かるよ、キャッシュちゃんのツンデレの可愛さを語りまくった俺にチョップをかましたお前は、多分正しい。
「そういえばお前こそ、どうなんだ?」
「何が?」
真剣に調合していたら、手持ち無沙汰になったのか、ディーノがちょっと真剣な顔で話しかけてきた。
「結婚とかそろそろ視野に入れてるのか? その……ゆずちゃんと」
「はあ!!!??!?」
「うおっ! ビックリした! 何て声出すんだよ」
ビックリしたのはこっちだ!!
あっぶねぇ、調合失敗したらどうしてくれるんだ! 責任とれるのかこんにゃろう!
心の中で悪態をつきつつも、釜の中の液体をゆっくりかき混ぜる。ヤバい、怪しい液体がちょっと変な色になりかけてる……平常心、平常心。
液体が元の色に落ち着いたところで、ようやく俺はディーノに反論する事が出来た。
「まったく! 変なこと言うなよ、ゆずと結婚とかあるわけねぇだろ、怖い事言うんじゃねぇよ」
「え? だって付き合ってるんだろ、ずっと同棲してるし」
まさか、そんなあらぬ疑いをかけられていたとは!
「いやいやいや! 幼馴染だから! 同棲じゃなくてただの同居だから!」
全力で否定する。だいいち俺が好きなのはキャッシュちゃんだ! と声を大にして言いたい。……言わないけど。
だからディーノとかアデラールの恋は快く応援出来ても、ぶっちゃけリストについては微妙だ。嫉妬せず応援出来るかと言われると自信がないんだよな。
「お前、それ本気?」
気がつくとなぜかディーノに睨まれていた。
「ゆずちゃんはそう思ってないんじゃないか? お前との事否定しないし……だからお前とゆずちゃんは恋人同士なんだって、皆信じて疑ってすらいなかったんだが」
「………」
ゆずが否定しないのは、100%男除けのためだと思うぞ!?
「言っとくがゆずちゃんは超絶人気あるんだからな。お前さえいなければ名乗りを上げるヤツがわんさかいるって事だけは忘れるなよ」




