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パン  作者: 山桜 笛
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3

その日、俺は勉強をする気にならずベッドでごろごろしていたら、そのまま朝まで寝しまった。

 次の日、起きて制服のまま寝ていたのでそのままリビングへ行くと母が居た。多分、父は仕事が忙しくて会社に寝泊まりしているのだろう。母は俺の弁当を作っていた。

 俺の高校は学食もあるのだが、母が「お金がないなら毎日作ってあげるわ」と言って母が作った弁当を持って学校へ行っている。たまには学食で食べたくなって俺の数少ない友達の伊藤に弁当をあげて学校で昼飯を買う事がある。伊藤に無理矢理弁当を押しつけている訳ではない。なんと伊藤は母が作った弁当が美味しいと言うのだ。そんなはずあるわけない。俺はいつも頑張って口に運んでいるというのに。毎回美味しいと言うのでこの前、伊藤に「じゃあ、毎日やろうか おれの弁当」と言ったら「あ、それは、いい。 おれも学食で食べたい時とかあるし―――。」と断られた。優しい伊藤は気を使って美味しいと言っていたのかもしれない。と俺はそのとき思った。

「何 ぼーっとしてるの? 早くご飯たべちゃいなさいよ。」

「あ、うん。」

 母さんが指さすテーブルの上を見ると今日の弁当のおかずであろうソーセージ、卵焼き、コロッケなどかあった。

「いただきます。」

 椅子に座り俺はあんま腹減ってねーなとか思いながらぼそぼそと朝食を口に運ぶ。

 

「ごちそうさまでした。」

「そんな少なくていいの? まあいつもの事だけど

学校とかでお腹すかないの?」

「うん。 大丈夫。」

 いつもの事と分かっているならいちいち言うな!うるさい。俺はあんまり朝食は食べないタイプなんだよ。

 最近、母さんがうざいと感じる時がある。

 俺はテーブルの上に置いてある弁当を雑に通学バックの中に入れて

「じゃ 行ってくる。」

 と言ってリビングを出て靴を履き家を出た。



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