表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/44

第2章・4節:ギルドでの再会

 夕方、学園の厨房をガルドさんに任せてギルドを訪れた。

 ギルド本部は相変わらず賑やかで、冒険者たちの笑い声が響いている。


「リアムさん!」


 カウンターの奥で、さっき食堂に来たユースが手を振った。


「ちょうど良かったッス!北部支部から新しい報告が届きました!」


「報告?」


「氷晶山脈の調査班が“霧の塔”を確認したって!で、その塔の上部から“鐘の音”を聞いたそうです!」

「塔の上から……?」


「しかも、音が聞こえた後、周囲の魔力が急激に減衰したって。

 まるで、魔力が霧に吸い込まれるみたいに」


 霧が魔力を吸い取る——リーナが言っていた患者たちの症状と同じだ。


「で、その霧の中で支部長が発見したっていうんですよ」

「何を?」


 ユースが小声で答えた。


「古びた石碑です。そこにはこう刻まれてたそうです——


霧鐘(むしょう)の響きが導く、眠れる魔導の鍵”」


 霧鐘の響き、眠れる鍵……これは古代魔導施設か?


「石碑は写真写本で転送されたんで、記録係が調査中です。ただ——」


「何かあるのか?」


「石碑の台座に刻まれてた“調査者の名”が……エリオット・グレイだったそうです」


「——エリオットが?」


 4年前のあの日、霜糖晶の下に何かを見つけていたエリオット。

 彼がこの異常の鍵を握っているとしたら——。


「リアムさん、どうします?」


 ユースの問いに、俺は迷わず答えた。


「明日、氷晶山脈に向かう」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ