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第1章・3節:薬学研究室と冷たい甘さ

 完成した〈霜糖晶パルフェ〉をクラリスと共に研究室に運んだ。

 白衣を着た助手たちは疲れ切った表情だったが、冷たいパルフェを口に運んだ瞬間、驚いた顔になった。


「これ……冷たくて、甘くて、頭がすっきりする!」

「なんだか、体の奥から力が湧いてくる感じ……」


 魔法薬学の教師ミレイアが微笑んだ。


「ありがとう、リアム君。これで研究がまた進むよ」

「霜糖晶が効いたみたいで良かったです。でも……」

「ん?」

「最近、霜糖晶が採れなくなってきてるらしいです。研究材料、大丈夫ですか?」

「……それは初耳だね。霜糖晶は魔力回復薬の重要素材なのに」


 ミレイア先生が険しい顔をする。


「学園長にも話してみるよ。何かおかしいね……」


 魔力の枯渇、消えつつある霜糖晶、そしてガルドさんの“北部特別任務”。

 厨房の仕事をこなしながら、頭の片隅でその言葉が引っかかっていた。


——何か、大きな変化が近づいている。


 だが、その時はまだ、それが「学園を揺るがす事件」の始まりになるとは思いもしなかった。

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