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第四話にしております。まだ、決まっておりません。

学校での会話。

次の日以来、転校生とは必要以上に話すことはなくなった。転校生は瞬く間にクラスの中心になり、私から離れていった。転校生とは世間話や無駄話を話すのは、あの時以来ほぼなくなった。だが、私はそこまで気にかけてはいない。あの時が異常なだけであってこれが普通なのだ。

話は変わるが、私には引っかかることがある。それは、前に起きた症状である。視界が全て白くなり、耳鳴りが激しく聞こえる、あの症状である。その日、病院に行ったものの、健康体だと言われ弾き飛ばされた。だとすると、あれは一体何なんだろうか。これについては、これ以上深掘りしても意味がないと私は思い、諦めた。だが、まだ、他に謎に思うことがある。あの転校生が来た日、私は初めてその朝の会で転校生が来ることを知った。知ったのだ。にも関わらず、先生から転校生が今日来ると言った後、周りの友達の話し声を聞いている限り、違和感を感じさせることを喋っていた。

「ああ、そういえば転校生が来るって言ってたね。」

「何だお前、忘れてたのか。俺は、転校生が来るって聞いて昨日の夜から楽しみでよく眠れなかったんだぞ。」

「それは、それでやばい(笑)」

これを聞いている限り、転校生が来るのを分かっているような口調である。これが違和感の正体だ。周りのみんなは、まるで転校生が来るのを知っているかのような様子だったのである。確かに、寝ているばっかの私だが、そんな大事なことを聞き逃すはずがない。なのに聞き逃した?。私が聞き逃したのか?。そうなのか?。な、なんたる失態、、、。

そう考え、自分が寝ている時に先生が転校生の話をし、聞いていなかったという結論が出た。そして、自己解決をした後、静かに深夜のベットで眠りについた。


「おい、優気。」

「ん?。どした?。」

今は、昼休み。だんだんと、皆は昼ごはんを食べ終え、自由時間へと変化していく。取っ組み合いをしてる奴らや、でかい声で喋りあってる奴ら、廊下で何か話し合ってる奴らに、机に1人でいるやつも。

私は、机でぼーっとしていた時に話しかけられた。

話しかけてきた奴は、小泉。とにかく、こいつはお調子者だ。私の1つ前は、誰も座っていなかったのでお調子者は、そこに座って私の方を向いた。

「お前、佐藤と隣だけど何かあったりしてないのかよ。」

お調子者は、ニヤニヤとしながら私に聞く。

「特にないな。」

「つまんないやつだなぁ。言っておくけど、佐藤は、学年的にも人気があるんだぜ。」

「やっぱり、そうなのか。転校生が、いる所にはいつも人が寄ってるからなぁ。」

私は、興味が無いように言う。

「おいおい、お前、佐藤と隣なんだろう?。この気は堺に仲良くなっちまえよ。なぁ。」

お調子者は、何かと笑っていた。

「それは、ないな。正直、転校生も私も疎遠な関係だ。これからもだ。私自身もこれ以上近くなろうとは思はないな。」

「持ったいねーーー、だったら俺と席変われって話なんだよ。」

お調子者は、悔しそうに言った。

「まぁ、運が悪かったな。」

「いいさ、次な席替えで引いてやるよ。佐藤の隣をな。」

お調子者は、覚悟を決めるように言った。

「頑張れよ。」

私は、お調子者の肩をポンポンと叩いた。

「お前、マジで彼女出来なさそうだよな。」

お調子者は、失望したように見る。

「急にどうした。」

「いやーな、お前女性と積極的につるんでるところあんまり見たことないからな。このまま行くんじゃないかなーって。」

「確かにまぁ、あんまり女性の人とは自分から絡もうとは思わないな。」

「可哀想な奴さ。このままいつになっても、彼女が出来ないまま過ぎていく、、、。哀れだよ、、、。」

お調子者は、やれやれと言わんばかりに言った。

「作る気もないしな。」

私は、呆れるように言う。

「はい、出ましたーー。作る気ないから。こういうこと奴は、大体は将来できちゃってるんで安心してくださーい。」

調子者は、煽るように言う。

「マジで、作らないからな。」

「大丈夫、大丈夫。出来るから、出来ちゃうから。安心しなさい。」

「はぁ、何を言ってもダメだな。」

私は、いつも通りの調子者にため息をついた。

「それでよ。転校生の話に戻るんだけど。」

お調子者は、真面目な声で言った。

「おん。」

「転校生ってさ、来てから1ヶ月経つだろ?。それでやっぱり、ファンクラ━━」


「おい。」


唐突に、鋭い声が私の耳を通った。聞き覚えのある声。この声は、あいつか、、、。また、この時間が来てしまったのか、、、。

私は、座ったまま右側に体を向ける。すると、そこには女性がいた。仁王立ちで目が鋭く下を見るようにこちらを見ている。今にでも噛みつきそうだ。髪の毛は、ポニーテールで縛っている。相変わらず、おっかない。

「はい、なんでしょう?。」

「なんでしょうじゃねぇだろ。やることは決まってる。時間だ。来い。」

そう言って、全てに威嚇をしているようなオーラを出しながらクルリと後ろに向き、教室を出ていった。

「はぁ、はいはい。」

私はため息をつくように言う。

「ゆ、優気。が、頑張れ、、、。」

調子者は、緊張の色を見せながら言った。

「おう。」

私は、そう調子者に返事をし、椅子から立った。

「じゃあ、行ってくる。」

私は、改めて自分に気合いを入れるために調子者に言った。

「ああ。頑張れよ。」

調子者は、私を元気づけるように言った。

今回も何とか乗り切ろう。

そう思い私は、教室を出たやんちゃ者について行った。

またあれをやる時がきたのか、、、。

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