「バトルロイヤルですか?」16
今回少なめです。すみません。
あと、人によっては今回が種明かし回と思うかもしれませんが
どちらを種明かし回ととるかは読み手にお任せします。
「ぐああぁぁぁぁ!」
全ての攻撃がバースを襲った。
だが、裏を返せば、これは本来のエルのライトニングが全て外れていたということ。
全く、ここぞって時に外すんだよな。エルは。
まあ、今回はそれが幸となったわけだが。
バースに雷撃が降り注ぐと同時に、俺は起き上がって後方に下がり、そこへエルとロマンも集まっていた。
「やったわね!」
「⋯⋯いや、多分まだだ」
「え?」
「ははっ! ははははは!」
ライトニングをその身に全て受けても、その男は立っていた。
足が埋まっていて、倒れなかったわけではない。既に足は地面から抜かれ、それでもなお立っている。
「やってくれるじゃねぇか⋯⋯」
そして、その目には先程以上に力が入っていた。
「だから叩ける時に叩くべきだって言ったんだ。お前のその能力は既に解明済みなんだよ。"事象の変更"、それがお前の能力だろ? 起こった結果を変える、な? だが、いくつか欠点もある。使う対象を選べないことや、物理攻撃には効かないこと。あとはさっきの感じだと、一度使った対象にはもう使えないってのもあるか?」
「⋯⋯くっ、ははっ! そこまで分かってたとはな。そうだ。俺の能力はほとんどお前が言った通りだよ。だが、厳密には少し違う。正しくは"逆転"だ。ありとあらゆる魔法や異能の能力を俺は逆転させることができる。"当たる"なら"当たらない"に"起こった"なら"起こってない"に。それが俺の能力ーーーー『逆転』だ」




