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究極のカオスリング   作者: I.A. Janovit
30/42

自然6

俺は集中し、手で何かを掴むような動作をした。

次の瞬間、銃が出現する。

「よし……どっちが先に倒れるか、見てみようじゃないか!」

引き金を引く。

弾丸がソラへと一直線に飛んだ。

「この程度かよ!」

ソラは軽やかなアクロバットでかわす。

「なあ、ハンターさん。名前は何て言う? 名前も知らずに戦うなんて、さすがに失礼だろ?」

「ソラだ。俺の名はソラ。」

彼はブレスレットをいじりながら答える。

「それと――レーザー弾は、お前には通じないみたいだな。」

ブレスレットが光る。

「今だ。これがお前の敗北の証になる。」

狙いを定めた、その瞬間――

ピィンッ!

今までとは違う音。

「っ!?」

避けたはずなのに、明らかに速い。

「……スピードで押すつもりか?」

俺は苦笑した。

「違うな。」

ソラは不敵に笑う。

ピィンッ!

弾丸が肩をかすめ、服を裂いた。

小さな傷が走り、遅れて痛みが来る。

――何をした?

肩の痛みに一瞬体が強張る。

だが、立ち止まっている暇はない。

次の弾が飛ぶ。

俺は横に跳び、弾は木の幹に当たり――

跳ね返った。

「……反射?」

「おいっ――!」

反射した弾が軌道を変え、頭をかすめて地面に突き刺さる。

理解した。

「ゴム弾か……レーザーじゃない。」

ソラは小さく笑った。

「やっと気づいたか。」

俺は銃を構える。

「貫通しない代わりに、予測不能な反射か。性格悪いな。」

「褒め言葉だ。」

ソラは軽く肩をすくめる。

「動き回る獲物には、特に効果的でな。」

ピィン!

ピィン!

ピィン!

俺も撃ち返す。

だが、ソラはすでに動いている。

木の幹を走り、跳び、空中で回転する。

俺の弾は木を撃ち、

彼のゴム弾は反射して――俺に戻ってくる。

弾丸が跳ね回り、戦場は完全に混沌と化した。

地面、木、岩――あらゆる場所から、予想外の角度で弾が飛んでくる。

「……頭おかしいだろ。」

俺はしゃがみ、転がり、横へ跳ぶ。

「こんな地形で反射戦とか……さすが“ハンター”だな。」

「今さらか?」

ソラは笑う。

「森そのものが、俺の武器だ。」

ピィン!

弾が目の前の岩に当たり、反射して脚をかすめそうになる。

歯を食いしばる。

このままじゃ、いずれ逃げ場がなくなる。

――避け続けたら、負ける。

俺は巨大な木に向かって走り、

あえてその幹に向かって撃った。

ピィン!

俺の弾が反射し、

ソラのゴム弾と――

バンッ!

空中で衝突し、互いに弾かれた。

ソラが一瞬、動きを止める。

「……面白い。」

「反射を使うのは、お前だけじゃない。」

俺は銃を構え直す。

「俺もできる。」

俺は彼ではなく、周囲に向かって連射した。

岩、根、地面、木――

弾道が錯綜し、彼自身の反射計算を狂わせていく。

ソラが再び撃つ。

だが今回は――反射が甘い。

「……何をした?」

「お前の“選択肢”を減らした。」

俺は前に出ながら言う。

「距離が近づくほど、使える角度は減る。」

俺は大岩に跳び乗り、

その前の地面を踏み砕く。

ひび割れ、凹凸が生まれる。

ソラが撃つ。

反射――だが、今度は彼自身にも読めない。

弾は彼の腕すれすれを通り、ソラは素早く後退した。

「……チッ。」

もう、距離は十分近い。

「分かったか?」

俺は息を切らしながら言う。

「反射弾には“空間”が必要だ。俺は、それを与えない。」

俺は一直線に突っ込む。

ソラがブレスレットを操作する――

だが、指が止まった。

近すぎる。

「……くそっ。」

俺は薄く笑う。

「やっとだな。」

だが次の瞬間、

左腕のブレスレットが眩く光った。

ギィィン――!

鋭い光が伸び、振動するレーザーの剣が形成される。

熱が一気に肌を焼いた。

「……マジかよ。」

思わず呟く。

「反則だろ。」

ソラは片手で剣を構える。

「ここからが、本番だ。」

俺は一歩下がる。

心臓の鼓動が速くなる。

近接戦――まずい。

俺はイメージを形にする。

単純な金属の剣、

左手には盾。

重さも、感触も、本物だ。

「剣は得意じゃないんだが……」

俺は呟く。

「素手よりはマシだろ。」

ソラが踏み込む。

盾を構える。

ギャァンッ!

レーザー剣が激突し、光が散る。

衝撃と熱が腕を走る。

「なんだそれ。」

ソラが言う。

「ただの金属で、エネルギーに勝てると思ったか?」

歯を食いしばる。

再び斬撃。

俺は受け止めるが、盾が激しく震える。

――長くはもたない。

俺は回り込み、斬り返す。

だが、空を切った。

ソラはすでに横。

剣先が、首元に迫る。

俺は慌てて跳び退く。

「どうした?」

ソラが嘲る。

「指輪を持っているんだろ?」

息を整えながら答える。

「……それが問題なんだ。」

俺は自分の剣と盾を見る。

平凡すぎる。

ありきたりすぎる。

「このままじゃ……」

小さく呟く。

「いずれ、確実に負ける。」

ソラが近づく。

レーザー剣が眩しく光る。

「いい判断だ。」

「気づくのが、ちょうどいい。」

俺は拳を握る。

指輪の鼓動が、さらに強くなる。

普通の剣と盾じゃ――足りない。

別の発想が必要だ。

彼の予想を、完全に外れるもの。

ソラが剣を振り上げる。

そして俺は――

次に何を創り出すべきか、まだ分かっていなかった。

この近接戦闘は――

今、ようやく

本当の危険域に突入した。

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