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プロローグ

おはようございます。新しく 書き始めることにいたしました。よろしくお読みになっていただけましたら幸いです。

あかりんが笑ったように見えた。

外は寒々しく、強い風が吹いているようだった。

だが、今の僕には外の世界など、どうでもよかった。あかりんさえ見ていられれば。

昼夜逆転している訳ではないけれど、僕はこの時間にいつも起きている。

あかりんが配信を始める時間帯が、この時間にとくに集中していたからだ。午前六時。社会人や学生ならば、そんなに早い時間でもあるまい。だいたい朝の出勤通学の準備をするにはちょうどいい時間だろう。

けど、あかりんの場合はあまりそうだとは思えなかった。あまり、これから出掛けるようには思えなかったのだ。あまり朝のせわしなさが感じられない、というのもあった。

服装だって、出勤するにしてはみょうにラフなものだ。

そうかと言って専業主婦に見えるかと言われればそうは見えない。

何故かと言われれば言葉にはできない。けれど、主婦の雰囲気は出していないと思えるのだ。

専業主婦がどれだけ忙しいか知らないけど、この時間はとくに忙しいのではないかと思える。

いずれにしても、この時間、インターネット配信なんかしてる場合ではないだろう。

そんなあかりんが、スマートフォンの小さなディスプレイの中で、屈託くったくのない笑顔を見せたのだ。


あかりんはネット配信者だった。それも、過疎かその部類に入るほど、来場者、チャンネル登録者の少ない番組の。

過疎配信者とは、インターネットを介して配信を提供し、自らのファンを獲得しようとするものの中でも、まだ配信を開始してから間がないとかで、極端に来場者数やチャンネル登録者数が少ないもののことを指す。

あかり もその一人なのである。

僕はスマートフォンのディスプレイに目を近づけた。

音声設定がうまくいってないのか、声は聞こえにくく、まだ何を言っているかわからない。配信開始直後だ。

そんな中、あかりが笑顔を作りながら話し始めた。普段あまり笑わない あかりんにしては笑顔であることは珍しいことだ。それにしても、可愛い笑顔だ。

僕はそんなことを考えていた。

おやめになっていただきまして誠にありがとうございました。

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