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なろうラジオ大賞6参加作品

夢と寝言と君にキス

作者: 大崎真
掲載日:2024/12/10

隣の家の美月(みづき)を、俺は小学校から好きだった。

可愛い上にコミュ力が高く、困った人にはためらいもなく手を差し伸べる、心の優しい子だった。

しょっちゅう俺の部屋に遊びにきては、


「起きてよー、一緒にゲームしますよー」


と、寝ている俺を起こしてゲームをやっていた。

高校生になっても、その関係は変わらなかった。


美月のことが好きだった。

もう、どうしようもないくらいに。


だが、コミュ障で底辺の俺にとって、人気者の美月はあまりにも眩しい存在だった。

俺にはもう、美月の要望には絶対に応えることでしか、この関係を維持する術がなかった。


「美月は原宿が好きだな」


今日は二人で原宿に来ていた。


「楽しいでしょ?」

「美月とだったら、どこでも楽しいよ」

「ほんと? 嬉しい!」


美月は笑顔で、俺に優しいキスをしてくれた。

そして、


「ゲームしますよー」


予想外の美月の発言に、俺はビックリして目を開けた。

ベッドで寝ている目の前に、美月が覗き込んでいた。

いつもの光景だった。


「あ……来てたのか」

「うん」

「夢か……」


思わず深い溜め息を吐いた。


「ぐっすり寝てたね」

「めっちゃ寝た」

「原宿に行ってたの?」

「なんで?」

「寝言で『原宿……』って言ってたから」

「ああ……」

「誰と行ってたの?」


美月、とは言えない。俺は、


「好きな人」


と、ごまかした。

――つもりだった。


「私のことが好きなの?」

「…………」

「寝言で『美月』って何度も言ってたよ」


違う、とは言いたくない。かといって、そうだと言うのも勇気がいる。

寝起きの頭がまわっていない時に、なんでこんな取調べを受けてるんだ。もう、何も浮かんでこない。俺は白状するしかなかった。


「そうだよ」

「そうなの?」

「はい……」

「まあ……分かってたけどね」

「ええっ!?」

「だって、君は私の要望になんでも応えてくれてたから態度で分かるよ」

「あのさ」


言いながら、俺は美月を見た。


「俺は君じゃなくて、隼人(はやと)だよ」

「…………」

「会った時からずっとだ。なんで君って言い方すんだよ。名前で呼んでくれよ」


すると、美月の顔はみるみる真っ赤になっていった。


「……好きな人の名前を呼ぶのって、恥ずかしすぎて無理じゃない……?」

「えっ?」

「実は、我慢できなくて、寝ている君にキスしちゃったの……」

「ええっ?」


あれは夢じゃなかったのか。

驚く俺に、


「怒らないでね?」


と、美月は要望を出した。

いたずらっぽく笑った顔は、もう俺の応えをとっくに分かっているそれだった。

読んでくださって、ありがとうございました。

「小説家になろうラジオ大賞」の応募作品です。


苦手な恋愛ものを、久しぶりに書いてみることにしました。

コミュ障で底辺の主人公が、コミュ力が高い人気者の女の子に救われる話です。

出てきた美月とは、コロン様、みこと。様、黒星★チーコ様、未来屋環様、エタメタノール様、私をお気に入り登録してくださっている方、評価をしてくださった方がモデルです。

もう書くのをやめようと落ち込んでいた底辺の私を、皆さんが助けてくださいました。

本当にありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
わぁ……キュンキュンします(´ω`*) 原宿が好きなんて、美月ちゃんはおしゃれな女の子なんでしょうね! 好きな気持ちが報われる瞬間の瑞々しい感情が伝わってきました。 と、思っていたらあとがきを読んで…
夢だと思ったキスは絶対…、と思ったら、その後すごく良い感じの告白になって2人に拍手を贈りたくなりました(人*´∀`)。*゜+ 甘酸っぱい恋物語にホクホクして後書きをみたら、びっくり! 私は何も出来てな…
きゃー❤︎ 寝てるうちにキスしたって話すの、めっちゃ赤面! 夢で見ちゃうくらい好きなのにね。 名前呼んでほしいよね。 きゅんきゅんな物語をありがとうございました(*≧∀≦*)♡
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