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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

大鏡路地のネタ帳@未完作品

負けインにTS転生したけど心の祖国と戦いたくないので歴史改変します!!!!!

作者: 大鏡路地

「負けインにTS転生したけど心の祖国と戦いたくないので歴史改変します!!!!!(ジョン・マケイン・シニアのはずなのに何故か女)」みたいな怪電波だけ受信したので投げっぱなしジャーマンします

 あ、ありのまま起こ(中略)!!!!!

 俺の名はフワッと歴史に詳しい高校生Wikipedian、佐野・和泉(※関西国際空港の所在地ではない)。

 横断歩道を渡っている最中に、赤信号を無視した暴走トラックから幼馴染を庇って突き飛ばした後、意識が真っ白になった。

 そして俺が目を覚ますと……俺は推定ゼロ歳の女の子になっていた!!!!!

 碌に見えない視界の中、口からは「あー」とか「うー」とか「んー」みたいな喃語しか出ないし、頼りになるのは己の聴力と平均的な「玲和」の男子高校生の英語リスニング能力だけ。

 しかしそれも凡そ一年経てば、文字通り柔らかい子供の頭にもそれなりの英語能力というのは身に付いてくるし、自ずと頭に情報も入ってくる。


・両親の名前は「ジョン・シドニー・マケイン」と「エリザベス・アン・ヤング」。

・「ウィリアム・アレクサンダー・マケイン」という兄がいる。

・我が家はミシシッピ州キャロル郡でプランテーションを経営している。

・自分の名前は「ジェーン・アン・マケイン」。西暦一八八四年八月九日生まれ。


……どう見ても「ジョン・S・マケイン・シニア」成り変わりTS逆行転生歴史改変小説の主人公です本当にありがとうございませんでした巫山戯んな!!!!!

 思春期真っ盛りの!!!!!特別秀でた所のない男子高校生の意識体に!!!!!幼女となりて歴史改変に挑めとか!!!!!人生ハードモード過ぎるんだわ!!!!!

 とは言え、心の祖国である日本国と今の祖国であるアメリカ合衆国が、破滅的かつ割と一方的な国家総力戦を戦うのを見たいか?と言われれば、それは勿論見たくない訳で。

 かと言って比較的先進的とは言え、女性の地位がそこまで高くない時代世界で、女性として身を立てていくなら、女性医師か看護婦(※この時代はまだそう表現するものである)になるしかないな、と決めたのが五歳の誕生日。

 物静かで木陰か室内でジッとしていることの多かった「私」が突然、「医者か看護婦になる!」と言い出したのを鷹揚に受け止めて、快く高等教育を施し、ボストン看護専門学校へと送り出してくれた両親と兄達には感謝してもしきれない。

 ボストン看護専門学校で、日本で看護婦養成学校の開設に助力したこともある「リンダ・リチャーズ」先生が手がけたカリキュラムを、「血の滲む努力」で「超優秀」な成績を以て卒業したのが「一九〇二年」、十八歳の夏。

 ちなみに「血の滲む努力」とは、ボストン看護専門学校でWikipedia由来の知識を元に、「脚気の原因は食事」ということを示すのに必要な地道な統計を取って、未知の要素(後の栄養素)が食事に含まれることを示唆したことだ。

 この時に各国(つまり欧米列強と日本国)の医学会に脚気にまつわる文献があったら、どんな些細な文献でもお金は(「私」の実家が)出すので送ってほしいと「その国の言葉で」お手紙を書いたら、素気無く無視されたものが大半だったけれど(そりゃ一介の看護学校生のお手紙を一々取り合っていたらキリがないだろう)、日本国からピンポイントで「大日本私立衛生学会雑誌」が送られてきたのは吃驚したし、日本語で書かれたそれをスラスラと読んでいくついでに周囲に翻訳して見せて回った私に、周囲の同窓生や先生方も吃驚していた。

 持つべきものは太い実家なのだが(私が理路整然と「妥当な説明」が出来たら「基本的には」ホイホイお金を出してくれる、娘に非常に甘い聖人のような家族に大感謝である)、これが縁で心の祖国日本国に呼ばれるのだから、人生中々良く出来ている、と思ったものである。


 文献送付のお礼としてお金と、「血の滲む努力」の成果、「脚気の原因は食事」ということを示す地道な統計と未知の栄養素の存在をあれこれ並べて示唆し、「そこに一パーセントでも展望が拓ける可能性があるのなら否定すべきではない」と結んで「脚気伝染病説」が占める学会を皮肉った論文を「日本語で」送り返した所、「有栖川宮威仁親王殿下」の名で直々に日本海軍軍医部に招聘されたのだ。

 どの道何らかの形で日本国に渡る心算だった「私」は、渡りに船とばかりに即座に応諾して渡日した。

 そして海軍差し回しの迎えに招かれた滞在先、東京慈恵医院看護婦教育所で知る衝撃の事実。

「有栖川宮威仁親王殿下」は前世で俺が突き飛ばして庇った幼馴染が、この時代に転生した姿だったのだ!

 前世では俺が事故死した後、医師を目指した幼馴染。だが医師として天寿を全うした後、気が付いたらこの時代に生まれ変わっていたと言う。そして生来の病弱な身体を「玲和」の医学知識で改善して(※克服ではない)、高木兼寛予備役海軍軍医(予備役少将相当)の下で「海軍軍医」としてキャリアを積んでいたものの、「脚気伝染病説」を覆すには至らず手詰まりになっていた所、アメリカからの「日本語で書かれた脚気に纏わる文献を欲する手紙」の話を耳にし、実際に筆跡を目にして、「もしや和泉も転生してこの時代に生きているのでは?」と思い、思い切って「私」を招聘したのだ、ということだった。

 なお、浮気相手との密会を疑われて有栖川宮尉子妃殿下も同席しているという、極めてスリリングな再会であったことは付記しておきたい。異性関係に鈍感な所は変わっとらんのかいそういうとこやぞお前ェ。

 尉子妃殿下は幼馴染の前世も既にご存知で、前世も含めて丸ごと愛している心の広い方だったので(輪廻転生の概念がある国なので説明が楽だったとは幼馴染談)、「幾らなんでも幼馴染は前世が男だった「私」にとって恋愛対象外です!!!!!」と力説したところ「そのようですね」とコロコロと笑われて、直ぐに「歳の離れた御友人」という立場に立てたのは予想外の収穫ではあった。


 東京慈恵医院看護婦教育所で「欧米の最新の看護内容」という形で教鞭を取る傍らで、東京慈恵医院医学校で脚気患者の治療に「米国から招聘した脚気治療研究の第一人者」として当たりつつ、日露戦争を目前にした世情を前に脚気撲滅運動に身を投じ、「第一欧米では「パンと肉と野菜のスープを摂らせた患者」と「パンと肉だけのスープを摂らせた患者」では前者が健康になるに決まってると証明されてる(※これはアメリカの学友から届いた手紙で確認できる事実)んだから、女々しく伝染病説に縋り付かずに何が身体に良いか食事を変える実験やってみろよカス」を婉曲表現にして新聞の一面広告にデカデカと掲載してやって(諸経費は有栖川宮家と前田侯爵家(※尉子妃殿下の御実家)に一旦は持ってもらって、自分の給与と異国で働く娘を心配する実家からの仕送りの全額で分割で払った)、脚気と兵食に纏わる論争を巻き起こし様々な分野からの「有難い御言葉」を頂いた。

 最終的には幼馴染の働き掛けで「脚気伝染病説」論者との論舌会を開催。実際の医療現場や日本海軍の実績、壊血病に対する英国海軍の実績を元に、「原因や効能の特定に至らないまでも食事療法による実績があるのだから、麦や玄米を食べさせるか、白米にこだわるのなら副食を増やすべき」と様々な資料を手に説明する「私」に対する相手からの面罵(※人種差別、男女差別)を足掛かりに、「医者なら医学を以て論舌すべき所、言うに事欠いて人種差別、男女差別とは甚だ不快の極み。聴衆の前でさえ公然と斯様な辱めを受け貶められるのであれば、この問答最早是非に及ばず。私は直ちに合衆国へ帰国し「既に現場で未然に防ぐ方法が見出されているのに、自説に拘泥して兵士の健康を可惜損なう行いを是とする体質を見るに、日本はロシアに負けるであろう」と広くアメリカ市民に訴える所存」と脅し付け、聴衆や聴衆に紛れ込んでいた伊藤博文や山縣有朋などの元勲の声、そして最終的には東宮輔導である威仁殿下の「実地教育」の名目で紛れ込んでいた皇太子殿下(軍医である威仁殿下の手により比較的健康)の裁定により「脚気伝染病説」論者の失脚を決定付けた。


 日露戦争では後送兵や、語学力を活かし捕虜の看護などに教え子を率いて参加した。戦後、日清戦争では続出した脚気患者を、日露戦争ではほぼゼロ(※皆無ではなかった)にし、戦争の遂行を円滑ならしめた功績ありとして叙勲されかけ「賞されるべきは第一線で戦った兵一人一人と、その一人一人が十分に戦えるよう兵站を円滑ならしめた輜重科の皆様方です」と言って一度は辞退を目論んだけれど

ここまで書いたところで力尽きた。

続きは誰か自由に書いてください。

原案がここと明記してくれたら二次利用可ということで。

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