始まり。
よろしくお願いします。
この世にはスキルというものが存在する。スキルの効果はピンキリであるが、基本あって困るものではない。
例えば[怪力]のスキルでは幼女でも大人を持ち上げる事ができるぐらい力が強くなったり、[頑強]のスキルでは、自身の肉体が、思いっきり殴られてもびくともしないようになる。変わった所でいうと、[釣り名人]のスキルでは、釣りでボウズになることが無くなる。
スキルの手に入れ方は解明されていないが、基本的に何年か、同じ動作やをしていたり、変わった環境にいると、それに対応したなんらかのスキルを手に入れる事ができる。例として、薬草ばっかり取っていると、毒草と薬草の見分けがつくようになる[薬草選別]、また、暑い砂漠の国に産まれたものだったら[熱耐性◯]を持つ事がある。
基本的に、一般人は、スキル2つ、冒険者や騎士など、戦ったりする職業は、スキル3〜4個を生涯を終えるまでに習得する。しかし、例外もある、凄腕の冒険者は、7個、特にすごい物になると、他のスキルが取りやすくなるセンス◯のスキルを持った者は、何と15個ものスキルを手に入れていたという。ちなみに、現在この世界で最強と言われている5強も一人を除いて全員センス◯を持っていると言われている。
パタン
俺は、何度も何度も読んだ本を閉じる。そして、隣にいる目をキラキラとさせた緑の短髪のなんだか、イケメンでもブサイクでもない、65点ぐらいの顔をした男に話しかける。
「いやー!!スキルってすげぇよな!!」
「サイは興奮しすぎだっての。」
「お前が言うなって!手汗でまた本が濡れちゃってるぜ!」
俺は慌てて手元を見る、すると自分の手汗で本の表紙が若干濡れてふやけていた。
「はぁ!?早く言えや!」
俺の名前は、ベンリーズ・ゴランゴ親しい人からは名前を略してベンと呼ばれている15歳のナイスガイだ、顔はおそらく親友のサイと同じぐらいのナイスガイだ、性格は知り合いからはまあまあいい奴と言われる。そういうわけで俺とサイは今日も今日とてスキルに関する本を見ていた。
「ああー。俺もスキル欲しいなぁ。」
サイはゴロゴロと俺の部屋を転がりながら話しかけてくる。
「俺も欲しいーー。」
俺もサイのように寝転がりごろごろする。
「いいじゃねぇか、お前はスキル一個持ってるし。」
サイはふてくされて、俺に鼻くそを飛ばしてくる。
「うぉ!?汚ねぇ!まぁ。持ってるって言っても[ベットメイキングキング]とかいうわけのわからないスキルだけどなっ!」
俺はサイの顔面の方向に向かって靴下をとばす。ちなみに俺の持っている[ベットメイキングキング]は、俺がベッドメイキングしたベッドが割と眠りやすくなるという代物である。ちなみに、家が宿屋で小さい頃から毎日手伝っていたから手に入れたぞ!客からは好評である。
「うわっ!?くさっ!!」
俺の靴下がサイの顔面にクリーンヒットする。ナイスショット。
「あーあ。こんな田舎に燻ってないでスキルをいっぱい手に入れてダンジョン攻略とかしてみたいなぁ。」
「そうだなぁ。」
俺も、大冒険がしたい。ハーレムを作りたい。こんな田舎のババアにモテても意味がない。そう思う俺である。
ベンと!サイの!スキル紹介!
べ「今日紹介するスキルはこれ![瓦解]!このスキルは!なんと相手にダメージを与えると、相手の身体能力をちょっとづつ下げていくというスキルだ!」
サ「一発当てて、逃げまくれば強くね。」
ベ「たしかに。ちょっとやらしいスキルだね。」