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そして、リーンは目覚める。
「………ん……」
微睡。
何が、どうなってたっけ…。
…動けない。
また、意識が落ちる。
揺れる。
誰かに抱えられている…のだろうか。
出来る限り、起こさないように優しく歩いている…ような気がする。
…ダメだ、また、意識が…。
…全身が暖かい。
柔らかい布団をかぶせられたみたいに、優しい力が体を覆っている。
それと同時に、体の痛みが失せていく…気が…
眠…………。
ゆさゆさ
…もうちょっと寝かせて欲しい。
ペチペチ
……もうちょっとだけ。
ゴリゴリゴリゴリ
…………あと3分
そして、干渉がなくなる。
…ちょっと寂しい。
仕方ない、起きよう……
「うぅ……ん?もう朝なの…?」
そう言いながら目を開けると、
目の前に、
紫まだらの、
「スケルトンッ!?ファイアァ!!!」
『ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア!?』
それが、このスケルトンとの始まりだった。