聖夜の後に憂鬱は晴れる?
初投稿で、未だに執筆の操作画面で四苦八苦していますが、なるべく継続していきます!
投稿は不定期です!
「は〜。サンタさんなんで間違えたんだろう?」
リビングのソファーで颯太は項垂れていた。先週のクリスマスに貰ったプレゼントに欲しかった物と違う物が入っていたからである。
「いつまで、ウジウジしてんのよ。大体もうすぐ中学だってのになんでまだサンタクロース信じてんだが、このバカは…。」
片手にオレンジジュースを持ってコップに移しながら、姉の桜子が言う
「煩い!ウジウジなんかしてない!それにサンタさんはいる!子供の時空にすごいスピードでソリに乗ったところを見たんだ!確かにトナカイの角を見たんだよ!」
起き上がり、大声で叫ぶ颯汰が…。
実は、父親の会社で作られた3Dマッピング技術を搭載した小型プロジェクターが映し出した映像である事を家族の中で彼だけが知らず、信じもしない…。
「は〜ホント子供なんだから、どーうでもいいけど今日は友達と買い物に行ってくるから留守番よろしくね。」
そんな姉に颯太は…。
「うん!蒼一郎さんによろしく言っといてね!あっ…。姉ちゃんマスカラがズレてるよ。」
「えっ!ちょ!?ウソ!なんで知っ…じゃなくてさっき何回も確認したのに!?」
といい慌てて鏡を取り出す。
「やっぱり、デートなんだねー。あと化粧はバッチリ決まってるから大丈夫だよ〜。」
意趣返しに成功したと笑い出す颯太。
「こ…このガキ…。あとで覚えておきなさいよ!後デートの事は、お父さんやお母さんに言わないでよ!ホントはクリスマスにって予定だったけど、お母さん達が食事に行きたいって言うから…。年明けにって事になったんだから!」
桜子の彼氏、蒼一郎はプロゲーマーと格闘技の両方で実力を発揮する颯太にとってはヒーローのような存在である。
ただどうも、父親だけは不安定な職業に許せない気持ちがあるようであった。
そういえば、父さんクリスマスの日様子がおかしかったような…?
颯汰は思考すると…。
ピンポーン!玄関のチャイムがなる
「えっ?はーい今出まーす。」
[どうも。猪俣様宛にお届け物です。]
「はーい。ありがとうございます。」
荷物を受け取り姉が戻ってくる。
「はい。あんた宛よ!」
荷物を置いて姉は言った。
「え?僕宛?」
「ふっふっふっ。サンタさんが間違えた代わりに宅配便で届いたんじゃないの?」
など言う姉に意味がわからず顔を捻る?
「じゃ!行ってきます。荷物の空箱ちゃんと畳んで捨てておきなさいよ〜。」
「あっ行ってらっしゃい!」
姉が出かけ1人になる颯汰は起き上がり荷物に近づく
「あっ本当に僕の名前だ。でも差出人の松方って誰だろう?」
そんな事を言いながら袋を開ける中には手紙と欲しかったソフト…。【Genetic and Revolutionary Algorithm】そして「heroes」の文字
「あっ!やった『ヒーローズ』だ!で…この手紙は?」
手紙の封筒を開けて中を読む。
「え〜と?『ふぉふぉふぉ〜。メリークリスマスそうた君 去年のクリスマスは申し訳ないことをした。こちらの手違いで、違う物をプレゼントに入れてしまったらしい。儂の古くからの知り合いである松方に頼んで代わりに届けてもらった。後で御礼を言っておきなさい。それと…彼もこのゲームをヴィランズ側でやっているらしいもしかすると…ゲームの中で戦うことになるかもな…。では来年までいい子にしているんじゃぞ!今度は間違えんよう気をつけるとしよう…。それではのう…。』え〜と…?ま…松方って誰?」
読み終わり謎の人物松方の正体を考える
「う〜ん…?誰だかわからないとお礼の言いようもないし…どうしよう…」
少し悩んでから思考を保留する事にした。お父さんに聞けば何か分かるだろう…。
「あっ!そういえば…明日、健ちゃんとVRスタジオで遊ぶ約束しちゃったけど、今なら家にいるかな?」
ソフトが手に入らなかったので仕方なく、近所の複合施設にあるゲームセンターで同級生と遊ぶ約束をしていたのだが、手元にソフトがあるため予定が狂ってしまった。
颯太はキッチン横の子機で電話をかける事にした。
プップップッ プップップッ プルルルル プルルルル プルルルル ガチャ
「「ハイ 小野寺です。」」
「あっもしもし、猪俣 颯太です。健ちゃんのお母さんですか?」
「「あら?颯太くん。健二なら今部屋にいるからすぐ変わるわ。少し待ってね。」」
しばらく待つと健二が電話に出た。
「「おーす!どうした?颯太!約束は明日だったはずだよな?」」
「あっ!ごめん、健ちゃん!実はその今さっきね・・・」
事情を説明すると…。
「「おーよかったじゃん! その(松方)って人に感謝しないとな!誰なのかよくわかんねーけど!」」
「うん!だけど…明日の約束どうしようか?」
「「あーそうだな…。颯太もし今時間あるならソフト起動して電脳空間潜れるか?先に面倒な初期設定やキャラクターモデルの設定とか終わらせておけば、VRスタジオに端末持って行って続きからできるからよ!」」
「わかったよ。今準備するよ。でも家でできるのにスタジオに行く意味あるの?」
「「あーすまん。説明不足だったは、VRスタジオの店頭特典があるんだわ。回復アイテムやら武器の修復なんかができるアイテムがランダムに入ってるらしい」」
「へ〜。そんなのがあるんだ〜。」
「「あと、店頭ランキング上位に入れば、限定強化パーツも貰えるらしいからそれ狙いたいんだよ。」」
「お〜。なんかよくわからないけど、凄そう。」
「「それじゃ、先に行って待ってるから早く来いよ!あと俺は向こうで、グラウディってコードネームだからさ」」
「カッコいいね。」
「「ありがとうよ!まっ剣のラテン語読みをもじっただけなんだけどな!」」
笑い別れを告げて、健二は電話を切った
「よし急いで準備しよう!」
颯太も急いでリビングのスクリーンショーケースに向かう、最近販売された新型の強化ガラスばりの棚に姉や母の洋服やバッグなどが並ぶ。
「アイシスさん。ゲームするからスクリーンをつけて!」
颯太が、そう言うと、管理AIが反応して透明なスクリーンがTV画面に切り替わった。
「何度見てもすごいなぁこれ…。お父さんはなんか萎れてだけど…。」
母と姉の買って買って攻撃に根負けして購入したらしいが、小学生の颯太にも分かるくらい高い…。ネットにも繋がり、服の仮想試着が可能なところと、化粧品の商品券に見事に姉達が食いついたみたいだった。
(僕もテレビに繋げないとVRデバイスが年齢制限に引っかかって出来ないから助かるんだけど…。)
健康上の理由やゲーム中毒者など理由はあるが、一日の使用時間は現在、法的に定められている。 VRがない時代は問題なかったが流石に飲まず食わずで餓死する阿呆が出た事で見直された。ここ最近の社会現象である。
「よし、それじゃ始めよう。ドキドキする!」
高まる興奮に笑みを浮かべながら、ヘッドギアを装着してソファーに横になる。
暗い画面からしばらくすると文字が流れる
《ゲーム認証開始………》
《プログラム名【Genetic and Revolutionary Algorithm(ジェネリック アンド エヴォリューショナリー アルゴリズム)】アップデート開始》
《生体認証完了 ユーザー名 猪俣 颯太 (いのまた ふうた)プログラム開始》
少し浮遊感とともに身体は休眠状態に入る。颯太のheroesとしての冒険が始まる。
…to be continued
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