あがめたまえ
『仕方ねぇから取りに戻りますか…』
俺は家の玄関を再び開けて荷物を置いてきてしまった所にいこうとした
「うわっ」
扉を開けるとビックリしたのかちょっと後ずさった男がいた
その男の手には俺が置いてきた荷物であろうものが握られていた
「あ、どうも荷物置いて行ったのを見たので届けにきました」
その身長は165㎝ぐらいで髪は男なのにポニーテールにしていて髪の色が水色の男はどうやら置いてきてしまった荷物を届けてくれたようだ
『ありがとうございます…』
俺は一応ありがとうございますと言ったさすがに何もいわないのも不自然だからだ
「いえいえ、それじゃあ僕はこれで」
その男は苦笑い浮かべながら帰って行った
『とりあえず取りに行くことは無くなったみたいだな』
俺は荷物を持ちながらクロノスのいるリビングへ向かった
俺が少し離れた間にすぐにテレビを点けたようでテレビの画面には題名だろうか『萌え萌え天使マジカルラブリン』という題名が映っていた
クロノスは「何か違う」と言いテレビのチャンネルを変えた
『おい、取ってきたぞ』
出て行こうとして3分後ぐらいに戻ってきたのでクロノスは
「早くない!?時間停止ももう今日は使えないはずだし…」
と言ったので
『心優しい少年が届けてくれたからな』
「へぇ、そうなんだ」
と返された
『それにしてもあの少年というかもしかしたら青年、髪の色水色ですごかったな…ほい服』
俺はそんなことを言いながらクロノスに買ってきてやった服を渡した
「水色…」
クロノスがやけに考え込むように言うので
『何だ?知り合いか?それとも水色がわからないか?』
と言ってる間に喰い気味に
「ソイツの見た目はどんな感じだった!?」
と聞いてきた
『あー何でかものすごく女子か!とでも言われそうなポニーテールだったな、後
身長は165~ぐらいだった気がするけど…どうかしたのか?』
「はぁ…やっぱりアイツか…」
『アイツって?』
俺は聞き返した、何だ、クロノスの知り合いなのだろうかということは神様だとでもいうのかあの少年が
「名前ぐらいは聞いたことあるんじゃない?ポセイドンって名前」
まさかの神様の名前が出た
『そりゃあまぁポセイドンとかゲームでよく使われたりしてるようなしてないような…っていうか神様かよあの少年!?』
驚きの事実だった
:夜中:
自分の住んでいる寮を騒がしいサイレンの音で包み込まれ目が覚めた
『こんな夜中に何だ?…』
そう言いながらカーテンをちょっと開け、外を確認しようとすると窓ガラスには大量の血痕が付いていた
『な…』
さすがに唖然とした
サイレンの鳴る方、寮の玄関の方へとサンダルを履き走って行った
そこには警察に囲まれた一人の白髪に近いような金髪で真っ白な布キレでも被ったような恰好の自分と同い年ぐらいの男がいた。
そしてその男の周りにはどこかしら見覚えのある、そう寮に住んでいた他の住民の死体が無残にも転がっていた。
『―――――』
思わず顔を歪めた。
するとその男は自分に気が付いたのか警察がその男と自分と離そうとしてる間に
「邪魔しないでよ、人間ごときが」
そう言ってその男と自分を離そうとしている警官の頭を手で腕で一突きにして殺してしまった。
それに死体や目の前で殺された警官で気づかなかったが銃声があちらこちらで聞こえる
殺された警官以外の警官がその男に銃に込められた銃弾を撃っているのだがその男はまったく痛くもかゆくも無いかのように薄気味悪い笑顔を浮かべて自分に近づいてきていた。
そして
「やぁ、クロノスの契約者、神に選ばれた人間片桐時也」
まるでその声は誰かに救いの手を差し伸べるような声でまた誰かに自殺をせがまさせるようなよくわからない不気味な声だった
「おいおい、今最高の神様が話しかけてるってのに無言かい?だんまりかい?それとも無口なのかな?まぁ知ったこっちゃないけどさ、僕の名前くらいは覚えてぐっすりGood knightしてね?」
その男は不気味な声でそう言い、次にこう言った
「初めまして僕、私、俺、儂、我の名前はゼウス、神々の王にして雷を司る神様、要するに雷神だ。どうぞあがめたまえ。」
その不気味な声を発して喋るゼウスという存在には何か叶わない、自分とは高い壁で閉ざされたような地位にいるということが一瞬でわかった、わかってしまった。
「はぁ~本当に無口だねぇ~?選ばれし人間一号の片桐君は、それともなぁに?『自分があがめるのはロリ体系のクロノスたんだけだおコポォ』とか言っちゃうの?」
『だ…』
「?」
『誰が言うか!』
初めてソイツに投げかけた言葉はツッコミだった。
「あーなぁんだそうなんだつまんないなぁ、じゃあもう帰るね。可愛い娘結構いたしそれ全部犯せたし」
『犯す?』
「あぁ~ちょっとねぇ僕女癖が悪くって。あ、そうだそうだ伝えたいことがあってここに来たんだ忘れてたよ」
『伝えたい…こと…?』
その不気味な声から何を伝えるというのだ
「たぶん君は後々ちょっとだけ僕の血が入った逝見って人間とその逝見ってヤツから言わせれば第一主人公?って言うのかな?の尾上って人間そして第二の青鈴っていう人間と第三の吹ノ江っていう人間に出会うよ?それまでに時ぐらい止められるようになっとけばぁ~?」
そう言いながらいつの間にか目の前からその男、ゼウスは消えた