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一分間

一分―――

たった60秒という短い時間それでも目の前で何かが消えてしまうのなら

この世から消失してしまうのなら

その60秒を手に入れたい。その60秒を自分の物にしたい。

そしてその60秒は俺の所有物となった


























「はははそうかそうかそれはよかったな」



『!!』

俺は目を覚ました。

あの夢…またあの見たくもない記憶が夢として再生された

『夢…か…』

俺はベッドの上から降りようとして自分の横に手を置いた

瞬間ちょっとやわらかい何かが自分の掌の感触にある

俺は一旦目を閉じ

無い無い…こんなどうせ後々ハレーム漫画とかになるような展開…

と思って俺の横をみた

そこには小学校4、5年生だろうか。女の子がいた

『フッ…』

俺は頭が真っ白になり

心の中で

あれー!俺いつこんな女の子誘拐したっけぇぇぇぇ!?つーかこれバレたらやべぇよ!警察に捕まるよ!釈放されたとしても一生ロリコンって呼ばれるよ!どーすんの俺!いやいやいやいやいや冷静になれ俺。うん、まずは冷静になろう。

「ん…」

悶えていた自分の横から女の声が聞こえる

女の子の方を見ると

やはりすぐに気が付いたのか自分の胸の方を見てその後顔を赤くしながら「このロリコン!」とでも言うような冷たい眼差しで見てくる…

『お、おはよう…』

「60秒で殺されたい?」

『…サーセン…』


















『はい、これでいいか?』

俺は一人暮らし用に買った小さいテーブルに飯を置いた

「うん」

女の子は素直に返事をする

俺も自分の飯を持ってきてその女の子の向かいに座って飯を食べることにした

『で…一つ聞いていいか』

「?」

女の子は疑問の顔を浮かべる

『何で俺の部屋にいんの?』

「あーそれは言おうと思ってたんだけど…にしても運無いなぁ…まさかこんなロリコンの部屋に落ちてくるだなんて…」

落ちてくる?落ちてくるなんて無理だここは10階建てマンションの5階だ。仮に落ちてきたとしても屋上からここまで貫くことなんて不可能だ

『落ちてくるって一体…』

「あぁ!分かってないのか!うーんとねこの世界にも二次元だとか別世界的なものがあるでしょ?だから私は別世界から落ちてきたの!」

別世界?何だ?痛い子なのか?俺はこう聞いた

『別世界?まったく意味がわからないぞ?漫画の読み過ぎか?』

「そうじゃなくって!人間と契約するためにきたの!」

『契約ぅ?…はぁ…お前…っていうか名前聞いてなかったなえーっと何て言うんだ?』

「えーっとクロノス!」

クロノス?何だ?黒いお酢か?

「あ、うーんわからないかな神様だよ神様!」

『神様…ってえええええええええ!神様!?』

「うん神様」

ちょっとからかってみようと俺は驚いたリアクションを取った

『なーんて驚くと思ったか?漫画の読み過ぎだ。ちょっとは勉強とかしろよ?』

「いやだから本当に神様なんだってば!」

『じゃあ試しに訊くが!そのクロノスって神様は何の神様何だ?』

「えーっとね私は時を操るの!」

『へーそうかじゃあちょっと時を止めたりしてみろよ』

「う、うんそれがね…人間の世界じゃあ力が発揮できないの…」

『はっ、ほら見ろまったく人畜無害なただの女の子じゃないか』

「だからこうして!」

そのクロノスとか言う少女は俺に抱き着いてきた

『わっちょっおまっ!』

「こうするの!」

俺はその少女にファーストキスを奪われた

『な、ななななななな!何やってんだ!』

「これで契約完了♪」

『はぁ!?契約ってどういうことだよ!』

「私はあなたの時間を操りたいっていう願いからここにきたんだよ?感謝してよ」

『!!』

コイツ…俺の過去を知ってるのか?あの思い出したくもない些細な60秒を

「まぁ契約しても契約者の力で操れる時間は変わるけどね…」

『なぁ…お前の話を本気にするつもりはないんだけどよ…これで時を止めれるのか?』

「うんできるけど」

『けど?』

「さっき言った通り契約者の力で操れる…まぁ私の場合は時間だから時間だけどは変わってくるよ」

『そうか試しにできたりしないか?』

「時を止めるような言葉を言えばできるよ」

俺は本気にこそはしていなかったがちょっとでも希望を持ってこう言った

『time stop―――』

そう言った瞬間に俺の目の前の上にある時計がとめっているのがわかった

だが止まった時はものの60秒でまた動き出してしまった

『短っ!』

「60秒間だね」

『一分かよ!』

「あ、そうだまだ名前を聞いてなかった!何て言うの?!」

片桐かたぎり時也ときや…これでいいか?』

「時也だね!今日は何か用事があったんじゃなかったのかな」

『用事…?あ、楽しみにしてた小説の発売日じゃねぇか!』

「小説じゃなくてライトノベルとかなんじゃないの?」

『そーだよラノベだよ悪いか!』

そう言いながら俺は服を着替え財布と携帯をもって玄関を出た

『じゃあちょっと買ってくっから家でおとなしくしてるんだぞ?』

「…じゃあついでに服買ってきて!」

『はぁ?万年金欠の俺に何いってんだお前は』

「だってこの格好じゃ動きづらいし」

そう言ったクロノスの格好は浴衣をさらに軽量化したようなぺらっぺらの服だった

『うーんまぁそれもそうか…でも自分で見なくてもいいのか?』

俺がそう言うと隣の玄関の扉が開く

鼻歌まじりでどこかに出かけようとしていた人物がそこから出てきた

「あ、時也…」

コイツの名前は海鳥うみどりかもめ同級生だ

「ついに…」

『ん?』

俺は聞き返した

「誘拐しちゃったんだね…時也…」

『わー違う違う!俺をそんな憐れむような目で見るな!』

「こういうときってどうしたらいいんだろう…警察に通報…?」

『だから違うっての!コイツは俺の妹で――

しまった名前を考えてなかった…

「妹さん?時也に妹さんなんていたっけ?」

『い、いるいる!今ここに!』

その時クロノスは空気を読んだのか

「時也の妹の片桐 りんです。」

助かった…適当に考えた名前なんだろうがとりあえず空気を読んでくれて助かった

「へー凛って言うんだーよろしくね」

なんとか鴎にはバレてないみたいだ

「それじゃあ私今から用事あるから。じゃあね」

そう言って鴎は俺の横を通って行った

『ふーどうなるかと思ったぜ…』

「今の人って誰なの?」

『あ?今の人は海鳥 鴎っていって俺の同級生っていうか同じクラスのヤツだよ』

「へーそうなんだ!じゃあこんどクラスにいってもいい!?」

『はぁ!?行けるわけないだろ!っていうか俺は買い物にいってくるからな!家で大人しくまってろよ!』

俺は無理やりドアを閉め鍵をかけて買い物にいった



















『これで…いいかな…』

俺は自分の買おうとしていたラノベとクロノスの服を買い帰宅していた

すると鴎も同じ時間帯に帰るところだったのか俺の前(前といっても結構距離はあるのだが)にいた

『なんだよ…アイツも同じ時間帯に帰るのかよ…』

俺は頭を掻きつつ目を瞑りはぁとため息をした。

その瞬間何か大きな一部が落ちるようなそして何かがいともたやすく踏みつぶされるようなそんな音があたりに響いた。

周りからは悲鳴が合唱のように聞こえるくらいの悲鳴が右往左往していた。



俺の前にいた鴎が鉄骨に潰されていた――――――



俺は目を疑った。何かの見間違いだと、いやそうであってくれと願った祈っただが現実は変わるはずもなく確かに俺の前にいた海鳥 鴎は鉄骨に潰されていて

辺り一帯には血飛沫が広がり

誰かが呼んだのかサイレンの音が都市化が進む住宅街に鳴り響いていた

その中で俺はただ一言

『嘘…だろ…?』

と変わらない現実に疑問を投げかけた

だが現実という人間でもましてや動物でも無い存在が答えを返すわけもなく俺の言葉は独り言になった





とうとう俺はおかしくなったのか俺は現実を変える方法を思いついてしまった否呟いてしまった





『時が戻れば…』

俺がそう言うと周りの時は逆再生を開始し、逆再生し終わったところの光景は鉄骨が鴎を潰す前まで巻き戻っていた



『これは…どういう…』

俺は驚きのあまり言葉を吐き出してしまった後すぐに鴎の元へと走ってった




まだ…間に合ってくれ

この瞬間を俺は今救いたい!



俺は自分の部屋でやったのと同じように時を60秒間―――

いわゆる一分間を自分の物にした



俺はその一分間の中で鴎を突き飛ばした

そして自分が動いた距離を巻き戻した
















時を止めてから60秒後。

鉄骨が先ほどまで鴎が居た場所に落ち、鴎はまるで誰かに押されたかのように転んでいた





「これって転んでなかったら…」

そんな声が鴎の口から聞こえた

『大丈夫か!鴎!』

俺は鴎のほうへと走って行った

「と…時也…」



鴎は怖くなったのか俺の事を掴んで家まで離さなかった















「家まで付いてきてくれてありがと」

『いや隣なんだし…』

俺は苦笑いをしながら言った

「それじゃあね」

そう言って鴎は扉の鍵を開けて自分の部屋に入って行った

『俺も入りますか…』

俺も自分の部屋の扉の鍵を開けて部屋に入ろうとしたが扉を開けるとそこにクロノスが居た

「能力を使ったね」

クロノスは唐突に聞いてきた

『何でわかるんだ?』

俺も唐突に聞き返してやった

「契約してるんだからそれぐらいわかるよ。っていうか荷物何にももってないけどどういうこと?」

俺は自分の両手の掌をみた。そこには手ぶらという言葉がこれほどまで似合う手があるだろうかというぐらい荷物がなかった

『あ…助けたときに…』

俺は助けたときに自分の荷物を置いてきてしまったことに気が付いた

『もう誰かに取られてるかも…』

俺はどんよりとした気持ちになりながら部屋に入った

「そ、そんな落ち込まなくても!誰かが届けてくれるよ!」

クロノスは俺を慰めてくれたが

ラノベと服合わせて5640円はデカい…

















事故現場―――

そこにはもう一人神様がいた―――



「片桐 時也…水を使って鉄骨を滑らせて遊んでたら不慮の事故で潰してしまった人間の死を無かったことにした…興味深いな…」


その人物はその場から姿を消した


登場するクロノスは時の神様でクロノスだよな…

みたいな感じで生まれました、はい。

適当でサーセン

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