番外編:魔法少女まさか☆マジカ 第?話「すみませんやり直してもいいですか……?」
異世界からやって来た魔法使いだというあたしの説明に、ふうん、と女の子は興味無さげにひとつうなずいただけだった。
「で、あんた何ができるん?」と物憂げに問われたので「魔法が使えます」とあたしが答えると、「その魔法で何ができるか聞いてるんよ?」と女の子はつまらなそうに言った。
「大抵の事は」とあたしは胸を張って答えたが、「じゃぁ、死人を生き返らせたりとか、時間を戻すこととかできるん?」と言われて口ごもった。「……それは、無理です」
「なんも出来んくせに、なんでも出来るような口きいたらあかんよ?」
いじめるのはそれくらいにしておけ、と女の子の横に立つ青年がボソボソと言った。
「そない言われても、うちなんてつぶれかけの組織なんやから、うちに置いてくれ~言われてはいどうぞ、なんてあっさりうなずくわけにはいかんやん? 最低でも自分の身ぃくらいは自分で守れるくらいやないと死ぬよ、この子?」
なんだか物騒な話をしているような気がする。
「魔法の杖を適当な場所に放置して、最初にそれを拾った方の元で修行する決まりなんです。受け入れていただけなかった場合は、落第ということに……」
「学校落第すんのと、命なくすんのとどっちがヤバイんやろなー?」
「あの、ところでお二人ってどういう……?」
「うちらは悪の秘密組織なんよ。追われる身なんで実戦的な修行は出来るかもしれんけど、命の保証はせんよ?」
えーっと……。悪の秘密組織で修行って、あたし犯罪の片棒かつがなきゃいけないんでしょうか……?
「悪の秘密組織」のお題で書かれました。
800字なので「たぶんきっと駄文」向けなのですが、向こうに追加するよりはこっちの方が意味通じるかなと。ひどく中途半端なシロモノですが。
何かネタ思いついたら本編また書くこともあるかもしれませんが、以上で完結とさせていただきます。