サレド、キミハワラワナイ。
ただ、キミの笑顔を見ていたかった……
ボクが望むモノは、ただそれだけだったのに……
いつからだろう?
ボクの横にいつもいたはずのキミが、まるで風の様に消えてしまったのは……
いつからだろう?
ボクの中で、奇跡だったはずのその時間が〝アタリマエ〟になっていたのは。
失ったその時が大切なモノだったと気付いた。
それはモチロン遅すぎるけど、気付けたのは幸せなのかもしれない。
気分は最悪だ。
それはそうだろう。
最も大切なモノを失ったのだから。
それでも、失ったモノの価値に気付けないでいるよりは、ずっとマシだったと思う
。
だから、きっとボクは幸せだ。
溢れる涙は止まらないけど、
悲しい気持ちは本物だけど、
それでも、ボクは幸せだ。
だけど……
もう二度と、その微笑みを見る事はない……
もう二度と、キミと一緒に歩く事は出来ない。
だから、悲しい……
それすらも〝アタリマエ〟だと、どこかで思ってしまう自分がイヤで……
だけど、泣く事以外には何も出来なくて……
キミの微笑みを思い出す。
それはボクの中にある思い出でしかないけれど……
それでもボクにとっては宝物だから。
大事にしまっておくだけじゃなくて、いつでも思い出せる様に胸に秘めておく。
それでも、本当のキミはもういない。
二度と、ボクにその微笑みを向けてはくれない……
待っていてね。
いつかきっと、キミの元へ行くから。
待っていてね。
いつかきっと、ボクらはまた会えるから。
だからしばしの別れ。
約束するよ。
ボクはキミに向けて微笑む。
サレド、キミハワラワナイ……