表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/38

沈んだ願い、海の底。

 ただ、あの人に会いたかった……

 

 それだけなのに、想いは空しく散ってしまった。


 なぜ?


 何度も繰り返した疑問。果たせなかった想い。


 なぜ?


 私が何をしたというのだろう……


 異国の地に住むあの人の元へ、〝会いたい〟という一心で向かっていただけなのに……


 世界は厳しく、私を貶める……


 大海原に散った私の想いは、今は誰も見る事の叶わない海の底。


 沈んだ船の中、哀しみを帯びてサマヨッテいる。


 ああ……


 どうしてこんな事になってしまったのだろう……


 なぜ、私がこんな目に遭ってしまったのだろう……


 神様は不公平だ。


 そんな事を考える。


 幸せな人だっているのに、私はこうして海の底にいる。


 想いを届けられずに、こうして眠っている。


 ああ、神様……


 なぜ……


 なぜ私はここにいるのでしょう?


 もし私が何か罪を犯したというのならば、赦して下さい。


 私は、もう十分に苦しみました。


 ただ想うだけの日々。


 もう、あの人の顔も声も覚えていない。


 ただ想いだけが、強く、強く残っている。


 ああ、神様……


 どうか、もうお赦し下さい……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ