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ずっとそばに……
「ずっとそばにいるよ」
そんな言葉が聞きたくて、ただキミの腕のぬくもりが欲しくて……
ボクは謳う。
他に何もいらないなんて、そんな理想ではなく、ありのままの気持ちを。
ボクが今確かに感じている、小さな鼓動を……
ボクは謳う。
振り返ればそこにあると信じていた、それはキミの笑顔……
忘れるはずなんてない。
ずっとこの胸の中に秘めてきた想い。
いつの日かキミに届いていたハズの想い。
でも……
届いていなかった。
辛いなんてそんな言葉、簡単に言えるハズもなくて、
ボクはただ、そっと涙を流した。
哀しみは声にならず、ただただ、ボクの頬を伝って地面に落ちる。
「ずっとそばにいるよ」
そう言って欲しかった。
キミの全てが欲しかった。
なのに……
キミはもういない。
忘れるハズがない。
覚えているさ。
ボクの記憶の中では鮮明に、キミはボクに微笑みかけてくれているのだから。
忘れない。
そう……
キミの笑顔は、いつまでもボクの中にあるから。
「ずっとそばに……」
ボクの中で眠れ、キミよ……