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第一章 未開の地1

処女作ですので、稚拙です。ご了承ください。

第一節 秘境


「っちゃあ~、完全にイカレちまってるよ・・・」

青年が嘆いている。

どうやら、移動手段が駄目になったようだ。

「CBは時代遅れだけど、使い勝手がよかったのにな。やっぱ、RBじゃなきゃ駄目かなぁ・・・」



西暦なんてものがなくなってから1000年近くたった時代。

人類が宇宙空間で生活ができるようになってから、西暦は使われなくなり、代わりに【宙暦】と称されるようになった。


宙暦925年。

人類は、新たな進化を遂げていた。

銀河系を旅して新天地を探す『開拓者』が現れ、人々は新しい世界へと移り住んでいった。

そして、今もなお、新天地を目指す者がいた。

それが先ほどの青年である。

名は【ジェイク・ヒュー・龍堂】。

まもなく三十路を迎えようかといった、精悍な無駄のない肉体、そして、やや日に焼けた肌も気にならないほどに目を引く深紅の髪、均整な顔立ち。

俗に言う美丈夫である。

「大体、この惑星はなんだろうな。座標軸が不明っておかしいだろ・・・あー・・・(ベース)まで戻るのも面倒だし、どうすっかなぁ」


ジェイクは宇宙空間航行中に、レーダーに認識されていない惑星(ほし)を視認したのである。

好奇心が疼いた。

それからの行動は早かった。

宇宙船(スタージェン)をオートパイロットに切り替え、超AIのミリアに管理を任せると、愛用のCB(コズミックバギー)を駆って探索に向かったのだった。


≪ジェイ。聞こえますか?こちらミリア。定時連絡がありません。応答願います。≫


ああ、とジェイクはこめかみを掻いた。

すっかり忘れていたのである。


≪どうせ、忘れていただけでしょうが。連絡だけは忘れないようにしていただかないと。≫


ミリアの冷たい言い草に苦笑を浮かべながら、

「すまなかった。CBが故障してね。どうしようかと思い悩んでいたところだ。ミリア、着陸を許可するから、できるだけ早く頼む」

とジェイクは告げた。


≪了解しました。これより着陸態勢に入ります。ジェイの現在地確認。ポイント固定。座標値不明。着陸地に誤差がでますがよろしいですか?≫


かまわない、とだけ答え周囲を見渡す。

さわやかな草原地帯、障害物は見当たらない。

これからどうしようか、と思考を巡らしているとズウンと鈍くて重い音がした。

辺りを窺うとそう遠くない場所に見慣れた船体があった。


≪着陸完了。周辺をサーチしましたが、不審なものはありません。ジェイ、指示を。≫


ジェイクはミリアにセキュリティロックをかけてからエンジンを切るように言うと、故障したCBを押しながら船まで運んだ。


『ジェイ。作業はすべて終了しました。マルチモードに切り替えてもよろしいですか?』


ミリアが無表情(、、、)で立っている。

ジェイクは、ニカッと笑い頷いた。


≪マルチモード起動。オールグリーン。正常です≫

『あ~あ、やっと開放されたぁ!ベースで留守番するとき、何でこのままじゃ駄目なんだろうねぇ?』

ミリアが困ったようにはにかんでいる。

彼女はヒューマノイド(、、、、、、、)である。

それも、ジェイクが製作したのだ。一般的なアンドロイドより性能も見た目も品質も高い。

マルチモードでいるときは完全に人間と変わらなかったが、唯一人と違うのは泣けない(、、、、)ことだ。

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