魔女VSアンドロイド
ボクは現在、戦場に居る。息を殺して機会をうかがう。年齢は二十歳、名前は? ここでは、そんなの何の意味もなさない。
アンドロイドの大群が辺りを包囲しているようだ。人類の文明は進んだ。しかし、アンドロイドたちが世界各地で反乱を起こす。
ボクのそばに同じく機会をうかがうのは魔女のエレン。服装は見るからに魔女だと分かる格好だ。
ボクは彼女が好きだ。何百年も生きてきた彼女。だが、現在では何のために、この戦いに身を投じているのか思い出せない彼女。
魔女たちの魔法は記憶や思い出と引き換えに使える。世界各地に魔女たちは存在する。アンドロイドたちが反乱を起こしたことで魔女たちは立ち上がった。愚かな人類を救うために。
アンドロイドたちは一瞬、動くことを止めた。その隙を魔女は見逃さなかった。空中高くに飛び上がる。彼女は最大級の爆弾魔法を四方八方に炸裂させる。
アンドロイドの大群にその爆弾魔法を的中させることに成功した。
エレンは再び地上に舞い戻り、こう話しかけてくる。
「先ほどの爆弾魔法で記憶が思い出せない。君の名前は?」
「そうだな、ボクの名前は」
読んでくださって、ありがとうございます。
テスト的な短編小説でした。