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私たちのお揃い

今、私はどこにいるんだろう。なんだか見たことのあるような景色なような。頭がぼんやりとして、手も足も体全部で感じることのできるはずの感覚が鈍くなっている。寒いような、でもどこか暑いような。すごく意識がぼんやりしている。


それなのに、耳だけはすごく敏感だった。川がものすごく暴れていて、まるでパパが私に殴りかかる時みたいに。カチカチっと鳴る不気味な街灯の音が、まるでパパが私に傷をつける時に持っているカッターの音のように。そんな音が鳴り響いている。


 「うるさい。うるさいうるさいうるさいうるさい。」


耳を塞いでも、私の手が耳に当たっている感覚がない。ずっと、私の嫌いな音たちが耳の奥で響き続けている。

もう辞めてよ…。私だって。こんなに頑張ったんだよ。なんで私ばかり。


 ママが生きていればこんなことにならなかったのに。


たくさんの葛藤と我慢が今、私を壊そうとしている。私は一体何者なんだろうか。なんのために生き続けているのだろうか。もう何もかも話辛くなってきた。


気がつくと、目を瞑り、軽く眠りに入っていた。




 「あの、名前…わかりますか?」


突然話しかけられた。なんだこの人は。それでも謎の安心感があった。それと同時に、私が今日起こしたとんでもない出来事を冷静に思い出し始めた。あぁそうだ。パパのお腹に鋏を刺しちゃったんだった。


 「アカリ。」


 私は即座に名前を言った。普通警戒するべきなんだろうけど、今の私にはこの人が必要だと咄嗟に判断できた。体に傷がないのに、私を見つめる目はすごく怖がっている。この人も「人」が怖いのかな。


よく見ると、服の袖や裾から見える肌に痣が沢山見える。


わたしと同じ。


彼女の名前はアオイというらしい。アカリにアオイか。真反対の色を持っているようで混ざったらきっと綺麗な色になるんだろうな。そんなことを考えながら彼女の目をずっと見つめていた。


アオイさんは私よりも年上に見える。きっとお姉さんに値する年齢なのかな。


 「私も恋人を刺しちゃったんだ。殺しちゃった。同じだね。」


同じ…。私は爆笑した。同じ日に人を刺して出会う運命なんてあり得るわけがない。それでもアオイさんの言うことが嘘だとは思えず笑うしかなかった。


アカリとアオイの出会い。

少しずつ二人の心情が生き始めようとしていることを伝えたいです。


長く付き合っている人がいても、突然出会う人で「この人だ」となることありませんか。


私は、その人に出会うことですごく成長させてもらいました。

今でも大切な友達です。

今でも、というよりは最近友達になれました。

すごく感謝の出会いです。

この出会いの続きはまた今度呟きます。


本日も最後まで読んでくださりありがとうございました。

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