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第3章 魔法使いとして 11 たとえ逝く道はちがっても、それでも

この世から消えた貴女

この両手に残っていた温もり

このほほに触っていた黒髪

この唇に残っていた熱さ

この心に残された記憶

この魂に刻まれた誓詞

僕の最愛、唯一の女性


 本当は私、人間じゃないの......


分かっているさ

知っていたさ

僕が愚かであるがゆえに

君が此処に送られてきたことを

君がずっと傍にいてくれたことを

君が僕を愛してくれていたことを

添い遂げると誓った女性


 本当は私は御使い、人間に仕える存在


それでも僕は

この思いをもって

この身をもって

この命をもって

この愛をもって

この祈りをもって

貴女を追いかけた、そして追い続ける


 わたしとあなたは別次元の存在 私は元へ戻るだけ


何処へ戻るというのか

どこへ行くというのか

いや、知っていた

いつかこの日が来ることを

いつか別れが来ることを

彼女がどこへ戻るかを

彼女の本当の目的を


 今、私と別れることは、貴方にとって良いことよ


なぜそんな悲しいことを

なぜそんな残酷なことを

なぜそんなことを言えるのか

なぜそんな風に言えるのか

なぜ冷たく突き放すのか

いや、冷たいんじゃない

僕を思ってのことだよね


 貴方は、まだ戦いの中に、これからも戦いの中に


戦いは続くのに

同伴者が必要なのに

僕は本当に家族を失った

僕は本当に愛を失った

これからの僕は

ただ誓いを果たすだけ

ただ思いを果たすだけ


 私は貴方への愛を全うできたかしら


未だだ

まだだ

まだいかないで

そばにいて

僕を置いて行かないで

僕を一人にしないで

僕を連れて行って......

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