暗殺組織の存在
ジェニファーが見せたスマフォの写真を
見たトムは生のマグロを見て目をそむけた。
「止めてくれ気持ち悪い」
「あはは」
ジェニファーが笑うとブラウンが納得した。
「君が豊洲市場に行っていたとはなあ」
「あら、ガイドブックに乗っている有名な場所なのよ
マグロのセリ」
「わかったよ。朝ごはん食べよう、
俺はカリカリに焼いたベーコンエッグがいい」
「助かったわ亮、私が寝ているうち
に行ってきたのね」
ジェニファーは心から感謝をした。
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亮が目白の家に着いてチャイムを鳴らした
「おはようございます」
母親の久美が笑顔で玄関のドアを開けた
「お母さん朝ごはんは?」
「まだよ」
「鯵の干物買って来ました」
亮が発砲スチロールの蓋を開けてマグロの切り身と
干物とだし巻き卵と取り出し料理を始めた。
「どうしたの?亮」
「豊洲市場へ行ったので買ってきました」
「うふふ」
久美は亮の姿を見て微笑むだけだった
久美を交えた團家の朝食が始まると
秀樹の顔を見た。
「お父さん、相談が」
「なんだ?」
「アリゾナのサボテンの話を以前話ましたよね」
「うん」
「その土地から水が出たんです」
「ほう、砂漠に水か」
「はい、その浄水に水のクラサワの技術を
お願いしようと倉沢社長に会ったんですが。
僕を信用してくれないんです」
「なるほど・・・それで?」
「もし、アリゾナの仕事をやるなら日本法人を
間に入れてくれと言うことなんです」
「うんうん、もっともだ」
「はい、それで新会社を作りたいのですが」
「なるほど、株主と出資者を集めたいと言うわけだな」
「はい」
「それで、めぼしい株主はいるのか?」
「DUN製薬、ADD印刷、ディーワン、五島商事、
石橋工業、上原建設はいかがでしょうか?」
「あはは、それなら亮。お前一人で話が出来るだろう」
「ええ分っていますが、
信用してもらえなかった自分に自信が」
「それはお前の熱意が足らなかったんだ、
人の力で何かをしようとしているように見られた」
「は、はい」
亮は倉沢の出会いのプロセスが
悪かった事を反省してた。
「亮、水だけのビジネスか?」
「いいえ、まずその水を使ったボトリングビジネス
と緑藻でバイオ燃料をアリゾナで作ります」
「おお、やっとスタートか」
「ええ、でもプラントを作るのには
多額の費用が掛かります」
「それはアメリカの方で出すんだろう」
「バイオ燃料を日本でも作って販売する
計画ですから投資がいると思います」
「日本でバイオ燃料!
なるほど、それなら必要だな」
秀樹は販売組織がいる必要を痛感した。
「日本は日照時間の関係で長野、岡山、山梨
にしたいと思います」
「はい、そしてナフサ並みのバイオ燃料を
作りたいと思います」
亮と秀樹の会話を聞いた美佐江と千沙子と久美は
亮がたくましくなった事を実感した。
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亮達が朝食事を終える頃、美咲から電話があった
「亮、すぐに会えるかしら」
「どうしました?」
「相談が山のようにあるの」
「分りました、すぐに行きます」
亮が電話を切ると秀樹が聞いた
「亮どうした?」
「原美咲さんから呼び出しです」
「おいおい、今度は警察か」
亮が警察に係っている事を知らない
家族は何があったか心配だった。
「大丈夫です、昨日の事件の
事情を聞きたいそうです」
「そうか、じゃあがんばれよ。
夜に歌舞伎町のキャバクラに顔を出すからな」
「はい、お待ちしています。お客様」
亮は警察庁に入った。
「大阪の事件と東京の事件、
計画を立てた人間が違うのかもしれません」
「ええ、私もそう思う。大阪は計画的だけど、
東京はとても強引で稚拙だった」
「しかも、エリックたちは失敗したにも
関わらずさっさと逃げてしまった」
「そうね」
「大阪の事件を計画した人間がもう一度こんな事を
考えたら防ぎようが無いかもしれません」
「ええ、それを父が心配していて警戒を強化しているわ」
「これで一安心です」
「亮、もしあなただったらどんな事をする?」
「そうですね。東京タワーを爆破するなら
スカイツリーを爆破します」
「まあ、当然よね」
「東京タワーはスカイツリーに何かあった時
スカイツリーの予備アンテナとして
使われているだけですから」
「そうか・・・他には?」
亮の頭の中には恐ろしい事が浮かんでいた。
「僕だったらネットテロをやりますね」
「なるほど・・・」
「スマートフォン用のウイルスを
バラまいたら地球上がパニックを
起こします」
「でも、通信キャリアがウイルスから
護っているんでしょう」
「それは神話ですよ。もしスマフォ用の
強力なウイルスを作るものが現れたら
それは、大変な事に」
「その先の話は聞きたくない・・・」
美咲が首を振った。
美咲は亮の零細な推理に恐怖を感じていた。
「それから野党の幹部を何人か殺害します」
「えっ?野党の?」
「ええ、野党の幹部が死ねば野党の勢力は落ち
次の総選挙が与党独断場、それを悲観した
若者が選挙行かず得票率が下がる。
すると日本は国際的に評価が下がり
円安、株価下落に繋がります」
「なるほど・・・そんな事考えもしなかった
野党なら警備も薄いわ」
「今回、奴らが狙ったところが成功していれば
日本は大打撃を受ける所でした」
「ええ、あなたが居なかったらそうなっていたわ。亮」
「とりあえず、一文字の動きを徹底的に調べ上げて
ください。おそらく香港ですから油断を
すると思います」
「ええ、お願い。今亮が言った事父に伝えておくわ。
今回かかったあなたの経費も精算しなきゃ」
美咲は亮の経費を払わないで放って置いたら
亮はこんなに危ない仕事を辞めてしまうような
気がしてならなかった。
「はい、それと三沢千賀子さんと
那智佳子さんの自殺の件は?」
「白石さんの調べでは那智さんの毒物の入手経路
は自殺という事で捜査をしなかった。
三沢さんは熱海には旅行に行ったみたいで
当時の服装がショートパンツでカジュアルだったの」
「熱海は一人で旅行へ行くところじゃないですよね」
「ええ、今ホテルの宿泊客と予約を調べているわ」
「わかりました、二人の資料を僕にもください」
美咲は驚いた顔をして無言で亮に資料を渡した
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その日、二人の男が自宅から忽然と姿を消した。
それはUバンク社長西田義文と元財務大臣武田平蔵
だった。
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香港の暗鬼の島。
格闘訓練、ピストル射撃、ライフル射撃、
ナイフを持った男との
戦闘訓練を終えた小妹のところに電話があった。
「小妹、どうしている?」
亮が優しく聞いた。
「うん、今久しぶりに戦闘訓練を受けた」
「おつかれさん、それで一文字は?」
「うちの連中が張り付いているわ」
「了解、女好きの一文字の事だ、
夜遊びに出るかも知れない」
「なるほど、それなら得意だ」
「ん?なんだ?」
「うふふ、内緒。ちゃんとやっておくわ」
「了解、頼む」
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「もしもし、お母さん」
小妹が母親の香蘭に電話をかけた
「ああ、春麗元気だったかい」
「うん」
「今、何処だい?」
「おじいちゃんの所」
「本当かい、会いたいわ」
「うん、すぐに行く。お父さんは?」
「もうそろそろ起きる頃よ」
「お願いがあるって言っておいて」
「本当?お父さん喜ぶわ」
電話を切った小妹の母親の
香蘭は手を合わせて天を仰いだ
「あなた」
香蘭は走って夫、趙健徳の所へ行った
「どうした?香蘭」
「春麗は今からこっちへ来るそうよ」
「ほ、本当か?」
「ええ、あなたにお願いがあるそうよ」
「あはは、それで。何が欲しいんだ!あいつ」
健徳は嬉しそうに笑った。
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小妹の乗ったヘリコプターは香港島の
ビクトリアピークの
奥にある白い豪邸の上のへリポートに着陸した。
「お父さん」
小妹は健徳とハグをした
「なんだ、島に行っていたのか?」
「うん」
健徳は小妹を裏の世界に
引っ張り込んだ剛を怨んでいた
「もうあそこへは近づくな、
普通の女の子に戻った方がいい」
「はい」
小妹は健徳に頼む都合上素直に返事をした。
ヘリポートのからプールの脇を通って
リビングに入ると香蘭が小妹にハグをした。
「春麗お帰りなさい」
「ただいま!お母さん」
「日本はどうだ?」




