プランB失敗
亮は心配して桃華に聞いた
「はい、腕を切っただけです」
「うん、良かった」
亮は桃華の腕の傷を見てハンカチで止血をした。
「桃華、動くなよ」
亮はテグスの後をたどって
見ると倉庫の両側、荷物の影に
何かがあるのが見えた
亮は近くにある板のパネルをワイヤーに投げつけると
「ビューン」
と言う音を立てて弓矢が飛んできた
「トラップか」
亮は囁いた。
「大丈夫?」
蓮華が扉のとこで声を出した
「蓮華、この位置までなら大丈夫だ」
蓮華が中に入って桃華の傷を見ていると
亮は倉庫の明かりが点けた
亮はトラップを外した。
「亮、このトラップはべトコン式ですね」
「はい、アメリカ軍がベトナム戦争で
手を焼いたやつです、やはり彼らは
特殊部隊だったんだ」
亮がボウガンのトラップを外し終えて
倉庫の奥を見ると
箱型の時限装置が点滅しているのが分かった。
亮は近づいてそれを見た。
「大変だ!」
亮は美咲に無線で状況を説明した
「今何かの時限装置が動いています」
「了解、私たちそうすぐそっちへ着くから待っていて」
「はい、でも待っている時間が無いかも知れません」
亮の顔色が変わった。
タイマーを見ると00:05:25、
00:05:24・・・・になっていた
「あと5分、処理班は間に合いませんね」
「亮、毒ガスなの?」
亮は時限装置のついている装置を見た。
「わかりません」
「亮、危険だわ、逃げて!」
美咲の悲鳴のような声を聞くと亮は
蓮華に指示をした。
「蓮華、換気扇を止めろ!」
倉庫の上についている換気扇が
グルグルと回っていた。
換気扇を止めた蓮華が近づいてきて
亮に話しかけた
「大丈夫ですか、時限装置を止められる?」
「それが1本もコードが見えなかった、
これもトラップがかかっていると厄介だ」
亮は時限装置を見ながらチェックした。
「蓮華この装置には火薬が点いていない
という事は中の物は熱に弱い物が入っている」
「はい」
「換気扇が回っていると言う事はこの中の毒物を
早く拡散するためで、
空気中撒かれても毒性が落ちないかなり
濃度の高い物、拡散しても効果が
あると言う事です」
「はい、でもここから浜松町駅の人たちに
危害を加えられるほど、強い毒はないですよね」
「すると、かなり感染力が強くて
毒性が強いウイルスかもしれない」
「新型インフルエンザだったりして」
「インフルエンザだったら発症までの
時間がかかりすぎるから
奴らの目的に合わないもっと
即効性のある物」
「それって・・・」
「はい、南米やアフリカ、東南アジアで
毒性の高いウイルスは発見されています、
ただこれらは接触感染だからパンデミックは
起こらない、空気感染のN5H1テロ用の
した、新型ウイルスかもしれません」
「じゃあどうしよう」
「焼却するのがベストでしょう、
蓮華C4を持っていましたね」
「あはは、知っていましたか」
「はい」
亮は蓮華からプラスチック
爆弾C4を受け取ると
亮は時限装置をじっと見ていた
「あれだ」
亮が指を指を差したのはガラスの器の
真ん中にあった鶉の卵大の
楕円形の透明なボールだった
「蓮華」
「はい」
「車にエンジンをかけてガソリンの
給油口を開けておいてくれ」
「はい」
「それと、消防車を呼んでくれ、
それと桃華の乗る救急車も」
「了解」
蓮華が外へ出るとエンジンをかける音がして
亮はガラス水の器の中に入っている
ボールを取り出すと
「これゼラチンだ、あのタイマーは水の中で
ゼラチンが溶ける時間だったんだ」
亮はそういってそれを手に持って走り出し
目の前に止まっていたランボルギーニ
の給油口にボールを突っ込み
キャップをして給油口にC4を貼り付けて
車を走らせ人気のない埠頭の先に
車を止め亮は走り出すと
30秒後車は火柱をあげ爆発をした。
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「何だって失敗したって」
一文字が受けた電話に向って怒鳴った
「お前はそのまま、随時そちらの情報を伝えろ」
一文字は慌ててキャリーケースを持ち出し
荷物を詰め込み始めた
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そこに、一恵から連絡が有った
「亮、一文字が動き出しました」
「誰かと話を?」
「はい、電話がかかって来て
怒鳴っていました」
「はい、それでFBIのブラウン捜査官は?」
「まだ寝ているようです」
「一文字はどこかへ出かけそうですか?」
「はい、仕度をしているようです」
亮はその事で作戦の失敗を報告する
別な人物を思い浮かべた。
「しまった」
埠頭から倉庫へ戻る亮の元へ美咲と森が到着した。
「美咲さん、ウイルスは焼却しました」
亮が燃えているランボルギーニウラカンを指差した
「まあ、せっかくのスーパーカーが・・・」
「飯田さんに怒られます」
亮はがっかりした。
「美咲さん、今一文字が起きて
仕度をしているようです」
「逃げるつもりかしら」
「はい、たぶん。誰からか連絡があったそうです」
「分かったわ、すぐに手配します」
「ジェニファーとブラウン捜査官は
無関係だと思います」
亮は一文字が電話を受けた時ジェニファーと
ブラウンが寝ていた事を言った。
「そうか・・・じゃあ誰が?」
「他のFBI捜査官で日本人女性と
結婚した人を探しましょう」
「でも、うちには情報が無いわ」
「ブラウン捜査官をたたき起こしてください、
僕はエリックたちを追いかけます」
「もう追いつかないわよ」
美咲があきらめたように言うと
亮はあきらめなかった
「いや、まだまだ」
森は亮の肩を叩いて
「ああ、もったいねえ。しかし良く燃えるねえ」
消防が消しているランボルギーニを見て言った
「はい、結構ハンドリングが良かったのに」
「お陰でウイルスは燃えちまったんだろう」
「はい。森さんエリックたちを捕まえましょう」
「おお」
亮は小妹に連絡をした。
「小妹、今何処だ?」
「ディズニーランドを過ぎたところ」
「エリックたちは倉庫にウイルスを仕掛けた」
「本当?それで」
「それは阻止した、お陰でランボルギーニ
が燃えたけど・・・」
「えっ?」
「奴らはこっちへ戻ってくる、まかれないように」
「了解」
亮は森の車に乗って高速へ向った
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「なんてこった、プランBは失敗したらしい」
ハリーがスマートフォンのメールを見て怒鳴った。




