ハッキング
亮と玲奈と麻実が待つ家に
始めに来たのは智子だった。
「お久しぶり、亮」
「早かったですね」
「うん、練馬から小竹向原で乗り換えて
有楽町線ですぐよ」
「遅くにすみません、大原智子課長」
「何言っているのよ!
私怒っているんだからね」
「すみません色々あって、
ところで築地病院の中畑先生の所
へ行ってくれました?」
「ええ、行ったわよ」
「それで取引は?」
「もちろん上手くいったわよ」
「良かった」
「團先生によろしくって、
いつから團先生なの?」
「一応、薬学博士なので」
「あれ?博士号取ったの?」
「うん、博士号論文が通ったので」
「へえ、偉そう」
「DUN製薬には薬学博士けっこういますよ」
「そうだよね、そうだ。外科に美人の
女医さんがいたわよ」
「へえ」
「こんばんは」
森と早苗と直子と葉子が次々に
入って来た。
そこに小妹、マギー、美喜が戻って来て
亮がリビング集まり大人数になった。
亮は自分の帰国後に有った
事件の経緯を話していった
「そうだったの」
全員がうなずいた。
「マギー、美喜さん、小妹。
みんながしてくれた事は
大変役に立ちましたありがとう」
三人は亮に褒められたうれしさで微笑んだ。
そして麻実をみんなに紹介をした。
麻実は薬を飲まされていたために
エリックにレイプ
まがいの事の記憶が薄れていた。
「もし、僕たちの事を信用してくれるなら、
協力して欲しい事があるんです」
「何でしょう?」
「一文字のサーバーの在処です、
それと一葉学園とストレートクレジット
名簿です」
「はい、一文字の今使っている
サーバーは分かります」
「一葉学園とストレートクレジットは
一恵さんの方が・・・・・」
「一恵さんは東京に向っています」
亮は一恵から連絡があった時、指示していた。
「じゃあ僕は書斎でハッキングを
はじめます、麻実さんお願いします」
「はい」
麻実が書斎に付いて行った。
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「それで私たちはどうすればいいの?森さん」
直子が事情を聞いた。
「それが、亮と話をしたんだがな、
大阪で自爆した男は娘が一葉学園在学中で
色々な理由で借金が有るそうだ。
その借金がどこから借りているか
調べなくちゃならない」
「ひょっとしたら一文字は借金のかたに
人を殺させたわけ?」
葉子が聞いた
「うん、そして自爆の恐怖心を取る為に
麻薬をやったんだろう」
「今度は東京でも、自爆テロの可能性が」
直子が恐る恐る聞いた
「ある、亮はそう言っている」
「じゃあ、間違いないわね」
智子は亮が言った事を100%信じていた。
「森さんそれで・・・」
直子が改めて森に聞いた。
「亮がハッキングした一文字のデータを
照合して可能性のある人間を割りだす」
「わかったわ、じゃあ亮のハッキング待ちね」
「ああ、俺たちじゃどうしようも無い、直子さん」
「でも亮は前回ハッキングに苦労していたわ」
玲奈が不安そうに言った
「玲奈さん、あなたはまだ亮を知らないわね」
「どういう意味、直子さん」
「彼は二度と失敗をしない男よ」
直子は亮を信じて玲奈に強く言った。
「えっ?」
そこへ亮と麻実が戻ってきた。
「お待たせ、一文字の資金の流れが分かりました」
「おいおい、もう見つかったのか?」
「ええ、ファイアーウォールサーバーが
2つありましたけど・・・」
「亮、今度はどうしてこんなに早く・・・」
玲奈が依然と違ってあまりにも
早いので驚いて聞いた。
「ああ、玲奈さん。今度は大丈夫でした」
亮はロビンに貰ったソフトの使い方を熟知した
事と浅草に向かう途中で秋葉原に寄り
パソコン性能をさらにアップしていた。
亮が玲奈に言うと直子は玲奈にウインクをした。
「後は一恵さんを待ちましょう」
その間、亮が出力したデータを森達が
一文字の資金の流れを見ていると
亮と一恵はプリントアウトしたデータを持ってきた。
「ストレートクレジットからお金を借りている
該当者が十人いました」
「そんなに?」
玲奈が驚いていた
「亮、この中の一人がテロをやるの?」
直子が不安になって聞いた。
「分かりません、もっと多いかもしれません、
ひょっとしたら全員かも」
「亮、じゃあすぐに美咲さんに連絡をしないと」
直子が心配をした。
「直子さん、それが問題があるんです」
「何?」
「一葉学園の卒業生が警察庁や
警視庁にいるんです」
「そんなあ」
「もし、僕が一文字のサーバーに潜入した
事がばれたらやつの動きが
解らなくなってしまいます」
「じゃあ、ここにいる人間だけでやるのか?」
森は覚悟を決めていた。
「はい、それしかありません」
森がみんなを見渡して言った
「亮、私たち何をすればいいの?」
葉子が亮に迫るとリストを配った。
「このリストの十人を見張ります」
「了解」
みんなが返事をした。
「この人たちは爆弾か武器を
持っています、危険ですから
随時情報をこちらに情報を
送るようにしてください」
「はい」
亮は美咲に電話をかけた
「夜分、すみません。亮です」
「どうしたの?」
「お話があるんですが」
「ええ、どうぞ」
「電話では話せません」
「分かったわどうする?」
「今、何処ですか?」
「オフィイスにいるわ、稲敷からの荷物の件と
FBIの連中の件があるから今日は泊まりよ」
「分かりました美咲さん、10分で迎えに行きます」
「はい」
10分後に警察庁の前に着いた亮は
美咲をランボルギーニに乗せすぐに走り出した。
「ランボルギーニ・ウラカン・・・亮、どうしたの?」
「はい、自爆テロの捜査を」
「それよりこの車よ、ランボルギーニ」
「貰いました」
「えっ」
「亮、最近変よ。前から気になっていたんだけど
その時計だって何百万円もするんでしょう」
「これも貰いました」
「まあいいわ、続きの話をして!」
亮は自爆テロと一文字の関係を説明した。
「分かったわ、でもどうしてわざわざ来たの?」
「盗聴される可能性があるからです」
「どうして?盗聴なんか」
「今回の作戦がばれたら、テロを阻止できません」
「はい、でもどうしてばれると思うの?」
「警察庁も警視庁にも一葉学園の
卒業生がいるからです」
「そこへ、美咲の電話が鳴った」
「樫村です」
「どうしたの?」
「警視大変です、エリックに逃げられました」
「どうして?」
FBIと警視庁のエリートが
張っていたのにエリックに
逃げられた事が美咲は不思議でならなかった。
「警視庁の刑事が二名、
首を切られて重体です」
「じゃあ、もう一人仲間が居るというわけ」
美咲は亮に電話の内容を話すと
見えない敵に恐怖を持った。
「やっぱり、他に仲間が」
「このままじゃテロが起こってしまうわ」
「はい」
亮は市ヶ谷に全力で飛ばした。
「どうするの?亮」
「もうエリックたち三人以外に
もう一人のヒットマンがいるなら、
ますます警察と一緒に動けなくなりました」
「警察にスパイがいるとでも?」
「可能性が有ります」
「僕の部屋で打ち合わせをしましょう」
「はい」
亮はアクセルを思い切り踏んだ。
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1時間前、六本木のMタウンKホテルの
前に黒い車が止まっていた。
「小林さん、FBIと一緒に張り込みなんて
夢のようですね」
田中がFBIとの合同捜査に感激していた。




