倉沢との交渉
「倉沢さん資金が確実だったら?」
「そりゃ、私は会社の経営者だ、
儲かる話だったらいくらでも
協力する」
「どんな、証明が要りますか?」
「まず受け皿会社だ、
それと日本の銀行の保障ももらいたい」
「まず、運営会社は日米の合弁会社になります」
「うん、新会社だな、日本の会社は後から聞くとして
アメリカのパートナーはこの
書類に書いてある通りのランド不動産か」
「はい」
「ここはアメリカ最大手の不動産会社だぞ」
「はい、キャシー・ランドさんが社長です」
「君とはどういう関係だ?」
次第に栄三郎の質問が厳しくなった
「僕の友人です」
「友人?あのフォーブスに載っている女社長とか」
「はい」
「あはは、君の若さそれだけ張ったりが
かませたらたいした物だ。
相手がアメリカ人なら今私が調べる事も
出来ないからな」
亮は一瞬カチンときたが
「そうだ、ネットでキャシーと話してください」
そう言ってキャシーに電話をかけた
「亮です」
「嬉しいわ、亮」
「今、水のプラントの話をクラサワの
社長としています、ネットで話せませんか?」
「あの有名な水の会社の?」
「はい」
「OKいいわよ。5分待って」
亮は自分の持っているパソコンで
インターネットに繋いだ。
「倉沢さんすみません、向こうの準備が
出来るまで5分待ってください」
「じゃあ、團君。その間君の事をちょっと
聞かせてくれ」
「はい」
「大学は?」
「東京大学薬学部その後
ハーバード大学経済学部、
経営学大学院を出てMBAを持っています。
薬学博士号を持っています」
「ん、本当の話か?」
「はい」
亮はハーバード大学のカレッジリングを見せた。
「あっ、すごい!」
奈々子が声を上げた。
「勤め先は?」
「1月に退職しましたが、
DUN製薬に勤めていました」
「どうして?」
亮は返事に困っていると
「言えない仕事か、それとも・・・」
「やはり信用してもらえませんか?」
「うん、出来ん」
栄三郎が言い切ると
亮はフォーブスの掲載記事を検索して
キャシーの顔写真をパソコンに映した
栄三郎に確認をさせ、
ネットに繋ぐとキャシーの顔が映った。
「奈々子さん、通訳してください」
「はい」
栄三郎は奈々子を介してキャシーいくつかの質問をし
それに対しキャシーは的確に答えていった
「最後に、團君とあなたの関係は」
「彼は私の愛する家族です。そして恩人です」
「分かりました、ありがとう」
栄三郎はウェブカメラに頭を下げた
奈々子が回線を切ると
亮に電話がかかってきた。
「あれでいいかしら?」
「はい、必ずプラント技術の話をまとめて行きます」
「お願い。そうそう、スチュワート上院議員の奥様の
退院パーティーが開かれてそこで
彼に水の話しをしたしたら
このビジネスに力を貸してくれるそうよ、
あなたのために」
「僕の為にですか」
「はい、奥さんの命の恩人だからって」
「もうそれはやめて欲しいですね」
亮が照れた。
「それに、ブルックのお父さんがあなたの事
大絶賛だったわ
日本であなたと組んでマッスルカーブをやるって」
「ああ、ブルーが・・・」
亮はキャシーがその話を知っている
事に頭を抱えた。
「じゃあこっちへ来るのを待っているわ、
愛しているわ。亮」
「はい、僕もです・・・」
電話を切ると栄三郎は頭を下げた。
「團君、疑ってすまなかった。まさか彼女と友達とは」
「いいえ、倉沢さんが疑るのも仕方ない事です、
僕は若すぎますから」
「いやいや」
「それで銀行、日本の出資者等々の件ですが」
「うん」
「DUN製薬、ディーワン、ADD印刷、五島商事、
石橋工業、上原建設、いなほ銀行などを考えています
他に個人出資者もいますけど」
「ん?本当に彼らは組んでくれるのか?」
「はい」
亮は自信を持って答えた。
「よし、もし彼らを集められたら
私の会社の最新の技術を提供しよう」
「はい、必ず」
亮は立ち上がり栄三郎に頭を下げ部屋を出た。
「亮、大丈夫。あんな見栄を切って」
玄関で奈々子が聞いた
「見栄じゃないですよ、今日はありがとう。
また連絡をします」
亮は奈々子に手を振ってエレベーターに乗った。
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奈々子が栄三郎に呼ばれて行くと
怖い顔をしていた。
「あの男、何者だ?あの男の時計
ロレックコスモグラフデイトナだぞ
高級品志向の男は見栄っ張りでロクな
男じゃない」
誰が見てもわかる高級時計に栄三郎は
気付いていた。
「私もよくわからない」
「わからないのに、私に紹介したのか?」
「だって、すごく信用できそうなんだもの」
「彼の事で他に知っている事は?」
「去年の銀座コレクションのプロデューサーで
スタジオDのデザイナーで
それと物凄く女性にもてる事、ねっママ」
奈々子が愛子を見ると愛子は笑ってうなずいた
「おいおい、ますます怪しいぞ」
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10時30分、亮が外へ出ると一恵から
電話がかかって来た。
「一恵です」
「お疲れ様です」
「今工場のシャッターが空いて
荷物を運び出しています」
「そうですか、捜査官のほうは?」
「はい、しっかり見張っています」
「一恵さんいつこちらへ戻りますか?」
「捜査員と一緒に戻ります」
「了解です。では1時間くらいですね」
亮は一恵を頼りにしていた。
そこへ美咲から電話があり工場が
動きだしたと言う連絡があった。
「今日はお疲れ様でした、FBIの方はどうですか?」
「ブラウン捜査官は亮を貸してくれって言うし、
英語の出来る刑事を貸せって言うから
面倒さいから、警視庁の
エリート刑事を貸してあげたわ」
美咲は怒ったように言った。
「彼らで大丈夫ですかね?」
「我々は別に張り込んでいるから大丈夫よ」
「それで、大阪で捕まえた四人はどうなりました?」
「それが口を割らなくて・・・でも体格的には
かなり鍛えられていたようで元自衛官か
警察官の可能性があるの」
「了解です。それでひょっとしたら、
明日事件が起きそうな気がするんです」
「どうして?」
「月曜日に徹底的に円と株価を落す事です」
「と言う事は、日曜か月曜日と言う事?」
「はい、警察が周りを取り囲区前に行動を
起こすつもりだと思います
「分かったわ、じゃあもっと
警戒レベルを上げるようにするわ」
「お願いします」
亮は直子に電話をかけた。
「急にすみません。みんなを集めてください」
「分かったわ、どこへ」
「市ヶ谷の砂土原です」
「わかった、すぐに行かせるわ」
直子は理由も聞かずに電話を切った。




