The FBI
「玲奈さんチャンスです」
「なんですか」
「今回のスタジオDアメリカの契約で縫製は
日本と言う条件をつけたんです
しかもマッスルカーブのSPOPIAの
ライセンス販売も受けました」
「本当!」
玲奈の顔がほころんだ
「海外ブランドの縫製をやったと言うことは
かなりの技術がありますよね」
「はい、かなりレベルは高いと思います」
「玲奈さんのお父さんの会社でやってもらえませんか」
「はいぜひ、父も喜ぶと思います」
「この件が片付いたら富山に連れて行ってください」
「はい」
玲奈は父親に亮を紹介できる事を
うれしく思って喜んで返事をした。
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翌朝、亮は麻実を新橋病院へ連れて行き
その足で玲奈と汐留のホテルの1階の
ダイニングへ行くとそこにはジュディが来ていた
「サラ、オリビアお疲れ様」
亮が二人にハグをすると
「二人にはずいぶん色々なことを
教えてもらったわ」
ジュディが二人に頭を下げた
「ううん、ジュディ。私はジャパンメイクを
覚えてからうれしい
ニューヨークにはたくさんのアジア人が
居るから、参考にさせてもらうわ
ねっ、オリビア」
サラがジュディの手を握った
「亮。私は近いうちにニューヨークへ行って
コーエンと提携の話を煮詰めてくるわ」
「はい」
亮もできるだけ早くニューヨークへ行って
仕事を進めたかった。
「オリビア、ブルックは?」
「もうすぐ降りてくるわ、彼女昨日徹夜だったから」
「作曲の?」
「はい、1曲は亮の歌だって日本風の
素敵な曲と詩をつけていたわ」
「あはは」
亮は照れて笑っていると
そこへ美咲から電話が入った
「亮、今どこ?」
「汐留のAホテルに居ます」
「あら、私もブラウン捜査官と
汐留のCホテルに一緒に居るわ」
「では、12時半にオフィイスで」
「はい」
亮は玲奈に麻実を迎えに行くように頼むと
ブルックがダイニングへ来た。
「おはようブルック」
「おはよう亮」
ブルックは亮にハグをして
昨日作った歌の話を始めた
新橋病院で麻実の診察が終わった
ところで玲奈が志村医師から話を聞いた
「志村先生すみません」
「とんでも無いです」
「それで?」
「はい、以前のあなたと同じように
膣内にチップが埋め込まれていました。
それと尿検査で薬物反応が出ていますね」
「そうですか」
「手首と体中にうっ血の痕と陰部が
強姦を受けたようなひどい裂傷です」
「わかりました、ありがとうございました」
玲奈は待合室で待っていた麻実のところへ行って
「麻実さん、陰部がかなりひどいみたいね」
麻実はうなずきながら涙を流し始めた
「もう大丈夫よ、安心して亮がいるから。
彼は必ずあなたを守ってくれるからね」
「はい」
心から亮を信頼している
玲奈の言葉で麻実は安心していた。
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「ブルック、今夜レコード会社の
人と一緒に食事をしましょう」
「はい、レコード会社?」
「はい、日本のレコード会社の女性なんですが。
新宿でブルックの曲を聴いて
気に入ったようです」
「本当、うれしい。日本人に私の歌が
分かってもらえるなんて」
「うん、きっと世界中の人も分かると思います」
「ねえ、あれ良いかしら」
ブルックはダイニングのピアノを指差した
「OK聞いてくる」
亮は店のマネージャーにプロの歌手だから
客に不愉快な思いをさせないと言う
約束でピアノを弾かせてもらうことになった
「ブルック人が居るから新曲より
つかみの良い曲からはじめてください」
「うん、そうね」
ブルックがピアノを弾き始めて歌いだすと
朝食を取っている客たちが手を止めて聞き入っていた
従業員もフロントの客たちも聴きに寄ってきた
ブルックとそばに立っている亮は
周りの人の様子を見て笑いながら
「亮、これが昨日できた曲よ」
それは音階が短調でエンヤの曲
のような不思議な曲だった
そして、ダイニングの中は物音一つしない
コンサート会場のよう静かに観客は聞いていた
曲が終わった瞬間、食事をやめていた
客が大きな拍手をしていた。
ブルックはテレながら席に戻ると
「ブルックすごいわ、最後の曲最高よ」
ジュディが話しかけるとブルックが首を横に振った。
「私が唄えるのは亮が私のグラスボイスを
治してくれたお陰よ」
「ああ、ブルック治ったの?」
亮が聞くとブルックは首を横に振った。
「ううん、まだ治っていない。
まだまだあなたの治療が必要よ」
ブルックは亮の手を握った
「さて、そろそろ時間だ。サラ、オリビア気をつけて」
「亮、また会いましょう。ニューヨークで」
「はい」
「素敵だったわ、あなたのアレ」
サラは亮にハグするとジュディが亮に笑顔で言った
「亮、私二人を送っていくわ」
三人をホテルの玄関で見送るとブルックは
亮の耳元で囁いた。
「ねえ、亮。知っている?」
「何が?」
「サラってフェリップ・コーエンの娘だって」
「えっ?」
亮の顔は青くなって足元がガクガクと震えた。
亮は戻ってきた玲奈にブルックを
浅草へ連れて行くように頼んだ
「亮、麻実ちゃんも一緒でいいかしら」
「はい、もちろん」
「あそこにチップが埋め込まれていたので
相当落ち込んでいるわ」
「はい、元気付けてあげてください、
浜離宮から船で浅草へ行くと
みんな喜びますよ」
「わかりました、亮」
「では、夕方に合流しましょう」
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亮は三人と別れて霞が関に行き身分証を
出して公安三課の特殊班の
オフィイスに入った
「やあ、亮」
ブラウン捜査官は亮に握手を求め
ジェニファーと続いて握手をした
「ようこそ日本へ」
亮は笑顔で笑った。
ジェニファーにとっては2度目の日本だったが
それをジェニファーはおくびにも出さなかった。
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美咲とFBIの二人と樫村と亮の五人が
会議室で打ち合わせを始めると
美咲が今までの事件の経緯を話した
「なるほど、日本の警察では京都の狙撃をした
場所が特定できないわけですね」
ブラウン捜査官とジェニファーが笑った
美咲はムッとした顔をして亮の顔を見ると
「ブラウンさん、指名手配犯のエリックを
どうして出国させたんですか?」
亮はブラウンに嫌味を言った
「それを言うなら、入国させた日本も悪い」
「偽造パスポートを作る人間を
野放しにしているからです」
亮とブラウンが強い口調で言い合った。
「まって、ここで喧嘩をしてもしょうがないでしょう」
ジェニファーが二人を止めた
「いや、別に喧嘩はしていないよ、なあダン」
「あはは、そうです。ブラウン捜査官と
互いに問題点を指摘しあっているだけです」
二人は握手をした。
「ブラウン捜査官、京都の狙撃場所の選定を
FBIの方法で探してください」




