秘密工場
「で、エリック達は当日何処に?」
「監視カメラで確認したところその500m先の
ホテルに偽名で泊まっていたわ、
と言ってもパスポート通りだけど、
でも狙撃事件が起きて5分後に
チェックアウトしている」
「早すぎる・・・でも可能かもしれません。彼らなら」
「お願い、私達警察にはそのルートがいないから」
「わかりました、それで昨日入手したハリーの
スマートフォンから取った情報です」
亮はメモリースティックを美咲に渡した。
「すごい、どうやったの?」
「それは秘密です」
「ありがとう、すぐに情報を解析するわ」
「お願いします」
美咲が樫村にフラッシュメモリー
スティックを渡すと樫村は
美咲の部屋を走るように出て行った
「これでブラウン捜査官が少しは
動きやすくなったでしょう」
美咲がホッとしたように言った
「はい、早く捕まえることができるといいんですが」
「問題はやつらの次のターゲットね」
「はい」
「ブラウン捜査官は今日こちらへ着いたら、
日本にいるFBIのお仲間に挨拶するそうだから、
明日は日曜だけれど打ち合わせ
お願いできるかしら」
「日本にFBIがいるんですか?」
一恵が驚いて聞いた。
「大使館の中にいるみたいね、うふふ」
美咲が答えた
「美咲さん了解です。じゃあまた明日」
「ごめんなさい、亮。危険な仕事させて」
「いいえ、危険な仕事をしているのは
僕の周りの女性達です」
亮が美咲と握手をすると美咲の全身が熱くなった。
「亮さん、どうして私をここに連れてきたんですか?」
一恵がビジネスに関係のないところに
自分を連れてきた事が不思議だった。
「実は僕たちの仲間には小妹やマギー、
蓮華、桃華は裏の世界の人がいます、
FBI捜査官の目が彼女達に行かないように
お願いしたいんです。
幸いあなたはブラウン捜査官と面識があるし」
「わかりました、がんばります」
一恵は自分がどう動くべきかわかってうれしかった。
亮と一恵が汐留のホテルでジャネットとブルックを
乗せて成田へ向って走り出した。
一恵は数か月母親に連絡できず
心配かけた為に父親の墓参りを兼ねて
稲敷の実家に行くために成田で降りた。
そこは霞ヶ浦沿いで鉄道交通が無く
交通の便が悪く陸の孤島といわれている
場所だった。
そこへ亮は一恵を送って行った。
「ジャネットごめんなさい、
飛行場へ見送りにいけなくて
私母に会っていくわ」
「ううん、家族は大切よ。
楽しかったわ、ありがとう一恵」
「ジャネットあなたの
映画楽しみにしているわ」
「今度は主役じゃないけど。
いつか主役を射止めるから」
「がんばって」
二人は手を握り合って別れを惜しんだ。
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一恵は実家の母親に会ってお墓参りに行く途中
国道号線の裏道を通ると一恵が母親に聞いた。
「お母さん、あの工場動き出したの?」
「うん、何をやっているんだか、
時々石鹸のような臭いがするんだけど」
「そう、何の工場かしらね」
二人が墓参りを終えると母親が一恵に礼を言った。
「一恵いつもお金を送ってもらって助かっているよ」
「ううん、お父さんとお母さんが一生懸命働いて
一葉学園に入れてもらったから」
「アメリカへ出張するほどのいい会社に
入ったのは一恵の努力だよ」
一恵は一文字の秘書を辞めてアメリカに
逃げた事を話していなかった。
「ねえ、お母さん東京で一緒に住まない?」
「すまないね、人がごちゃごちゃしている
東京は住めないよ
このままお父さんのお墓守をさせてくれ」
「そう、一人暮らしが辛くなったら連絡して」
「一恵が時々こうして墓参りに
来てくれるだけでいいさ」
「お母さん・・・」
「今日は泊まって行けるんだろう」
「う、うん」
一恵は明日の打ち合わせが気になっていた。
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「じゃあ、またね。亮」
ジャネットは亮に抱きついて長いキスをした
「うん、元気でね。ジャネット」
「亮、愛しているわ」
「僕も愛しています」
二人は強く抱き合っていると
次々通る旅行客が二人を見て行った。
「ジャネットみんなが見ています」
亮はジャネットから離れると
ジャネットは寂しそうな顔をした。
「ああん、もう時間ね」
「はい」
ジャネットはブルックとハグをすると
耳元で囁いた。
「今夜から二人きりね、がんばってブルック」
「ありがとう、ジャネット。亮を夢中にさせるわ」
「負けないわよ、ブルック。うふふ」
親友の二人は微笑みながら別れ
ジャネットは手を振りながら
出国口へ消えていった。
「ああ、帰っちゃいましたね」
「私も水曜日には帰るからね」
「そうですね」
寂しい顔をしてブルックと車に乗り
東京と反対方向の東金で高速を降り
九十九里の海岸線を走った。
「わあ、凄いビーチね、波が荒くて」
「はい、ここはサーフィンで有名なところです」
「ビーチで横になりたいわ」
「でも水着が」
「どこかで売っているんじゃない?」
「たぶん、ブルックが着られる
水着は無いと思います」
「そう、じゃあ日に当たるだけだから
下着でも大丈夫よ」
「なるほど」
二人は駐車場に車を止め砂浜に出ると
ブルックは服を脱いだ。
ジーンズにTシャツの下は真っ赤なヒモの
パンティとブラ姿の
ブルックに亮はドキドキした。
「ブルック。そ、それってエロくないですか?」
「そう?」
ブルックは気にもせず砂浜に敷いた
シートに横になった。
辺りでは見慣れないグラマラスな白人の女性の
セクシーな下着姿でサーファーは
ブルックのセクシーな
ヒップをこっそり覗きに来ていた
「幸せだわ、日本に来てこうしてビーチに
横になるなんて」
ブルックは波の音が音楽に聞こえてきた。
「あっ」
「どうしたの?ブルック」
「亮、音楽が聞こえた。鎌倉のお寺の木魚のリズム、
鐘の音いろんな日本の音がミックスしている。
最高!」
ジャネットは下着姿で立ちあがると
「おお」
周りの男達が声を上げると亮が慌てて叫んだ
「ブ、ブルック。ブラが外れている」
「きゃあ」
ブルックがしゃがみこんだ
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「おかあさん、私買い物行ってくる」
「ああ、すまないね」
一恵は久々に晴れた気持ちでお店に向かうと
「懐かしい、お父さんの工場」
その工場の換気扇の下を通ると
嗅いだ事のある臭いが一恵の記憶を呼び起こした
「たいへん」
一恵はスマートフォンを持った。
「亮さん、大変!」
「一恵さんどうしました?」
「私の実家の近所の工場が・・・
もしかしたら麻薬工場かもしれません」
「どうして?」
「あの一文字に全身に付けられた
液体の臭いがするんです」
「わかりました、すぐに行きます。
敵に見られるとまずいですから
その場を離れてください」
「はい」




