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女性たちの罠

「本当?」

サラがうれしそうな顔をしていた。


「ここは懐かしいわ。亮」

玲奈が一文字に命じられて亮に接近した

思い出の場所だった。

「はい、あの時はせっかくの料理も

味わえなかったでしょう」

「そうです、ありがとうございます」


亮がソムリエの立川に預けていた

シャトー・ラトゥールを開けみんなで

乾杯し和牛ステーキの味を堪能した。

「こんなやわらかいステーキを食べたの初めて」

オリビアが感動していた。


「そんなに感動するの?」

玲奈が不思議そうな顔をして聞いた。

「そうかアメリカじゃこんな高い

牛肉無いですよね」

一恵が納得した。


「そうなんです、アメリカでは牛を育てるのに

日本のように手間を掛けるような事はしません

そもそも肉に対する考え方が違いますからね」

四人のアメリカのお客はとても満足をしていた。


「あっ?トムはまだ日本にいましたよね」

ブルックは突然気が付いて心配して言った。

「ああ、大丈夫です。お気に入りの女性と

食事をしています」

亮は窓側の席を指さした。


「えっ?誰?」

ブルックが亮に聞いた。

「トムには素敵な日本女性を紹介しました」

それは和美こと竹林聖子だった。


「いいなあトム。私達は素敵な出会いも

無くニューヨークに帰るの?」

そう言ってオリビアは亮の方を

見つめると亮は笑った。

「あはは」


~~~~~~~

7時に麻実が芝浦埠頭に着くと大きな

キャリーケースを持った男が立っていた

その男は麻実の赤い外車を見るとガラガラと

キャリーケースを引きずって近づいてきた


「麻実か?」

「はい」

「車のトランクを開けてくれ」

麻実がボタンを押してトランクを開けると

男はそこにキャリーケースを載せ助手席に座った


「ハリーだ、よろしく」

「よろしくお願いします」

「六本木に行ってくれ」


ハリーは50代の口ひげを生やし髪は薄めで

がっちりした体格の男だった

ハリーは麻実の体を舐めるように見て

ミニスカートから出た足をじっと見つめていた


「六本木で遊ぶところは知っているか?」

「はい、まあ」

「女の子がたくさんいるところは?」

「まあ、程ほどに居ると思います。今日は金曜日だから」

麻実は外人好きの女が集まるクラブに連れて行き

この気持ちの悪い男から逃げたかった。


六本木の大きなクラブにハリーと麻実が

入るとまだ8時前だったが店内は満員で

奥のテーブルに立っていた二人組みを見つけると

大音響で踊る男女の中を縫ってグラスを手に

持ったハリーと麻実が近づきエリックは

目で合図をハリーに送り三人は音楽を

避けるように顔をよせてしばらく話をした。


「この娘は麻実、彼からの使いだ」

「よろしくお願いします」

麻実はお辞儀をした。

「こっちは。エリックとボビーだ」

ハリーはそう言うと二人は麻実と握手をし

エリックは麻実の体をながめ

舌なめずりをして

ミニスカートの尻をゆっくり撫でた


麻実は息を飲んだが恐怖で拒むことはできず

我慢して立っていると

ハリーは錠剤をエリックとボビーに渡した。

「おお、ハリーThank You」

「エリックここは日本だ、騒ぎは起こすな」

「ああ、ちょっと抜くだけだ」

エリックは股間を押さえながら笑っていた。


~~~~~~

亮は久保田郁美に電話をかけた

「こんばんは、松平亮です」

しばらく電話の向こうは無言だった

「あっ、亮・・・死んだかと思った

渋谷であの事件後、連絡が取れないし」

「すみません、事情があって」

「ああ、会いたいわ」


「はい、ちょっとお願いがあるんです」

「なに?銀座にオフィイスを探しているんです」

「はいっ、新宿の部屋探しの

後はオフィイスなの?」

「はい」


「私も丸の内に戻ったから情報はすぐ入るけど」

亮はRRレコードのライブが

出来るオフィイスの話をした。


「探してもいいけど、

ライブハウスを作るとなると難しいわ

 ビルを買うんならどうにでも出来るけど」

「なるほど、分かりましたビルの売り物件を

探しておいてください」

「わかったわ、連絡します」

~~~~~~~~

「亮、大変」

小妹から電話があった

「どうした?」

「エリック達が六本木のボンハウスという

クラブに入ったんだけど、

私未成年で入れてもらえなかった」


「マギーは?」

「一人で中に入った」

「警察は?」

「外で張っている」

「ばかな、中で連中が誰かに

接触したらどうするんだ!」


「すぐに行く」

「うん、待っている」

電話を切ると亮はサラの方を見た。

「サラ、オリビア僕にメイクを

してくれませんか?」

「ん?女装趣味」

オリビアが笑って聞いた。


「今から六本木に行くからちょっと

西洋風にして欲しい」

「うふふ、OK」


食事をしていたテーブルを立ち

更衣室を借りて移動すると亮は

そこで座りサラとオリビアは凄い

スピードでメイクを始めた

最後にブルーのアイコンタクトを

亮の目に入れるとサラが亮に鏡を渡した


「終わりよ」

「う~ん、イタリアンだね」

亮が満足そうに返事をするとオリビアが

嬉しそうに呟いた

「私、ラテン系が好きなの。うふふ」

「じゃあ、僕はちょっと六本木へ行きます」

「亮、私達も行くわ」

ジャネットが亮を止めると亮は危険なので

断ろうとした。


「でも・・・」

「大丈夫、邪魔はしないわ」

ブルックが微笑んでいた。

「分かりました。ブルック詳しい話は途中で・・・」

「OK」

一恵と玲奈を家に帰し30分程で六本木に着くと

ボンハウスというお店の前で小妹が立っていた

「小妹お疲れ様」

亮が小妹に声をかけた。


「わっ、亮?」

「わからないかな?」

「うん、この街に充分溶け込んでいる」

「後は僕とマギーがやるから、Kホテルに

チェックインして食事をして休んでいてくれ」

「うん」

少し疲れていた小妹はうれしそうに返事をした。


店に入った亮達に店内の客が一斉に注目した、

金髪のなびかせて歩くジャネットは

正に女優そのもので精悍とした美しさ、

ショートカットのブルックの

ローライズジーンズは正にアーティストの風貌を表し

センスのいいファッションで身を包んだ

サラとオリビアは正にニューヨークの

女性そして元モデルの美喜は注目を浴びていた。


そしてその女性たちを引き連れていた亮は

店内の男達は羨望のまなざしで、

女達はうっとりした目で見つめていた

飲み物を手に取った六人は空いたテーブルの

前に立ち回りを見渡すとマギーが亮の脇に立った。


「やあマギー」

マギーは亮にハグをして耳元で囁いた。

「ここから11時の方向にいる四人です」

亮とマギーが離れると亮は確認した。

「分かった、エリックとボビー・・・」

「もう一人の男はハリーだと思います。

日本人女性の方は知りません」


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