ボビーとエリック
「えっ!?」
理沙は銀座のホステス時代に数多くの
東大を鼻にかけたエリートを
見てきたがそれに比べて亮は
おごったところが微塵も無かった。
「理沙さん明日の13時、15時、17時の
メイクアップのイベントに彼女達に
出てくれるように伝えてください、
お店の宣伝をしてもらいますから」
「分かったわ」
「では後はお願いします」
「はい」
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エリックとボビーは大阪駅前の
Uホテルの中で食事をとっていた
「エリック何時にする?」
「会議が終わるのが4時だから3時でいいだろう」
「OK」
ボビーはしばらく席をはずすと戻ってきた
「日本は警備が甘いな、簡単だった」
「ああ、日本最高!次へ行くぞ、ボビー」
二人は新大阪駅のRホテルへ向った。
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「亮、今日間違いないわよね」
金子紀子から電話があった。
「はい、これから大阪に向うところです」
「私は5時に放送局に収録で入って
9時に終わるからSホテルで待っていて」
「9時ですね、分かりました」
「亮、気をつけてね」
「は、はい」
亮は首を傾げて独り言を言った
「これで三人目か・・・」
亮は美咲と秀樹と紀子に気をつけてと
いわれた事が気になった
亮は大阪へ行く前に東京駅で琴乃に会って
トレーニングマシンの打ち合わせをした
「亮、昨日はどうだった?」
「喜んでいましたよジャックマン、銀座のクラブ」
「うふふ、ジャックマンさん可愛い所があるから」
「はい」
「ところで昨日言われたランニングフォームを
カメラに撮るのは技術的に可能だって
すぐに商品化できるように頼んでおいたから」
「よかった」
「父にあなたとジャックマンさんと関係の話をしたら
あなたの会社と提携しろと言われたわ」
「僕の会社ではないんです、
ジムの運営は飯田さんの会社なんです
R・Y・O株式会社」
「ううん、あなたが代表取締役になっていたわ、
謄本を見たもの」
「はい??飯田さんが会長じゃあ・・・」
「飯田さんは取締役だよ」
「いつの間に・・・あの時・・・」
亮は去年の会社を作る話を思い出していた。
「父の会社が絡むとなる仕事が来て大変よ。頑張って」
琴乃はうれしそうな顔をして亮を見つめていた
「その件は明日ブルックのライブが
終わったら話しましょう」
「はい」
亮は会社の件で飯田と話しを
しなければ成らなくなった。
「じゃあ、気をつけて」
「はい」
亮は琴乃と別れると時計を見ながら玲奈に電話をした。
「玲奈さん、トムの設計が出来たら上原さんに
ジムの内装を依頼してください」
「かしこまりました」
「今から大阪に行って、明日の朝帰ってきます」
「はい、気を付けて行ってらっしゃいませ」
亮はたかが大阪に行くだけなのに
四人に気を付けてと言われた事が気になった。
そこに小妹がバッグを持ってやってきた。
「持ってきたよ。新しい奴」
「ありがとう、一緒に行くかい?」
「帰りは彼女と一緒だからお邪魔でしょう」
亮はそういわれると久々に会う紀子がどう迫って来るか
頭の中でシミュレートをすると頭がモヤモヤした。
「あはは、小妹やっぱり一人で行く」
亮が笑いながら言った。
「小妹、潜入捜査お疲れ様でした」
亮は小妹に軽く頭をさげ
昨日シャンプーを手に入れた事を
美咲が感謝していたと伝えた。
「良かった役に立って。でも、気になるから
神戸の仲間を大阪に呼んでおくわ。
六時に仲間から電話をさせるから」
「あっそうだ。そろそろ仲間を
集めておいてくれないか
近いうちに一文字を捕まえられそうだ」
「うん」
小妹は亮にOKサインを出した。
「ところで、あの二人亮に感謝して
大人しく帰ったよ」
「良かった」
「焼肉に連れて行ってと言っていたよ。
それと処女がどうとか言っていた」
「ああ・・・」
「LINE送ってあげて」
「了解」
「そう言えばそのモンスターインクの
みたいな髪の色いつまでするつもりだ?」
「当分このままにする。文句ある?」
「な、ない」
亮は強気の小妹ビビりながら
14時50分ののぞみに乗って
新大阪へ向った。
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14時50分、大阪Uホテルの14階
エレベーターの前で青い閃光を放って
爆発おき続いて5分後の14時55分
地下駐車場で再び爆発が起こった
怪我人がいなかったが10数台の
消防車と警察関係車両で
大阪駅前はパニックを起こしていた。
15時20分美咲から電話が鳴った
「亮、大阪のUホテルで爆破事件があったんの、
大丈夫?」
「えっ、はい。車内放送で何も言っていないので
17時21分に新大阪に着くと思います」
「そう、良かった。14階のエレベーター前と
地下駐車場で爆発したそうよ」
「それで使われた火薬分かりますか?」
「まだ、わからないけど・・・分析中だと思うわ」
「爆発の色だけ分かりませんか?」
「何か関係があるの?」
「はい、青白い閃光ならプラスチック爆弾C-4
アメリカから持ち込まれて来た物でプロの仕業です。
それ以外ならテロかアマチュアです。
殺意があったらもっと人が多い時間と
場所を狙うと思います」
「なるほど、エレベーターと駐車場と言うことは
ホテルの営業を止める為と言う事ね」
「はい」
「分かったわ、調べるわ」
「あっ、それから他のホテルも
調べた方がいいかも知れません」
「了解」
それから5分後美咲から連絡が有った。
「亮、青白い閃光が見えたそうよ」
「そうですか・・・やはりプロの仕業ですね」
「こちらの的確な指示で大阪府警が
喜んでいたわ、
すぐに他のホテルも調べている」
「はい」
亮は大阪に行ったら検問を受け新しい銃を
チェックされそうで恐ろしくなっていた
「亮、警察庁の身分証持っているわよね」
「はい、一応」
「それを見せれば誰も職務質問しないから」
美咲は亮の動きが見えているような答えだった。
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その頃エリックとボビーは京都へ向う電車の中だった
「ボビー日本の警察の動き思ったより早かったな」
「日本警察にも頭のいいやつがいるようだ」
「大丈夫か?9時は」
「レセプションが開かれる梅田
Sホテルはさぞ取締りが厳しいだろうな」
ボビーが答えるとエリックが笑った。。
「あはは」
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亮は新幹線の中でシャンプーに
使われた合成麻薬の製造法を
紙に書き、その流れを図に描いていた。
アメリカから日本に入れる時まったく
税関で捕まらない成分を混ぜ
日本に入ってそれを合成麻薬にするには
普通では考えられないほどの技術が
必要でかなりレベルの高い薬学者が
絡んでいるように思えてならなかった
亮は突然京都で降りることを思いついた。
「心配事がある時は普段と違った事
をして未来を変える」
そうつぶやきながら、新幹線のホームに降りて
お土産店を覗きながら新幹線の改札で特急券を渡し
乗車券は途中下車可能なので
亮は改札を駅前に出て京都タワーに
向って歩き出した
そしてその前をボビーとエリックが
右側のホテルから出て来るのを見つけた。
亮は何故か全身からびっしょりと汗をかき
硬直しすべてがスローモーション見え
ドキンドキンという心臓の音だけが大きく鳴り響いた
記憶が蘇りまさしくニューヨークの
乱射事件で車を運転していた
ボビーとマシンガンを撃っていたエリックだった。
そして、亮の目線が気になったのか外側を歩いていた
エリックが亮の方を向き亮とエリックの目が合った
それが長く鮮明に亮の脳に記憶された
亮は駅の方に向い美咲に電話をかけた
「美咲さん、今日大阪で何のイベントが
あったんですか?」
「経済会議です」
「出席者は?」
「経済産業大臣よ。大臣はスケジュールを変えて
もう東京に戻っているわ」
「スケジュールを変えたということは?」
「7時から梅田Sホテルでレセプション
有るけど万全を期したから大丈夫」
「美咲さん、ニューヨーク乱射事件の
エリックとボビーが京都にいました。
彼らはまだ捕まらないんですか?」
「はい、彼らが入国したら入管から
連絡があるはずよ、何かの勘違いよ」
「いいえ、間違いなくあの時の二人です。
パスポートはいくらでも偽造できますから」
亮は自分の記憶能力に自信を持っていた。
「分かったわ、一応聞いてみる」




