シャンプーの正体
「美喜、どうして股間を蹴るの?」
「他の部分を殴ると痕が残るでしょう
でも金玉蹴られたなんて恥ずかしくて
誰にも言えないじゃない。
え~ん。女に人に金玉蹴られました。
笑われるだけよ」
「あはは、それは誰にも言えないわ」
「しかもしばらくエッチできないから罰よ」
亮はそれを聞いて鳥肌が立った。
「神村さん、三野さんどうしました?」
「あっ、團のお兄さん」
二人は朦朧とした意識で亮を見た。
「センター街を歩いていたら声を掛けられて
何か飲まされたらフラフラしちゃって」
「そうか、そう言う手もあったか・・・」
お酒に混ぜれば効果も強くて速い
亮は一文字が手に入れた麻薬を飲み物に混ぜて
使う方法に気が付いた。
「小妹、部屋に連れて行くぞ」
「了解」
亮のマンションに二人を連れてベッドに
寝かせると亮はタオルを見た。
「ああ、バラバラに使っている」
「なに?」
小妹が亮の声を聴いて来た。
「小妹、使うタオルは1色にしてくれ」
「そうだったんだ。7色そろってきれいだなと
思っていたんだけど」
「この子達は朝まで起きないから
起きたら追い返して良いよ」
「了解、何も言わなくていいの?」
「少しは懲りたろう」
「殿、二人のバッグの中にこれが・・・」
美喜がボトルを二つ亮に見せた。
「あっ、私が貰ったのと同じ」
小妹もそれを持って来た。
「これは預かりましょう」
亮は後を小妹に頼み市ヶ谷に帰った。
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12時過ぎに市ヶ谷に戻った亮は
飯田に電話をかけジムの件の進行状況と
アリゾナの土地から水が出た事を報告した。
「ははは、やったな」
「まだ、水質検査が終わっていませんが、
1日100万トンの水が取れれば
採掘権を年間300万ドルでいかがですか」
「何の経費も掛からず300万ドルか良いぞ」
「早急に採掘権の契約書を作りましょう。
国際弁護士は僕の方で手配します」
亮はロビンの父親に相談する事にした。
「取れた水の販売に関しては合弁会社を
作るのが利益を多く取れます」
「私はアメリカの経営に参画できないな、
資金を渡すからお前に任せる」
「はい、任せてください」
亮は自信を持って返事をした。
「ずいぶん自信があるな」
普段控えめな亮と違った答えに飯田は驚いていた。
「水が有れば日照時間が長いアリゾナは緑藻の
育成が早いのでバイオ燃料工場に最適の場所
亮は考えていた。
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一恵と玲奈と美喜にジャックマンとの
話を報告すると
三人は喜んで小さく手を叩いた。
「今から分析をはじめますね」
「面白そうだから入っていい?」
亮と三人は書斎に作った、研究道具でボトルの
液体の分析を始めると異常に気付いた。
「違う!」
「何が?」
一恵が後ろから聞いた。
「アメリカのFBIで見た薬と違う」
「じゃあ、覚醒剤じゃないの?」
「もう少し調べてみないと分からないけど、
覚醒作用の有るアンフェタミン
以外にメタンフェタミン、もっと覚醒作用の強い
メチレンジオキシメタンフェタミンがある」
「じゃあ私が実験台になろうか?」
美喜が聞いた。
「いや、危険だ。
メチレンジオキシメタンフェタミンだったら
6時間ほど幻覚作用が続いて、
呼吸困難で死ぬかも知れない。
そうなったら止めようがない」
亮はただの覚せい剤入りのシャンプー
だけではなく、もっと高度なレベルで
作られた物に身震いがした。
亮と小妹の作業は朝まで続きそれで
もまだ成分が発見できなかった。
心配して来た一恵、玲奈、美喜の三人は
「美咲さんに頼んで科学捜査研究所で
分析をしてもらえば」
美喜は亮のプライドが傷つく事が分かっていたが
あえて言った。
「あはは、そうですね」
亮は笑って玲奈が入れたコーヒーを飲むと
「ねえ、シャンプーを洗い流しても効果があるの?」
一恵がそう言った時、亮はニューヨークでの
出来事を思い出した。
「そう言えばあの時中和剤を作らないと
一恵さんの命が危なかった」
「あっ」
亮はまた机に向って化学式を書き出した
「水だ、水」
亮はシャンプーに水を足し30℃まで上げてみると
化学変化を起こした
「見つけた!」
亮は立ち上がって美咲に電話をかけた。
「おはようございます」
「亮、どうしたの?」
「覚せい剤見つけました」
「どこで?」
「渋谷で小妹が入手しました」
「凄い、潜入捜査が成功したのね」
「はい、それがシャンプーの段階では
覚醒成分が検出されなくて
お湯と混ぜると化学反応をさせて、
メチレンジオキシメタンフェタミン
に似たものが検出されましたその先は
科捜研で詳しく調べてください」
「わかったわ、明日の朝自宅に届けて!」
亮は朝、家を出て荻窪の住宅街にある
美咲の家に向いそこの門の前にポリスボックが
設置され警察官が立っていた。
「おはようございます」
亮は警察官に挨拶をすると引き止められた。
「原美咲警視に用があって来ました」
「少々お待ちください」
警官が連絡を取ると慌てて警官は敬礼をした。
「失礼いたしました」
「おはようございます」
亮が玄関を開けると美咲が怒っていた。
「あっ、おはよう。なんど言ったらわかるの。
あなたに渡した身分証を見せれば
外で引き止められる事無いのよ」
「そうですね」
亮は身分証を見せて入り込むような
真似をするのが嫌だった
「さあ、上がって」
美咲に言われ応接室へ通されると
亮は頭を下げた。
「美咲さん、朝早くからすみません」
「ううん、大丈夫よ。公務員は朝が早いから」
「あはは、これが渋谷で配っているシャンプーで
また欲しくなったら教会へ来いという
やり方をしているようです」
亮はシャンプーを美咲に渡した。
「わかったすぐに捜査をさせるわ、
それで送ってきた女の写真が一味なのね」
「はい、それで僕は今夜大阪へ行きます」
「はい、仕事?」
「人を迎えに」
「気をつけて」
美咲は胸騒ぎがしてしょうがなかった。
「おはよう、朝早くからご苦労だね」
原巌が二階から降りてきた。
「おはようございます、いいえ
昨日麻薬入りシャンプーを入手
したもので・・・」
「それは凄い!」
「局長」
「ん?」
原巌は家の中で局長と呼ばれて
違和感を感じた。
「このシャンプーを作った者は
凄い科学者です。今現在世界中にこれを売って
いるに違いありません」
「わかった、調べてみる」
巌は美咲を交えて亮ともっと
砕けた話がしたかった。




