由香と美智子
「美喜さん、今どこですか」
「市ヶ谷に家にいます」
「すぐに渋谷に向かって小妹をアシストしてください」
「了解」
~~~~~
アリゾナの砂漠ではジーンズ姿のキャシーが
朝日を見ながら掘削機の前に立っていた。
「社長こんな朝早くからどうしたんですか?」
髭だらけの男がキャシーに声をかけた。
「なんか今日、何かが起きるような気がするの」
「そうですか、今のところ500mまで掘りましたけど
これ以上掘っても無駄だと思いますが」
「ううん、絶対出るわ。亮が出るって言ったもの」
キャシーは亮の言葉を思い浮かべていた。
男は両手を広げて諦めて機械のスイッチを入れ
掘削機を動かすと巨大なドリルパンチが回り出し
しばらくすると、急に音が変わった。
「岩盤に当たっています。刃先変えますから
ちょっと待ってください」
「岩盤に当たった、亮の言う通りだわ」
刃先を硬い物に変えて再び掘削機が
回り出し深く入っているとその瞬間、
透き通った水がドリルパイプ伝っての先から
シャワーのように飛び出し
キャシーをびしょびしょに濡らした
「キャー、やったわ。亮!!」
キャシーはすぐに電話を亮にかけ
水が出た事を報告した。
「良かった、すぐに水質検査をしてください、
それと一日何トン出るかです量が多いようでしたら
ミネラルウォーターの工場、
少ないようでしたら緑藻のプールを作ります
農場を作るのが良いと思います」
「わかったわ、すぐに採掘権の
契約書を送ってちょうだい」
「はい」
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亮は席に戻るとジャックマンに
アリゾナに水が出た話をした。
「亮、君は凄い男だ。私は帰ったらすぐに動こう」
「ありがとうございます」
「スチュアート上院議員に許認可の件を
頼めばいいさ、それにキャシーはブルックとも
縁があるし協力できそうだ。
それでいつアメリカに来る?」
「それが後3週間は日本を出られません」
「わかった、色々事情があるだろうから
できるだけの事はやっておこう」
「お願いします」
亮とジャックマンは改めて握手をした。
「それとサボテンを使ったダイエット食品を作ります。
ダイエットだけではなく、糖の吸収を抑えるので
糖尿病予防にも効果が有るんです」
「なんだって、本当か」
「亮私達も買うわよ、
だって仕事に後についつい食べちゃうから
太っちゃうのよ」
「そうですね、夜食は太ります。あはは」
亮はそういいながら夜食専用の
ローカロリー食品の開発を考えていた。
「亮、トムは日本の女性を気に入ったようだ」
ジャックマンが耳元で囁いた
「誰をですか?」
「彼女だよ」
ジャックマンは和美を指差していた。
「彼女は元大学職員で宗教学の
研究をしていました」
「おお、そうかトムは敬虔なキリスト教信者
で日曜日は絶対仕事をしないんだ」
「ああ、それで・・・」
美也子が納得していた。
亮たちが蝶を出る時、
絵里子がジャックマンに声をかけた
「ミスタージャックマン
亮はこの街の女達が付いています。
彼は想像以上の男です、
これからもよろしくお願いします」
「分かっているさ、うちの娘も同じだからね、
私もあやかりたい。あはは」
「あら、お嬢さんも」
「残念ながらまだ彼とやっていないようだが」
「あら、もったいない」
「ん?」
ジャックマンはブルックか
亮かどっちがもったいないか
理解できなかったがそれを聞けなかった。
~~~~~~~
亮はジャックマンをホテルに送ると
すぐに渋谷に向かった。
「小妹、今どこだ?」
「美喜と一緒。さっき、二人が教会から出てきて
後を付けている」
「どうんな様子だ、なんかフラフラして」
「もうすぐ着く」
亮は駅から道玄坂に向かって走った。
二人に責任を取る必要は無いが、
名前を交換した相手を無視するわけには
行かなかった。
「亮、彼女たちが男たちに絡まれている
救助する!」
「了解」
「こんばんは!」
美喜が二人を抱きかかえている三人の男に
微笑みながら声を掛けた。
「あっ、こんばんは」
美しい美喜に声を掛けられて三人の男が
挨拶を返した。
「その二人どこへ連れて行くのかな?」
「関係ねえだろう、友達なんだから」
突然一人の男が怒鳴り出した。
「その子たちの名前知っているの?」
「えっ?」
一人が驚いていた。
「由香ちゃん、美智子ちゃん。帰ろう」
「はい?」
小妹が声を掛けると二人が顔を上げた。
「このアマ」
一人の男が小妹を掴もうとして手を
伸ばすと小妹は伸びた手を叩いた。
「なんだこの女やるのか?」
「やってもいいけど、怪我するよ」
小妹がニヤニヤ笑った。
そこへ亮が走って来た。
「やめろ!」
亮は小妹を抑えた。
「あんな弱い男に手を出すな、死ぬぞ!」
素人は受け身が出来ず頭部を打つ
可能性が高く大怪我をさせたら
大変な事になると判っていた。
「何が弱い男だ、ふざけるな」
「小妹は二人を保護、美喜さん行くよ」
「はい」
亮が三人男の前に立つと
「この野郎!」
一人の男が亮に蹴りを入れてきた。
「蹴りはスピードが遅いから不利だぞ!」
亮はそれを避けて体を回し足を払うと
男は仰向けに倒れた。
「ほら、言った通りだろう」
「止め」
美喜はいつもの通り股間を蹴った。
「えげつなくてすみません」
亮は股間を抑えて痛みを抑えている
男に頭を下げた。
「この野郎!」
二人はナイフを取り出した。
その瞬間、小妹とは由香と美智子を抱きかかえた。
「おいおい、ナイフ使えるのか?」
亮と美喜は身構えた。
「殿どうします?」
「脅そうか?」
「はい」
美喜は肩に斜めに掛けたバッグからナイフを
取り出した。
「何!」
二人は何者か分からない美喜のナイフを
見て驚いて素手の亮の方を見た。
「この野郎!」
「あらら、素手の方が有利だと思ったんだね」
亮はナイフで切りかかって来る二人を
避けて円の動きで右側に回り肝臓を突いた。
「うっ」
「ナイフは切りかかっちゃだめだぞ、
こういう風に突くんだ」
二人は鈍い痛みでフラフラになり
亮はナイフを叩き落した。
美喜は落ちたナイフを拾い上げた。
「逃げろ!」
「ダメ!」
美喜と小妹が三人を抑えた。
「ねえ、お兄さん。喧嘩は最後までやらなきゃ
負け逃げは無いよ」
「私、やっていい?殺さないから」
二人は小妹に襲い掛かった。
小妹は簡単に二人を回し蹴りで倒した。
「止め!」
美喜はつま先で二人の股間を蹴った。
「ああ、えげつない!」
見た目は綺麗な美喜は何故か男の
股間を蹴るか小妹が聞いた。




