売人
亮が二人のとこへ行くと琴乃はときめいていた。
「亮、今ジャックマンと話をしていてうちの会社での
トレーニングマシンの開発のアイディアを貰っていたの。
それに、防音材、防振材の提供も」
「それはいいですね、ジャックマンさんは専門家ですから」
「亮も何かアイディアない?」
「はい、考えておきます」
「お願い、いい物があればマッスルカーブで
使ってくれるそうよ」
「OK」
亮はジャックマンの脇に並んだ。
「ジャックマンさんお待たせしました」
「さっき、スチュアート上院議員と話をしたんだが
君に心から感謝をしていたよ」
「はい、それでお話とは?」
「おい、ジャックマンはもうよして、
ブルーって呼んでくれ」
「はい、僕を亮と呼んでください」
「トムが大体の設計を画いて来たので見て欲しいんだ」
「分かりました、あっ食事は?」
「みんなでもう済ませた」
「そうですか、じゃあブルーの行きたかった
所へ行きましょうか?三人で」
「本当か、亮」
ジャックマンは大きな体を躍らせて
亮と握手をした。
「もう、しょうがないな、男は」
琴乃が立ち上がって怒っていると
亮が思いついたように琴乃に
話をした。
「そうだ琴乃さん」
「ありますよ、ランニングマシンのモニターに
自分の走る姿映せませんか?
横の映像と後の映像が見られれば
走り方を補正できます」
「そ、それって凄いアイディアだわ、
さっそく検討してみます。
それと父がぜひ会いたいと
言っていました」
「じゃあ、ジャックマンが帰って
時間が出来たら会いましょう」
亮は蝶のママ絵里子に電話をかけた
「亮です」
「亮さん、こんばんは」
絵里子の嬉しそうな声が聞こえた。
「英語が話せるホステスさん二人いますか?」
「ええと、美也子ちゃんと和美ちゃんと
私でどう?うふふ」
「はい、では今から伺います」
「本当、うれしい」
亮とジャックマンとトムが蝶に
着くと一番奥の席に通され
ジャックマンは子供のように足を
パタパタさせながら周りを見渡した。
「とても綺麗な女性ばかりだ、ここがキャバクラか?」
「いいえ、ここはクラブと言うところで
とても金持ちと力を持った人が
集まるところです」
「なるほど、ここの女性たちと・・・」
「連れて帰れませんよ」
亮が笑うとジャックマンが残念そうにした。
「そうか」
トムは黙って回りをキョロキョロして
女性を見定めていると
じっと見つめて歩いてくる女性がいた
「いらっしゃいませ」
絵里子はジャックマンとトムに挨拶すると
ジャックマンが声を上げた。
「着物、美しい」
トムは絵里子と握手をすると顔が赤くなった。
そこへドレスを着た美也子と和美が来ると
二人は今まで接触していた日本女性と違った
妖艶な女性を見て違う日本女性を見ているようで
トムはボーと美也子と和美を見ていた
互いに挨拶が終わるとトムが亮に
スポーツジムの画を見せると
熱心に話し始めた
「まあ、お仕事を始めちゃって・・・」
絵里子が気を使っているとジャックマンは
二人の女性相手に楽しく話をしていた
「二人は放っておいていいよ」
~~~~~~~
渋谷のセンター街では小妹が少女達と
話をしていると
金髪の女が近づいてきた
「あなた強いんですって」
小妹が突然見知らぬ女に声をかけられて
身構えて答えた
「な、何ですか?」
「私、篠宮麗子。大丈夫よ、何もしないから」
篠宮は微笑んでいた
「とてもいい物があるんだけど、
みんなと一緒に来ない?」
小妹はその言葉で例のやつが
現れたかと思いうなずいた。
「よし来た」
小さく手を握り締めうなずいて。
四人の少女達と一緒に
小妹は篠宮についていった。
「どこへ行くんですか?」
少女の一人が心配になって聞くと
篠宮は振り返って返事をした
「教会よ」
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亮とトムの打ち合わせが終わると
ジャックマンが二人の方を覗き込んだ。
「どうだ、話は済んだか?」
「はい。あらかた済みました。
後は内装工事業者と設計図を画きます」
亮がジャックマンに頭を下げた。
「おお。そうか」
「では、私の希望を話させてくれ」
「はい」
「まず、今回のスポーツジムはマッスルカーブ
日本第1号2号店になってもらう。
会員権はアメリカの物も使えるようにして
情報はオンラインで繋ぐ」
「いいんですか?」
「もちろん」
「ロイアリティは?」
「いらんよ、軌道に乗って
3号店が出せるようになるまではな」
「分かりました」
「ただ派遣するスタッフの給料は払ってもらうがね」
「スタッフを派遣してもらえるんですか。
ありがとうございます」
「うん、今人気のシェイプアップダンスの
インストラクター、
デビッド・ジョンソンを1ヶ月来させる
本人のレッスンと日本のインストラクターの
教育をさせる」
「本当ですか?」
「うん、約束する。その代わりブームを
起こしてDVDを売ってくれ」
「はい」
「それと琴乃が言っていたスポーツクラブと
提携するなら君が
その会社の社長になってもらう」
「それは考えておきます」
「亮、スポーツはどんな薬より体にいいんだぞ」
「分かっています」
亮が返事をすると絵里子と美也子と
和美は手を叩いて喜んだ。
「すごい、すごい」
ジャックマンは三人の拍手に振り返ると
情報が流れると心配していた。
「ブルー大丈夫です、彼女達は秘密を守ります」
「そうか、ここは仕事にいいところだな」
ジャックマンは亮と彼女達の関係を知らずに
感心して絵里子と握手をした。
「それから、SPOPIAブランドはライセンス契約で
年3%のロイアリティを貰う、デザインはその都度
チェックして製造数で前金だ」
「はい、生産は日本でやります」
「ん?中国で作ったほうが儲かるぞ」
「いいえ、日本で作って商品のクオリティを
上げたいんです」
亮はスタジオDの縫製工場と同じ
工場を使う事によってコストダウンを
計る事を考えていた
「そんなにいい物なら、
アメリカに輸出すればいいじゃないか」
「そのつもりです」
「あはは、それはいい」
ジャックマンは亮の肩を叩き握手をして
信頼関係の深さを、全身を使って表現をした
「さあ、乾杯だ!」
ジャックマンはシャンペンの入ったグラスで
乾杯をした
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亮は小妹から来た写真付きのメールを開くと
『この女が例の物を持っているようです。今この女に
付いて教会と言う場所に向っています』
亮は小妹に返事を書くと美咲に女の写真を転送した。
小妹たちは円山町の坂を登りきった所のビルの
三階の一室に入った
「ここでみんなにすばらしい体験をしてもらうわ」
篠宮が親しみやすい笑みを浮かべて話すと
一人の少女が興味深げに聞いた
「薬?」
「そんな危ない物は持っていないわ、これからみんなに
シャンプーを差し上げますそれで身体に付いた
悪いものを流すと幸せが来ます」
「幸せか・・・・」
両親に見放され家に帰らなくても誰も
心配しない少女達がつぶやいた
「幸せになるシャンプーを差し上げます。
また欲しくなったら
夜8時以降にここへ来ください」
小妹はシャンプーを渡すだけで帰らせる
篠宮の行動が不可解だった
まるで、必ず戻ってくる自信が有るように
・・・・小妹たちを見送っていた。
そのすれ違いざまに二人の女性が入って来た。
「あれ、亮の彼女神村由香と三野美智子・・・」
小妹が二人の後姿を見ていた。
「ねえ、今入っていた女の子知っている?」
「女子大生じゃね」
仲間の少女たちが答えた。
「さっそく今夜これでシャンプーだ」
一人の少女が言うと小妹が聞いた。
「うん、でもどこでする?」
「マンキツのシャワー」
「私はラブホでする」
「相手居るの?」
「あはは、ナンパ待ちだね」
三人が会話は盛り上がっていた。
亮に言われた二人を見た小妹は亮に連絡をした。
「亮に言われた女の子、教会に入って行った」
「なんだって!すぐに救助しろ!」
「1日目は配るだけだから出るのを待つよ」
「わかった、二人を保護するように頼んでおく」
「了解」




