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安田の愛人

「グループ社員の福利厚生用に中国に

ゴルフ場あるんだが、手入れも行き届いて無く

サービスが悪くてね。日本に来てゴルフが

出来て泊まれるなんて、

予約の取り合いになるだろう」


「それは良いですね。場所はどこですか?」

「茨城県の茨城空港の近くだ」

「茨城空港はとても空いているし、

滑走路も3300メートルありますから

香港からチャーター便を飛ばせます。


使用料が安いので文明やロビンのように

プライベートジェット来る人には便利ですよ」

「本当か?」

「はい」

文明は買う気満々だった。


「亮さん、ロビンさんがくれた。HITの

帳簿のチェックが終わりました」

和美が報告に来た。

「ありがとうございます」

和美は亮の脇に来て内容を説明した。


「北海道と沖縄の会社のコンサルタント料

両方合わせた年間1億2,000万円。

それに各支店の売り上げの偽装もあります」


「今日一恵さんと行って分かったんですが。

HITの規定で海外旅行はクレジットカード

決済ができない為に、新婚旅行は

銀行振り込みがほとんどです」


「現金ですか?」

「はい、クレジットの商品代が

現金になるのに15日から45日に

なりますからHITは苦しくなります」


「クレジットは資金が寝てしまうので

キャッシュ・フローは大切ですね」

「はい、HITの銀行口座をもう

一度チェックしてください。

キャンセル返金を

上手く利用している可能性があります」


「キャンセル返金を偽造すれば裏金が出来ますね」

「返金をした口座を調べてください。

特に企業の口座が怪しいですね」

「あっ!」

コンピューターを叩いた和美が声を上げた。


「年間2回以上返金している個人が十五人います。

企業は5社、5800万円返金しています」

「わかりました。この情報を集めて飯田さんに渡しましょう」

亮はすぐに飯田に電話を掛け、裏金作りを説明した。


「わかった、後は任せてくれ」

飯田は一日足らずで安田の裏帳簿を見つけた亮に

驚いていた。

「それに愛人が現在三人、

銀座のクラブに1000万円ほど借金があります。

海外法人の方は調べていませんが、

不正をやっている可能性があります」


「困った男だ!」

「この裏金問題を処理して、

ネット販売に力を入れて支店を減らし

旅行ローンを作れば粗利益が3億円以上になりますので

株を分割すれば、上場できるかと思います」


「おお、そうだな。後はお前さんの力で

悪評を払拭してくれ」

「はい、頑張ります。

後は筆頭株主の飯田さんにお任せします」

「わかった、後は私が処理する」


~~~~~

その夜、安田は飯田の事務所に呼ばれ

亮の集めた書類を見せられた。

「どうだ?身に覚えが有るか?」

「いえ、はい」

書類を見ていた安田の手は震えていた。


「私を甘く見ていたな。

昔だったらとっくに命を失っていたところだが

最近私も優しくなってな」

安田は飯田の前に土下座した。


「ありがとうございます」

「貸した15億円の代わりにあんたの

持っている株をすべて貰う」

「しかし・・・20億円の価値がありますが」

「おい、これが立件されれば特別背任、

業務上横領で逮捕だ。


 いいのか?」

「勘弁してください」

「差額の5億円で残務処理をすると思え!」

「そんな・・・私は明日からどうやって生活したら?」

「お前の愛人に相談したらどうだ。

生活の面倒を見てくれると思うが」


「はあ」

「ほら、今すぐ角田真理子電話しろ!」

安田はすぐに真理子に電話を掛け

社長を辞める話をした。

「社長、これからどうするの?」

「しばらく君の部屋に厄介になって・・・

きっと社長に返り咲くから・・・」


「やだ!ありえない」

真理子は前日亮のような若くして成功した

男を見て自分に頼って来た安田に嫌気を指し

電話を切った。

「電話切られたみたいだな。後二人の愛人はどうだ?」

「勘弁してください」

安田は土下座をした。


「どうだ。女房に連絡したらどうだ?」

「妻とはもう破綻しています」

安田は電話をするのをあきらめていた。

「わかった。家族の方は慰謝料、

養育費の方も私が処理をしてやる」


「ありがとうございます。それで・・・」

「お前は明日からシンガポールの私の会社

で働いてもらう。三年間まじめに勤め上げたら

日本に帰って私の会社の責任者として

仕事をしてもらおう」

「本当ですか?」


「約束は守る、その代わりちょっとでも

悪い気を起こしたら、マラッカ海峡の

海でサメの餌になるぞ。

 わかったか」

「はい!」

「おい!」

飯田が声をかけると男が二人来た。


「では隣の部屋で譲渡契約書、も

ろもろの書類に署名捺印してもらう」

「わかりました」

安田が部屋を出ると大西が囁いた。

「良いんですか?会社の責任者って」


「うちの会社と言っても何社もある。

奴の出方次第では居酒屋の呼び込みから

掃除屋から貿易会社までな」

「ずいぶんお優しく、なりましたね」

「ああ、亮のたっての頼みだからな」


~~~~~

「亮、旅行はキャンセルですか?」

一恵は寂しそうに聞いた。

「ええ、もっと前にニューヨークへ

一緒に行きますから」

「ああ、そうですね」

一恵は嬉しそうに飛び跳ねた。


「指輪お返しします」

「上げますよ」

「良いんですか?ありがとうございます」

「はい、ただ左の薬指は止めてください」

「はい」


「僕はそろそろ出かけます」

亮が事務所から出ると美宝堂に向かい

裏口で千沙子と美佐江の身代わりの

美喜と雪を待った。


「小妹、頼むぞ」

「了解」

「美喜さん、雪さんどうやら誘拐は今日実行みたいですよ」

「了解」

亮は美喜と雪と一緒に銀遊亭に入った」


「準備は?」

「目薬とスーパールージュ、他は怪しまれるわね」

「そうですね」

亮は自分の付けている時計を美喜に渡した。

「大きくない?」

「大丈夫、それが目的だから」

亮は時計の使い方を説明した。


「雪さんは目薬と発信機と香水瓶型の

 催涙スプレー、これを飲めば男性は

暴力を振るいません」

亮は媚薬を飲ませた。

「どんな事をしても二人を助けますから」

「はい、信じています」

「小妹、周りの様子は?」

亮はインカムで小妹に連絡を取った。


「銀遊亭の周りに怪しいのは二人」

「了解」

亮達が銀遊亭を出てしばらく歩いて

銀座TSビル前の3号乗り場に

向かった。

「僕はこの後、まだ仕事がるので・・・

気を付けて」


亮は二人がタクシーに乗るのを確認して

タクシー乗り場を後にした。

「今夜も何もなかった・・・・」

亮はホッとして銀座4丁目に戻った。


~~~~~

三越の向かい側のビルNISSAN CROSSING

の前でナターシャ達がGT-R50を眺めていた。

「ナターシャお待たせ」

「亮」

ナターシャは亮に抱き付いた。


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