取締役の行動
「だいじょうぶだ。我々の仲間の家族だと
言ったから世界の三分の一の組織は
手を出さない。
後はアメリカと暗鬼に頼むしかない」
「暗鬼ですか?」
「ああ、中国の怖い組織だ」
「わかりましたアメリカと中国の暗鬼ですね」
「うん」
亮はベランダにでて御神仁に電話を掛け
二人の誘拐の話をした。
「千沙子と美佐江の情報を流すなんて
とんでもない奴らだ。こちらの組織で情報を取る」
「お願いします。そうだこの前
輸血ありがとうございました」
「ああ、体の調子はどうだ?」
「はい、肋骨の骨折の痛みが翌日取れました」
「やっぱりなあ」
「自分の血液を調べています」
「何か分かったか」
「はい、NK細胞より白血球のような動きを
するんですが、傷が治るのが早い理由が
分かりません」
「まあ、ゆっくり調べてくれ」
「はい」
亮は電話を切るとホッとして息を吐いた。
「後は暗鬼か・・・」
亮が小妹に電話を掛けると小妹が答えた。
「1997年7月1日香港返還の時に
香港へ来る江沢民主席を護る為に
暗鬼は世界中の組織に圧力をかけたの、
もし主席に危害を加えたら
三代皆殺しにするって。
今度もその手を打つかと思う」
「そんな、大げさな」
「とにかく、考えて。亮が命令をすれば。
私たちだけではなく暗鬼もいつでも動くよ」
「わかった、ありがとう」
電話を終えて外を眺めていると
尚子が脇に立った。
「大丈夫?」
「うん、姉さんたちが誘拐犯に狙われている」
「えっ!」
「それの手は打ったから大丈夫です」
「良かった」
そこに順子からLINEが入って来た。
「順子にOホテル船本とJOLの小金来店」
「了解」
クラブルナの百合子ママ
からLINEが入って来た。
「JOL星野副社長が来店。
英語がどうたら言って荒れている」
「了解です」
星野は英語が話せないと言われたのが
相当傷付いたらしく亮はLINEを見て笑った。
亮は美咲に電話を掛けた。
「遅くにすみません」
「ううん、どうしました?」
「美宝堂襲撃だけではなく、今日銀座で
姉二人を狙った人間がいます」
「えっ?」
「もし、公安の方で調べられたらお願いします」
「わかったわ、調べてみる。
一文字たちが流した情報は確実性に
乏しいので罪は問えないけど
実際に動いている人間がいるとなると問題だわ」
「そうなんです。一文字はかなりずる賢い」
一文字が流した情報は未必の故意と
思われるが事件が未遂で終われば
ただのいたずらに過ぎなかった。
「それと一文字のメールは順調に転送
されているこれなら
一文字の動きが手に取るようにわかるわ」
「どんな人物と接触しているか楽しみです」
「ちょっと待って!」
パソコンで調べていた美咲が声を上げた。
「銀座8丁目の路地裏で肘の関節を
逆に折られ膝の関節を骨折した男性が
二人いるけど、亮はそこまでやっていないわよね」
「あはは、当たり前です」
亮は電話を切ると小妹に電話を掛けた。
「小妹、過剰防衛だぞ」
「でも、亮に頼まれて千沙子さんと
美佐江さんを護っているだけよ。
日本じゃなかったら暗鬼は
男たちを殺している。それに私たちに
に歯向かったからよ」
「うん、そうだったな」
犯人たちは命拾いをしていた。
そこに森から電話がかかって来た。
「安田健司47歳、妻睦美42歳、娘典子15歳、
中学2年。妻子供もいながら家に帰らず
東銀座支店の角田真理子22歳のマンションに
入って行った。
HITは当初若者向けの海外格安チケットの
ネット販売で人気を博したが、都内に5支店から
現在12支店の支店長は全員女で安田の愛人と
言う噂がある、海外ツアーや国内ツアーに
手を伸ばして業績が悪化したらしい」
亮は角田真理子の写真を見た。
「やはりそうか・・・」
角田も一恵に似ていた。
「森さん、JOLの取締役の調査はどうでしたか?」
「そちらも、調査が終わっている。メールで送る」
「了解です」
翌朝、亮は久しぶりに代々木公園の
ジョギングから戻ると
一恵から電話が有った。
一恵が朝ごはんを作って待っていた。
「おはようございます。今日履歴書を
持ってHITへ面接に行ってきます」
一恵はHITのアルバイトの募集を亮に見せた。
「大丈夫ですか?」
「一応、学歴は有るので採用になると
思います」
「安田に会っているのでまずいですよ?
それよりいい方法があります」
「何ですか?」
「結婚しましょう」
「えっ?」
~~~~~
「えっ!結婚?」
尚子が亮の声を聴いて声を上げた。
「いえいえ、ちょっと作戦で・・・」
「ああ、良かった」
「大丈夫です」
「今日もスタジオでレッスンして来ます」
「はい」
~~~~~~~
亮は9時に玲奈を連れて
岩田観光ホテルへ行った。
「おはようございます」
文明が庭園の見える喫茶室に座っていた。
「文明、おはようございます」
「日本庭園良いなあ。
実は昨日ここに泊まった。素晴らしいサービスだよ」
「良かったですね」
亮と玲奈は文明の席に座って
コーヒーを頼んだ。
「文明、早速だけど」
亮はJOLの取締役の英訳した
調査書を文明に見せた。
「昨日会った取締役情報だ」
「これ本当か?」
「はい、間違いありません」
「会社が倒産したのにこんなに
給料をもらっているのか。それに愛人もいる」
「はい、実小金JOLホテルズ社長と
星野副社長は昨日銀座で飲んでいました」
「まったく不謹慎な奴らだ。
つるし上げるしかないな」
亮は再建委員の須賀に電話を掛けた。
「おはようございます。團亮です」
「今、電話をしようと思っていた
ところでした。取締役会は大もめでした」
「それで?」
「大まかな再建案は認証されましたが、
役員報酬減額、取締役も誰も
やめようとしないんです」
「よほど待遇が良いんですね」
「ええ、まあ・・・」
「JOLホテルの売却の取締役会の
結果はどうですか?」
「ホテルの売却に関して小金社長が
断固として譲りません」
「そうですか・・・」
「小金社長の猛反対で上手くいっていません」
「Oホテルと何かあるんでしょうか?昨日も
Oホテルの方と会っていたようですから」
「本当ですか?」
「はい、銀座のクラブ華でOホテルの
船本さんと・・・」
「船本さんってOホテルの親会社
大原物産の専務ですよ」
「星野副社長はクラブルナで飲んでいました」




