工場の計画
「バイオ燃料の候補地は雨の少なく水の
豊富な山梨にしたいと思います。
次に岡山を考えています。資料を見てください」
亮はプールの形状とシステムを説明した。
「そしてこの緑藻は肥料になりますので
山梨なら近くのぶどう園の肥料、
家畜の飼料なります。これも実験して行こうと思います」
亮の説明に全員がうなずいていた。
「この緑藻は他の国に盗まれる可能性は無いのか?
イチゴやぶどうの苗の問題もあるし
市描法でも管理できないだろう」
偽ブランド撲滅運動をしている秀樹が聞いた。
「はい、大丈夫です。我々の緑藻の能力を最大に
生かすために、管理方法が複雑です。特に
水の温度、pH管理は場所によっての気候に
影響され変化します」
亮は倉沢の方を見た。
「ではまとめます。社名Jバイオ、
本社はうちのビルの6階工場は山梨県、
候補地は探していますが明日決定すると
思います」
「早いな!」
「はい、それと太陽光発電交換効率が
25%のパネルですが
石橋工業さんに頼んでいた高度9度の
炭素パネルを使う事によって
交換率45%が見えて
来ると同時に保護カバーになって耐久年数
伸びます。
「それってすごくないかい」
「いくら新築の家やビルに太陽光発電パネルの
設置義務を付けても耐久年数が短ければ
償却しないまま廃棄になってしまいます」
「なるほど、確かに太陽光パネルすぐに壊れるので
有名だ」
建設会社の上原が答えた。
「Jバイオは太陽光パネルの販売もします」
「素晴らしい」
全員が拍手をした。
「そして岩田グループにJOLホテルの
買収をしてもらいJOL本体のマイナス
部分を補ってもらいます」
「しかし、JOLホテルの売買は不調という事だが?」
内村が聞いた。
「原因は経営能力のない天下り組が
居るからです。彼らを排除して
人員整理すれば盛り返す事が出来ます」
「あはは、天下りは給料が高くて働かないものが多い
第三セクター、かんぽの宿でも問題が有ったな」
内村が言った。
「それともう一つ、岩田観光グループのホテル全店の
レストランはNaturalgrillする計画をしています」
「ほんとうですか?」
全員が驚きの声を上げた。
「ホテルのレストランなので
宣伝はいりませんので」
「なるほどその手が有ったか」
「はい、当然買収したJOLホテルにも出店します」
亮はJOLチャーター便の特長を配った冊子に
記載してあった。
亮は一恵に指示をしてロールパンを配った。
「このパンは?」
「飛行機に乗らないと食べられないパンです」
「美味い!甘くてとろけるような味だ」
全員が微笑んでいた。
「このパンの特長は酵母なんです。
植物の研究で緑川五郎先発見した酵母です」
「これなら高級パンとして販売できるだろう」
「高級パンは一時のブームでいずれ売れ行きが
落ちると思います。半斤500円以上は
庶民に高すぎます」
「あはは、なるほど・・・」
全員が笑うと亮は別な話をした。
「他にNaturalgrillの展開予定は?」
「とりあえず、Naturalgrillの店舗管理、
冷凍食品の販売を開始しますがどなたかスタッフを
紹介してください、フランチャイズに置いても」
一恵は冷凍食品のカタログを配った。
「個人的な話で申し訳ない、是非私の娘を使って
くれないからあれでも外資系企業でバリバリの
営業ウーマンだったんだ」
内村は立ち上がって頭を影頭を下げた
「それは良いですね、
ぜひ力を貸してもらいたいです」
「あはは、いまさら使い物になるかどうか」
「大丈夫です」
「うちの娘はJOLのCAなんだぜひ
手伝わせてくれ細川頭を下げた。
「皆さん身内を押していますね皮肉を言った」
横山頭取が呟いた。
「実は私の娘もRRレコードで
働かせてもらっているんだ」
倉田が頭を下げた。
「身内の方が来てくれれば情報が
早く伝わるので助かります。ただし
特別扱いもしませんし忖度もしません
それでよろしければお手伝いお願いします」
亮は自分がやましい事をしていない
証明もできるので、身内が来てくれるのは
大賛成で頭を下げた。
「ジェイバイオに入社いただいた方は
ボストンの工場で研修、
アリゾナの建設予定地視察
していただきます」
「そうなると、このメンバー以外
にも必要となるな・・・」
内村は工場を作るために建設、機械、化学、
不動産会社も必要となる事を考えていた。
「さて次に」
亮はその後、地球温暖化防止ドライアイス計画で
アラスカの土地にドライアイスを埋没させる
プランを説明しその為にドライアイスの為の
アンモニアの製造が必要な事を提案した。
「この計画は日本がイニシアチブを取るために
必要な部分は日本で作っていきます。
その為に当分の間秘密してください、
この計画がスタートする事を発表した時点で
参画企業に名を連ねた時、相当なメリットが
あると思います」
亮が言った時に全員がニヤニヤした。
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会議が終わると次の会議まで
30分時間が会った亮は
席に座ったままだった。
「亮さん、私感動しました」
亮のところへコーヒーを運んできた
一恵の声が上ずっていた。
「何が?」
「だってあの大会社の社長さんたちが
亮さんを応援するなんて凄いですよ」
「そうですか、責任重大です」
亮は仕事を成功させるかを真剣に考えていた。
そこにアイザックから亮に電話があった、
「君の事務所を仕事に使わせてもらうよ、
ロシアに連絡をしなくてはいけないんでね」
「分かりました、それで木材の支払いはいつ?」
「明日、モスクワに戻るから帰国したら送金してくれ」
「了解です」
「亮、アイザックから木材を買ったのか?」
文明が亮に聞いた
「ええ、マホガニー材とか色々ですが何か?」
「マホガニー材というと家具を作るんだな」
「はい」
「椅子のサンプルを見せてくれないか?」
「はい、良いですよ」
「うん、中国は物を安く出来るんだが
デザイン能力はないし商品に雑なところがある、
だからと言って欧米の椅子は微妙に脚が長くて
アジア人には向かないんだ」
「分かりました、是非」
「うん、ルーセント・インターナショナルホテル香港の
椅子を交換してみようと思っている。
他のホテルも徐々に変えて行こう」
「ありがとうございます」
「亮、お前と話す度に仕事が増えていくな」
「そうですね」
二人は満足そうに笑みを浮かべ
窓の向こうの大手町のビル群を見ていた。
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亮はその間に雪に電話を掛けた。
「雪さん、一文字の方は終わりましたか?」
「はい、先ほどデータを一文字に渡してきました」
「一つお願いが有るんですけど・・・」
「はい、ぜひ手伝わせてください」
「美宝堂へ行って、二階の僕の姉の美佐江に
会ってください。小妹もいます」
「私はどうすれば?」
「姉の身代わりになって欲しいんです」
「了解です」
「危険かも知れないんですけど・・・」
「大丈夫、これでも柔道、剣道三段です。
少しは亮さんに受けた恩を返さないと」
「ありがとうございます」
亮は身代わりに貰った後の計画を
細かく指示した。
~~~~~~~
そこへ、他の連中と話をしていた秀樹が
文明のところへやってきて挨拶をした
「先日は千沙子がお世話になりました」
秀樹は娘の父親らしく丁寧に頭を下げると
「こちらこそ」
文明も秀樹の真剣な態度に
背筋を伸ばしてまっすぐに立ち
深く頭を下げ日本語で答えた。
「あはは」
二人の普段の姿を知っている亮は
オドオドしている二人の様子が
おかしくてしょうがなかった。




