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亮の策略

「はい、私は今海外のホテルグループと

業務提携をしているホテルに

 疑問を持っています。西洋のサービスを表に出す

マニュアル通りのホテルより日本人のもてなしの

心をホテルに生かせたらと思っています」


亮も家が近くで幼い頃から

ホテルイワタに出入りしていたので

教育が行き届いている従業員が好きだった。


「その通りです、私ども岩田観光グループの

発祥は温泉旅館でしたから

もてなしの心を持ってお客様と接してきたのです」

岩田時子は優しい笑顔で亮の目を見つめた。


「はい、ルーセント・インターナショナル

ホテルズの提案に

 問題が無ければ話を進めます」

「團さん、それで先方の利益は?それでは

2%の株では話が上手すぎます」

時子の目が鋭く光った。


「はい。まずルーセント・インターナ

ショナルホテルズのホテルは

 世界に200軒あります。

しかし日本国内には提携ホテルが無いので

 日本国内にネームバリューがありません。

今回提携することによって 中国、香港、台湾、韓国、

シンガポール、マレーシアで10万人

ヨーロッパ、アメリカで10万人の日本人観光客の

取り込みを考えています」


「なるほど」

千住常務がうなずいた。

「分かりました團さん、もう1つ私どもの

全国に50あるビジネスホテルの

稼働率を上げる企画はありますか?」

時子は亮の提案にワクワクしていたが

それを押さえて亮に聞いた。


「もちろんあります。アメリカの

NaturuGrillと提携してもらって

 ビジネスホテルのレストラン全部NaturuGrillの

メニューに変更してもらいます」


「NaturuGrillってあのヘルシーフードで

有名なレストランですか?」

桑山が立ち上がった。

「はい、今のヘルシーフードブームに乗って

全世界で1000店舗を経営する

 世界最大級のレストランチェーンです」


「あそこは名前だけは有名ですが、スーパーで売っている

NaturuGrillブランド名のジャム、缶詰、冷凍食品、

レトルトパックさえ日本に入って来ていない会社ですよ」

時子は簡単に言ってのける亮が不思議で冷たく聞き返した。

「岩田専務、提携は可能ですか?」

亮は強く聞き返した。


「もちろん可能です。そうなればホテルの

レストランの稼働率が上がります」

「それに宿泊する出張族の健康が保たれます」

時子が返事をすると総支配人の桑山が答えた。

「ではよろしいですね、みなさん」

「はい」

亮が言うと全員が賛成をした。


「さっそく、ニューヨークのNaturuGrillと

契約の準備をします」

「でも、大丈夫なんですか?すでに大手企業が

コンタクトを取っていると思いますが」

桑山が気になって亮に聞いた。

「大丈夫ですお任せください」


ニコニコ笑って返事をする亮に社員は

不思議な魅力を感じていた。

「今、売り上げが落ちているファミリーレストランが市場に

新規参入するのには借地、建築、設備、

広告宣伝費と莫大に資金が必要です、


しかしホテル内のレストランならば看板の付け替えと

メニューの変更だけで充分です、

それでわずかな投資で一挙にホテルイワタと

JOLホテル含めて200店舗がオープンできます。

それから単独店展開しても遅くないはずです」


「なるほど、お若いのにすばらしいアイディアだ」

千住常務は亮の話に喜んで手を叩いた。

「では、事業計画書を明日お届けします」

「まって、今すぐに團さんと顧問契約を

させていただきます、条件を言ってください」


時子は時間をおいて亮と他の会社が

契約をしてしまうのを恐れていた。

「はい」

亮は時子自分の思った通り話をした。


「では」

亮が言うと周りの人間はどんなに高い

コンサルタント料を請求するか唾を飲んだ。

「では、今回新橋のホテルの契約が出来ましたら、

家具と美容室とスポーツクラブは

 私の指定業者でお願いします」


「うふふ、團さん。そんな事言わないで

オープンまですべてあなたにお任せするわ

あなたも経営者の一人と思って

ドンドン意見を言ってください」


「では、山梨県にゴルフ場持っていませんか?」

「えーございます」

千住常務が答えた。

「ゴルフ場を売るつもりはありませんか?」

亮はそれを聞いた。

「会員3000人会員権が100万円ですから」

「それだけで30億円ですよね」

「はい」

最近は会員権が100万円割っているので千住は

強く言えなかった。


「それにクラブハウス、テニスコート、宿泊設備40室

とゴルフ場の脇に2000坪空き地が有ります」

「2000坪は宅地ですか山林ですか?」

「宅地に変更しています」

「分かりました、そこを売ってください」

亮は頭を下げた。


「えっ、ゴルフ場を買われるのですか?赤字ですよ」

「はい、大丈夫です」

富士山が見えて、緑が多く、温泉が出て

東京に近い場所をロイに言われたように

ゴルフ場を中心とした宅地を作り、

アメリカからの移住者1000人を

受け入れる場所を作り。


その近辺にバイオエネルギー

工場を作る計画だった

「値段の検討をお願いします」


亮と玲奈は立ち上がって頭を下げた。


亮が会議室を出ようとすると時子が声をかけた。

「ありがとう團さん、私の目に狂いは無かったわ」

「いいえ、ところでご主人の具合はいかがですか?」

「ごめんなさい今日来るつもりだったけど、

どうしても病院を出られなくて」


「ご主人は入院中だったんですか?」

「ええ、原因不明の貧血なんです」

「貧血と言うとなんらかの原因で赤血球が

出来なかったり脾臓で壊されたりするんです

もし良かったら、担当の先生を

紹介してくれませんかDUN製薬の

方から連絡をさせます」


「DUN製薬ですか?」

「はい、去年僕が勤めていた会社です。

僕が白血病用に作った漢方薬がありますので

それをベースに貧血用に調合します。

恐らく効果が有ると思います」

亮は自信を持って言った。


「調合って?團さんてハーバード大学じゃあ

なかったんですか?」

時子が不思議そうな顔をして亮の顔を見た。

「日本では薬学部を出た薬剤師です、いいえ薬学博士です」


「医学博士!そうでしたの、素晴らしい経歴なのね」

「ええまあ、それと1つ聞きたい事があるんですが」

亮は真剣な顔で時子に聞いた。

「なんでしょう?」

「HITの安田社長をご存知ですか?」


「ええ、何度か会った事が有るけど」

「どんな方ですか?」

「う~ん、あまり評判は良くないわね。

格安ツアーを扱っているので

部屋代を値切ってくるし客質も

悪いのでトラブルも多いわ」


「そうですか、やっぱり」

「何か?」

時子が首を傾げて聞いた。

「ええ、JOLのチャーター便チケット販売を

お願いしようと思っていたんですが」


「それは止めた方がいいかもしれない、

各支店の店長が社長の愛人だと言う

噂を聞いているわ、みんな長髪の美人だそうよ」

「そうですか、ありがとうございます」

亮が挨拶をすると時子は丁寧に

お辞儀をして亮を見送った。


~~~~~~~~

「専務、團さんがおっしゃった事の裏を取りますか?

あまりにもうまい話なので」

秘書の女性が時子に聞いた。

「必要ないわ彼が嘘をついているように思える?」

「いいえ、まじめそうでイケメンでかっこよくて

清潔感があって凄く魅力的な男性でした」

秘書は亮と一緒にいた玲奈がうらやましかった。


「うふふ、では明日まで待ちましょう。梶原さん」

「はい」

梶原は輝くような笑顔で答えた。


~~~~~~

「まだ11時30分ですね、お茶を飲みながら

話をしましょう。玲奈さん」

亮は時計を見ながら言った。

「それよりせっかくですから

庭を歩きながら話しませんか?」

日本庭園に出ると玲奈はうつむきながら

亮に体を寄せた


「亮、ごめなさい。昨日の夜私はあなたの

指示通り動かなかった」


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