蓮華と桃華
「はい、どうも」
ドアのノック音がすると二人の女性が
入って来た。
「紹介します、桃華と蓮華です」
二人とも長身で細身の足の長い中国美人で
桃華は台湾のタレントチュンチュンに
似てあどけない感じで蓮華はファン・ビン・ビン
似の大人の女だった。
「團亮です」
「亮さんよろしく」
二人は日本語で挨拶をして亮と握手をすると
はしゃぐように笑っていた。
「どうしました?」
「二人ともずっと遠くから
亮を見守っていたので本物のと
会って喜んでいるのよ」
小妹が言うと亮が驚いて聞きなおした。
「ずっと?」
亮は3ヶ月前自分が撃たれた時それを
目撃していた、それとも男を射殺したのか?
亮は疑問を持っていた。
「はい、亮がさっきまで誰と
会って何をしていたか知っているわよ」
小妹が笑って言った。
「小妹、プライバシーの侵害だ」
「私達がわかるような行動をするからよ、
それは敵にも分かるという事よ」
「なるほど」
亮は笑いながら返事をした。
「ねえ、亮。桃華と蓮華どっちが好み?」
「好みと言われても?
別に彼女にするわけじゃないから」
「自分をガードする為だから
添い寝しろ言えばいいのよ」
「うんうん、私はいつでもOKよ」
小妹と蓮華は笑った。
「まさか、小妹はないな」
「なんだと、私だって女だ!」
小妹は亮を蹴飛ばし、二人は撃ち合いをした。
「おいおい、仕事の話しよう」
「そうだ」
「蓮華と桃華は何が出来るんですか?」
「蓮華はエアロビとジャズダンス。
桃華はボクササイズで二人とも
他のスポーツクラブで教えていた。
一応運動系なら何でもできる」
「これで五人か・・・」
亮はケイトに電話を掛けた。
「ケイト、具合はどうですか?」
「良くないよ」
「都合が付いたら日本に来てください、
住まいもありますから」
「本当!」
「その代わりウォーキングを
教えて欲しい」
「うれしい、やるわ、来週行けると
思う」
「お願いします」
「これで六人」
亮は指を折った。
「蓮華と私は明日から池田直子さんと
大原智子さんの周りに居る連中を張るからね」
小妹が急にまじめな顔をして話した。
「はい、一人で大丈夫か?」
亮が心配になって聞くと小妹は牛乳を一口飲んだ。
「Googlemapで場所はわかるし、
玲奈さんと一恵さんに東京の地理は教わった」
亮は仕事に関しては落ち度が無い
小妹にはいつも感心させられていた。
「分かった。お願いします」
亮は電話を切ると
LINEに写真が送られてきた。
「何!」
そこには神村由香と三野美智子の入学式の
写真が写っていた。
「團さん、女子大生になったよ。
遊ぼ!」
「生きている?連絡して」
亮はこの娘達が渋谷で麻薬の売人に
出くわしたらと考えたらぞっとして
彼女たちを守ろうとしてラインを返信した。
「入学おめでとう。入学祝いにプレゼントあげる
近いうちに焼肉食べに行こう」
「うれしい!」
「肉も良いけども寿司を食べたい」
「何それ!」
小妹はLINEの絵文字を覗いて笑った。
「日本の女子大生のLINEです」
「普通の字を使えって言うの」
小妹が怒っていた。
「では皆さん、休んでください。
僕はお仕事します」
亮は友子とメールでやり取りをし
企画書を書き始めた。
翌朝、亮はジョギングから
帰ると食事が出来ていた。
「おはよう」
「ガオ」
朝から六人の女性が居ると亮はハーレムの
ライオンのような気分だった。
そこに亮の元に美咲から電話があった。
「亮、昨日、一文字が渋谷クラブで集会をやったわ」
「はい、どんなかんじですか?」
「みんな渋谷の少女、中に潜入できなかったけど」
「彼女達を薬物の売人にするんでしょうか?」
「おそらく」
「わかりました、小妹を潜入させましょう」
「危ないわよ」
「いえ、大丈夫です。それに彼女は
日本人じゃないので17歳
でも何でもできます」
亮は確信して言った。
「そうか、なるほど」
美咲は17歳の少女を潜入捜査
させる事が出来るメリットは
計り知れないものだと思った。
「セーラー服を着せてスケバン刑事
にしたいと思っているんでしょう」
「そんな昔のテレビ」
「そうかなあ」
「美咲さん。これから直子さんと
智子さんはこちらで守ります」
「そう、良かった。こっちも人手が足らなくて」
「じゃあ、小妹の方が準備できたら連絡します」
「お願いね」
「了解」
亮は電話を切ると手首を回した。
「小妹、ヨーヨー出来るか?麻宮サキ」
「なんだって?」
「いや、なんでもない。作戦変更。
今夜、渋谷に行って麻薬の売人を探してくれ」
「はい、了解」
小妹は戸惑うことなく返事をした。
「それと万が一この娘達が危ないようだったら
助けて欲しい。神村由香と三野美智子だ」
スマフォの二人の写真を見せた。
「何?この娘達ともやったの?」
「やっていない!」
「まあ、会う事はないと思うけど
気に留めておくわ」
「申し訳ない、小妹」
「ううん、慣れているから
亮の我がままには」
「一恵さん、渋谷に小妹連れて行って
渋谷ファッションに変身させてください」
「はい?渋谷ギャルですか?」
一恵が驚いて聞いた。
「昔と違ってガングロを渋谷ギャルもいません。
カジュアル系ですね。夜のクラブへ行く女子は
ちょっと露出多いけど。
109で買ってあげてください」
「私、得意よ」
後から玲奈が声をかけた。
「本当ですか?」
「私の妹が渋谷系なの」
「玲奈さんに妹さんいたんですね」
「はい、音大ピアノ科の3年生で
里美と言います。今度紹介します」
亮は良く考えると玲奈のプライベートな
事を何も知らなかった。
「では玲奈さん、明日渋谷に行って
小妹に服や靴、必要な物を買ってきてください」
「はい、でも一番大事な事しなきゃ」
「はい?」
「髪の毛」
玲奈は亮に向って頭を指差した
「ああ、毛染めか」
亮は納得した。
「亮、私はあの辺りをウロウロして
麻薬を売って貰えばいいわけね」
小妹はもう一度確認した。
「そうです、でも焦ると怪しまれるから慎重に」
「了解」
「池田直子さんと大原智子さんは
蓮華と桃華に行ってもらいましょう。
小妹より日本が長いので大丈夫ですよね」
「はい」
亮は蓮華と桃華の方を見た。
「一恵さん僕は10時からキャバクラの面接へ行きます。
デザイナーの迎えの方は?」
「私は羽田へ迎えに行って17時頃までには
日比谷のホテルに入ります」
「わかりました、着きましたら僕も挨拶に行きます」
「はい、お願いします」
一恵は頭を下げた。
みんなが朝食を終えると玲奈が小妹声を掛けた。
「小妹、まず美容院からだね、マテリアへ行こう」
「じゃあ行ってきます」
小妹はうれしそうな顔をして手を振っていた。
「蓮華と桃華よろしくお願いします」
亮はお金の入った封筒を蓮華に渡した。
「さあ、僕達も行きましょう」
亮は一恵と美喜を誘った。
亮と美喜と一恵の三人が10時前に新宿歌舞伎町の
キャバクラの前に着くと
飯田がボディガードをつれて歩いてきた。
「おはようございます」




