メッセージ
「ところで、あの徹という男はどうだ?」
「典型的なホストです、女はすべて
自分の言いなりになると思っている」
「あはは。でもおだてりゃ色々使い道がある」
「確かに、何かあったら全部あの男に
罪をかぶせればいい」
「その通りだ、金が入ったらホストクラブを
作って今話題のラブポーションの
ホステスをカモにさせる」
「ああ、今話題の行列のできる
キャバクラですね」
「ああ、私も一度行ったがマネージャーが
女でホステスの教育が行き届いて
とてもいい店なんだ」
「じゃあ、マネージャーが優秀なのでしょうか?」
「うん、それともオーナーが優秀なのかもかもしれない、
何としてもそのノウハウが欲しい」
一文字は結果的に亮を褒める事になっていた。
「今度こそ上手くやるぞ」
一文字は呟いた。
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「中村さん忙しいのに司会をお願いしてすみません」
亮は受付の裏で和美に言った
「いいえ」
「これが今日の招待客のリストです。
たぶんそれ以上になると思います」
玲奈はリストを和美に渡した。
「私でいいのかしら?」
「玲奈さんも一恵さんも一部の
人に印象が良くないからって
目立つ場所には立ちたくないそうです」
「分かりました、いい子たちね」
和美は玲奈と一恵の思慮深さに感心をした。
「ええ、彼女たち亮を愛しているから」
美喜が当たり前の様に言うと和美が笑顔でうなずき
黒いスーツ姿で入り口に立ち次々に入ってくる客に
頭を下げて玲奈と一恵と麻実を見つめていた。
~~~~~
「亮、お客様が揃ったら場内が
暗くなるから舞台の袖から出てね」
控え室にいた亮に智子が声をかけた。
「えっ?それって何かのイベント
みたいじゃないですか」
「そうよ、今日はイベントよ」
智子が亮に抱きついてキスをした。
「ああ、久しぶりだわこうして抱かれるの」
智子が涙を流した。
「私、あなたがいない会社を
護るのにがんばっているんだぞ」
「すみません、智子さん。もう少しで
DUN製薬に堂々と顔を出せます」
「待っているわがんばって」
智子はもう一度亮に抱きついた。
10分後舞台の袖に立った亮は息を大きく吸った。
「亮、緊張しているの?」
美喜が亮の脇に立って言った
「ええ、まあ」
「どうしたの?スピーチの言葉を忘れそう?」
「まさか、そんな事ありませんよ。それより・・・」
「場内が暗くなったわ、出て」
美喜は亮の背中を押した。
スポットライトを受けてセンターに歩き出した亮は
真っ暗な会場に誰がいるかも、
何人いるかも判断が付かず
「本日はお忙しい中、プラウ株式会社
設立記念パーティにおいでいただきまして
誠にありがとうございます」
亮は在り来りの挨拶をした。
そして深々と頭を下げ会場
から大きな拍手がおき
明かりが点き亮が会場を見渡すと
100人以上の姿が見え
亮の目から大きな涙がこぼれ落ちた。
「みんな来てくれたんだ・・・
ありがとうございます」
亮はそう呟いてもう一度頭を下げた。
そして亮は覚悟を決めてみんなの前で話す事にした。
「みなさん、もう少し僕に話をさせてください」
亮のその言葉に全員が拍手をした。
「今日ここに集まってくれたのは、
一人一人僕のかけがえのない家族です」
亮は英語で話し始めた。
「僕育ててくれた、両親、姉、
勉強を教えてくれた恩師、
中国の家族、アメリカの親友、ロシアの友人、
仕事で知り合った親父さん、お母さん、
妹たちそして僕の愛する人たち
すべての人たちに感謝します。
こんなに大きな家族を持った僕は幸せ者です」
亮は秀樹、久美、美佐江、千沙子、軽井沢の
緑川五郎と多恵、劉文明、ロビン、アイザック
内村と理恵親子、倉沢親子、石橋親子、上原家族
赤沢親子、久保田親子、白尾家族、横山頭取と山際
佐藤祥子、岩倉幸子、内藤瑞希親子、星野澄子
三浦玲奈家族と妹里子、下村教授、森と早苗
大阪五人組の倉田、徳田、毛利、細川、伊達、
小村、西、マリーナ、プラネット証券の社員
絵里子と美也子、直子、葉子、裕子、智子、美喜
ナターシャとクラウディアとイリーナ、北川沙織
小畑加奈、電波広告社の島崎と田島と水瀬
金融庁関係の落合と長谷川
小妹、蓮華、桃華たちを見つめ会場から
拍手が起きた。
亮は美佐江、千沙子、美喜、直子、葉子など
英語ができる女性たちを配置して英語で話し始めた。
「私には夢があります・・・この青い地球が永遠の
命を持ち地球に住む人と動物と植物が調和して
生きていく事、持続可能エネルギーの開発をして
我々の子孫が元気に育っていく
環境を作る事。
その目的実現の為に僕は学び努力して行きます」
「おお」
その言葉に大きな声が上がった。
「その1つとして地球温暖化防止の
ためにCO₂減らす事をします」
「ええ!」
会場から政治家のような亮の言葉に
疑問を持った人が声を上げた
「その方法は空気中にあるCO₂をドライアイス
にして北極の地下に埋めるのです」
亮が言うとザワザワと会場が騒いだ。
「確かにドライアイスの原料は二酸化炭素だ」
内村をはじめ納得する声が聞こえた
「なるほど亮は一緒に仕事をしたいと
言うのはそういう意味か
確かにロシアのシベリアツンドラ地帯の
地下にドライアイスを埋めれば
ロシアは土地の使用料が取れると言う訳だ」
腰の辺りまで背中が開いたドレスを着て
着飾ったナターシャたちといた
アイザックが呟いた。
「このドライアイス計画は今まで色々な
人が考えてきました。
でも莫大な費用がかかるために
構想だけで終わっていました。
そこで私はそれを叶える為に
会社名をプラウと名づけ今回の
プロジェクトを実現する会社として
スタートして行きたいと思います」
「あいつなんて大きな事を考えていたんだ」
亮の父親秀樹は腕を組んで言った。
「プラウは不動の星、北極点を意味し
私の計算では5年で20年前の地球の気温を戻し
CO₂の量も20年前の地球に戻します。
このプロジェクトを叶える為にぜひ皆様のご理解と
ご協力をお願いいたします」
会場で万雷の拍手が起こった。
「私はアメリカのスポーツクラブ・マッスルカーブ
アジアエリア契約をしていて渋谷を皮切りに日本
中国に展開をしていこうと思っています。
そして、私がアメリカで学んだ健康科学、
予防医学を元に美脚プログラムを開始します
神村由香さん18歳の女子大生を
モデルに3か月間YouTubeで配信続けます
結果をご期待ください」
そう言って由香を紹介し
佐久間陽子とスポンサー契約した事を
報告した。
~~~~~~
「ねえ、亮はどうして急に英語で
スピーチをしたんだろう」
葉子が美喜に聞いた
「それは今言ったプロジェクトは本気だからよ」
「えっ?」
「英語で話せばホテルのスタッフが
ちょっと聞いただけじゃ分からないでしょう
要するに、亮は秘密を守りたいのよ」
「でも英語が出来ない人に失礼じゃない」
「でも周りを見て、RRレコードとプラネット証券の
社員は分からないけど
ここに英語が出来ない人いないじゃない。
直ちゃんだって裕子ちゃんだって亮に英語習ったし」
「そうか、亮は馬鹿と付き合わないわけか」
葉子は亮は人を見て付き合う男だと
思わざるおえなかった。
「違うわよ葉子ちゃん、亮と一緒にいると
みんなやる気が起こるの
私がその見本よ亮と会った時目の前が広がったの」
「そうか、私も亮に会ってたしかに未来が見えたわ」
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「すごい!彼は凄すぎる」
「わお、鳥肌が立ってきた」
「もしこれが可能なら、大儲けが出来るぞ」
「これは債券として売れるぞ」
「これで日本が世界の
リーダーシップが取れる」
「これが本当だったら元総理が
公約したCO₂排出量25%削減が
あっという間に出来るぞ」
それぞれの思惑が交錯する中
あちこちから賞賛の声が聞こえ大きな拍手が起きた。




