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雪への指令

「ニコライ、本当だ。俺はこれから

大きな仕事をする。

だから信じられる仲間が欲しいんだ、

イリヤに伝えてくれ兄弟仲良くやろうって」

アイザックは必死にニコライに言うと

亮は真剣な顔で言った。


「それに白血病、ひょっとしたら進行を

抑えられるかもしれない

 お母さんは急性ですか、慢性ですか?」

「慢性です」

ニコライは亮に答えた。


「良かった・・・、ニコライさんすぐに

薬を送ってもらいます」

「ほ、本当か?」

「はい、僕はこれでも薬学博士です。

特に白血病薬の研究は

うちの製薬会社が得意としているものです」

亮が微笑むとロシア人のごつい

顔のニコライの目から涙がこぼれた。


「薬学博士?!」

アイザックは驚いて亮の顔を見た

「アイザック、後で話します」

亮はアイザックに納得する

話をしなければならないと思った。


~~~~~~

病院のベッドで目を覚ました

一文字は何がなんだか分からず

病院の中を彷徨っていた

「なんだ?」

一文字は初めて吸ったアヘンの

副作用で体がだるかった


「今先生が来ますからベッドに戻ってください」

男の看護師が一文字の元に来て

腕を掴んで行った

「おい、連れの女は?」

一文字が聞くと看護師は手を広げて

首を横に振った。


「そうだ、西だ!西を呼んでくれ」

暴れる一文字を数人の看護師が取り押さえていた


~~~~~~

ベッドで目を開けた雪の前に亮が座っていた

「おはようございます」

亮が声をかけると雪が驚いて答えた

「あっ、亮」

雪が手を伸ばすと亮が手を握った


「私、どうしていたのかしら?」

「昨日、インド人街の傍のビルの地下で

倒れていたそうです」

「あっ、一緒にいた男性は?」

「病院に運ばれました、問題ないそうです」


「そう良かった」

「どうしたんですか?あそこはアヘン窟ですよ」

「そうね、アヘンを吸ったわ、

でもその後は思い出せない」

雪は色々な男性が自分の体に

触れているのをうっすらと覚えていた


「さて、これからどうしますか?

彼の病院へ行きましょうか?」

「ううん、予定通りお買い物に行きましょう」

雪は一文字がここ数日間自分を

うざったく思っている事を

うすうす感じていた


ホテルの外に出た二人はブランドショップを

歩き回りながら再び糖朝に寄って豆腐花を

注文した。

「ああ、楽しいわ欲しいものいくらでも買える」

雪はギャンブルで儲けたお金を好きなだけ

使えて楽しくてしょうがなかった。


「そうだ、預かっていたカメラお返しします」

「ねえ、亮。私と組んでお金持ちにならない?」

「ええ、お金持ちはいいですね。どんな仕事ですか?」

「私、日本の警察の裏金の秘密を握っているの」

亮は渋い顔をして雪に言った。


「恐喝ですか?そんな事をしたら

警察組織に抹殺されてしまいます」

「そうね」

雪は一文字に指示をされて警察から

情報を取っていたが警察を脅迫するなんて

最初から無理な事だと思っていた。


「もし、恐喝をしたらどうなるのかしら?」

「恐喝した時点で身元を調べられて、

事件をでっち上げられ逮捕

どんなに無実を訴えても証拠を

でっち上げられて有罪ですね」

雪は一文字が逮捕されて自分も

逮捕される恐怖が湧き上がって来た


「亮助けて!私もう悪い事をしない。

あの男と手を切るわ」

雪は亮に抱きついて泣き出した

「大丈夫です。あなたを助けます」


~~~~~~~

警察で事情聴取をされていた一文字を

西は株取引が終わった4時過ぎに引き取りに来た

「西、とんでもない所へ連れてったな、

どうしてくれるんだ」


「責任を取ります」

「どうやって責任を取るんだ?」

「今日で辞めさせていただきます」

西は淡々と話をした。


「ば、馬鹿な!」

「お約束通り、500億円を回して損失を

埋めて今日の段階ですべての株を処理して

3億ドルが銀行にあります。

もちろん一円たりとも

手を付けていません」


一文字はあまりにも急に

言われて何も言わなかった。

「いったいどうしたんだ、

辞めてどうするんだ」

「しばらくゆっくり休みます、

そしてマリーナと結婚します」


一文字は有能な西がいなくなる事が

惜しくなったが

顔には出さず冷静さを保った。

「うん、ゆっくりと休むといい。

それに結婚お祝いに報酬を増やそう」

「ありがとうございます」

「今夜はパーと飲もう」

西はただ頭を下げて去って行った。


「まあ、いい。代わりはいくらでもいる」

一文字は自分の周りから次々に人が

去って行く事に気付いておらず

西が何か悪さをしているのでは無いかと疑い

すぐに銀行に行き口座を調べ、持ち株も調べた。


~~~~~~

「もしもし、西です」

亮の下に西から電話がかかってきた。

「お疲れ様です」

「今、一文字のところを辞めてきました。それで」

「はい」

「團さんのお世話になります」


「分かりました。明日今後の事で

話をしましょう」

「はい、それが有森雪さんの

居所が分からないんですが」

西の声は明るかったが、雪を心配していた


「大丈夫です。彼女は別な

ところで保護をしています。

一文字には内緒という事で」

亮がそう言うと目の前で雪が

美味しそうに飲茶と中華粥を食べていた。


「雪さん、これからどうしますか?」

「もう彼が信じられなくなった、日本に帰ったら

夫の事で警察に事情を聞かれるし、

亮が日本人だったらいいなあ」


「そうですか、もし良かったらはじめから

もう一度聞かせてもらえませんか」

「ええ」


雪は自分と一文字との出会い、

警視庁入庁して次々に上司と関係を持って

警察の情報を取って言ったこと、

一文字の命令で元警視庁でFBI日本支部の

有森剛と結婚した事、

その有森に警察情報を流していた事、

その情報を盗んでいるうちに警察の裏金を

発見した事を亮に打ち明けた。


亮は今での情報と照らし合わせ、

雪が言ったことが本当である事が分かった

「雪さんありがとうございました」

「いいえ、すっきりしたわ」

「では僕も正直に話をしましょう」

亮は日本国と書いてある赤いパスポートを

雪に見せた。


「えっ、團亮」

「はい、僕はれっきとした日本人です」

「でも・・・おととい見せてくれた

身分証は劉亮だった」


「これも嘘ではありません。香港、中国には

友人がたくさんいるものですから」

亮は中国の身分証を見せた。


「え、ええ」

雪はまだ納得行かないような返事をすると、

亮は自分と一文字との関係を話し

有森剛がFBIに射殺された理由も説明した。

「ありがとう、やっと私が動かされていた

理由が分かったわ」


亮がうなずくと雪は初めて有森と

一文字が組んで悪い事をした事を知った

「そうね、有森は私と一文字の

関係を知っていたのかしら」

「たぶん」


「だから有森は私を1年以上抱かなかったのね」

「おそらく、一文字は有森に女を

あてがっていたのかもしれません」

「そう、そうね、一葉学園の学生は一文字の

言いなりだものね。私もそうだった」


雪は自分の学生時代、企業幹部や国会議員と

関係を持たされた事を思い出していた。

「一文字は人の将来とか人の心とか

何も感じてない冷たい男です」


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