ダイヤモンド
「うん、亮の優しい目。ゾクゾクしたぜ」
「何かあの男の役に立てないだろうか?」
「ピョートル、お前もそう思ったか」
「うん」
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亮は九龍からトンネルを通って
セントラルの趙健徳の会社に着いた
そこは20階建ての鳳凰グループの
ビルでその最上階に社長の趙健徳の
執務室があり応接室では小妹とマギーが待っていた。
「お久しぶりです」
亮が趙健徳に挨拶をすると
建徳はがっちりと亮をハグして
亮は美喜を健徳に紹介をした。
「娘が世話をかけていて申し訳ない」
「とんでもないです、今度オープンする
スポーツクラブの
インストラクターをやってもらいます」
「そうか、ありがとう」
建徳は亮に小妹をまともな
道に引っ張って欲しかった
「亮、昨日は儲けたそうだな」
「は、はい」
亮は返事をして小妹の方を見た
「車お貸しいただいてありがとうございました」
「いや、日本に帰るまで使っていていいぞ、
車はたくさん有る」
「はい、では遠慮なく。さっそくですが
ダイヤモンドを仕入れたいんですが」
「そうか」
「2カラットのVVS、カラーが
F以上でエクセレントを2つ」
「ほう、ずいぶん高いものを」
「ええ、他に買い得がありましたらそれも」
「わかった、今用意させる」
「お願いします」
建徳が立ち上がり部下の方へ行くと小妹が亮に
聞いた。
「あの二人どうなった?」
「ロシアに帰した」
「えっ、どうして?まだ使い道が
有ったと思うけど・・・」
「統領に同じ事言うんだね、
生かすのも利用法です」
「う、うん」
小妹は納得いかない返事をした
そこに、建徳が部下と一緒に
ダイヤを持って戻ってきた
「これがご希望の商品だ、
大きい2つについては
CGLの鑑定書付きで残りの物は
GIAでGGを持っている
亮が鑑定書を書けばいい」
「あっ」
亮は自分が宝石鑑定士である事を
建徳が知っていた事に驚いていた
「ゆっくりと見てみるといい」
建徳が宝石鑑定ルーペを亮に渡すと
亮は1つ1つ丁寧に
ダイヤモンドを見ていった
「中々いい物ですね」
亮は石の値段を1つ1つ書き上げ
建徳部下と値段の交渉をしていった。
「建徳さん、支払いは?」
亮が建徳に聞くと
「HSBCの小切手か現金だが」
「わかりました」
亮は美佐江に電話をかけた。
「姉さん亮です」
「お疲れ様」
「鳳凰ジュエリーで希望のダイヤモンド
見つかりました2カラットVVS1、F、Eです
それと他のダイヤと色石です」
「鳳凰ジュエリーって香港で最大手じゃない」
「ええ」
「良かったわ、ウエディングフェアが
出来るわね。
合計でいくら仕入れたの?」
「320万香港ドルでHSBCの
小切手で良いそうです」
「じゃあ、あなた切っておいて」
美佐江驚きもせず亮に指示をした。
「はい」
亮は電話を切るとすぐに小切手帳に
金額を入れてサインをして建徳に渡し
二人は握手をした。
小妹とマギーは亮の宝石の
鑑定と値段の交渉の早さに
舌を巻いていた。
「亮って堂々していてかっこいい」
小妹はマギーに囁くと
マギーはうなずいて笑った
「建徳さん」
健徳が笑った。
「亮、トミーと呼んでくれ」
「はいトミー、ロシア人
ホステスの話なんですが」
亮が建徳に聞くと建徳は小妹に聞いた
「春麗わかったか?」
「ええ、西はマリーナという女性を
いつも指名するらしいわ」
「そんなに親しい女性なら直接
付き合っているはずだけど・・・」
亮が首をかしげた
「そうね」
「写真は?」
「有るわ」
小妹は亮にマリーナの写真を渡した。
「綺麗な人ですね」
「ええ、お店で人気あるらしいわ」
「とにかくマリーナに話を聞きましょう」
亮が言うと小妹は建徳に合図を送った。
「トミー、ロシア人のホステスは
何処から来るんですか?」
「ああ、彼女たちはロシアマフィアの
組織から紹介されてくる」
「そのマフィアは?」
「トフマフというマフィアだ」
「まさかアイザックですか?」
「そうだ、知っているのか?」
小妹とマギーは顔を見合わせた。
「ええ、噂を昨日聞きました」
「そうか、彼はかなりレベルの
高い女性を送り込んでくるんだ、
トラブルは無いし客の評判もいいらしい、
ただ最近は違うルートでも来ている」
「じゃあマリーナはどっちかしら?」
「それはマネージャーに聞いてくれ」
「トミーはアイザックに会った事があるんですか?」
「いや、本人とはまったく面識が無い、
ただ父親の後を継いで若いらしい」
「そうですか」
「ねえ亮どうしてそんなにロシアにこだわるの?」
小妹にはとても不思議だった
「ロシアにはシベリアがあるからね」
「意味が分からない」
「あはは、天才の言っている意味は
凡人の我々には分からないんだよ、
春麗」
建徳が笑っていた。
亮は窓から外を見ると思いついたように
言った
「トミー、香港で私の親が経営している
ブランドスタジオDを出店しようと思います
デザイナーはスーパーモデルのシンディです」
「ほほう、それはいい。いま中国は富裕層が
贅沢したがっている、チャンスかもしれないぞ」
「わかりました」
「うん」
亮と建徳は強く握手をし亮はマギーの方を見て
「美喜、マギー後でドレスを買って今夜は
僕と一緒にカジノに行きましょう」
「はい」
マギーは嬉しそうな顔をして返事をした
「春麗、お母さんの行きつけの
お店に連れて行って上げなさい」
建徳は亮の考えを察して小妹に指示をした
「はい」
亮は建徳のビルを出ると
キャシーに電話をかけた
「亮です」
「お久しぶり元気?」
「ええ、水の件でクラサワが協力
してくれる事になりました」
「本当!良かったこれで飲料水の
プラントは出来るわね」
「はい、今香港に来ているんですが。
キャシーのビルは何処ですか?」
「九龍のグランド香港ホテルの並びのビルよ」
「じゃあ今から見てきます」
「お願い」
「それとアラスカの土地は買えますか?」
「それは石油が出ない土地
なら只みたいなものよ」
「了解です」
「亮、いったい何をするつもり?」
「あはは、こっちの仕事が終わったら
そっちへ行きますから、鱒釣りでもしながら
話をしましょう」
「うふふ、待っているわ」
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「雪、昨日は楽しかったか?」
一文字はセントラルのレストランで
飲茶を食べていた
「ええ、香港とマカオの市内観光楽しかったわ」
「うん、良かったな。
あさっての金曜日に帰れるぞ」
「わかったわ、じゃあ明日
買い物に行っていいかしら」
「うん」
一文字が財布からお金を出そうとすると
雪が首を横に振った。
「ううん、大丈夫。昨日
スロットで儲かったから」
「そうか、今夜は何が食べたい?」
「中華料理は飽きたから、
ステーキが食べたいわ」




